満足度★★★★
範宙遊泳「東京アメリカ」観ました
「20年安泰。」以来1年ぶりの範宙遊泳。(開演前には平台や衣装ハンガーが所狭しと並んでいた)劇場という非日常の空間に、(生身の役者が入って)稽古場という仮初めの世界が立ち上がり、(東京→アメリカの間に本物の休憩が入った後)さらにそこを虚構の劇世界が侵食…SFからの野暮ったい道具立てが、余計にP・K・ディックの小説を連想させる。現実を誠実に観察、事細かに描写すればこそのメタ構造。欲を言えば、人を不安にさせるあのメタな展開をもっと観たかった。しかしまさか、名古屋に範宙遊泳が来るとは…名古屋の協力・右角81さんに感謝!
満足度★★★★★
名古屋で東京アメリカ
素晴らしい作品は、茶番も芝居なのか現実なのかわからなくなってしまう。そして作演が抹殺されて一人歩きしていく。まさにその通りの作品でした。演劇への愛が満ち溢れています。激しくお勧めです。演劇が好きな方、トリュフォーの『アメリカの夜』をご存知の方、ぜひ。
満足度★★★
メタ演劇
芝居の稽古の芝居。範宙遊泳の作品は演劇そのものを題材として扱うメタ演劇的な傾向が強い気がするが、今回はその最たるものだろう。しかも、それを忘れて「芝居の稽古」を観ているように錯覚してしまう瞬間が何度かあった。そこはある意味でうまいのだと思う。ただ個人的にはシンプルに「芝居」が観たいとも思う。
満足度★★★★
現実を侵食
全てが明示された物語のように見えて、その物語を演出している演出家がいるのだから凄まじい。虚構を現実に包んで、それを全てまた虚構に還元する。何重にも層のある、虚構と現実の境目のなくなる世界に頭がクラクラする。自分の見えてる所までしかない世界、その訳の分からなさをこんなに自然な風に、面白く見せるんだからスゴイ。
満足度★★★★★
面白かった!
実際に稽古を見た事がないが、リアルな稽古場の風景が描かれて、想像通りな演出家が面白かった。
徐々に現実なのか夢なのか曖昧になる演出がとても面白かった。
満足度★★
自信に溢れた居心地の悪さ
再演ということもあってか、中身はこなれた感じ。
劇中劇というか、芝居と稽古と観客の境界線を如何に曖昧にするかということに注力されていて、それが独特の居心地の悪さは醸し出しているような、いや正確に言うと、良さと悪さを交互に感じるような、そんな舞台でした。
ただ、私は初演を見てないのですが、再演を見た限り、特に目新しいな、という感じはあまりせず、何となく「よくあるよね、こういうの…」とか思ってしまいました。
満足度★★★★★
再見。
楽日。前回よりも役者の出来が良かった。客席の笑いも増えた。アゴラ超満員。山脇唯と熊川ふみも良い演技してるなと思った。この日の役者は、全員良かった。山本卓卓の作品は計算して理路整然と書かれている部分と、感性が強く出ていて計算が見えない部分があると思った。感性がすぐれている作家だなと思った。
満足度★★★★
前見た作品はまったく合わなかったが
最初は怪しげなダンスを踊っていて、こりゃ「ラクダ」と同じかといやな気持ちにさせられたが、どっこい本作は面白かった。
脚本がいいのか、演出がいいのか、この劇団の芸風がいいのか、、うまく芝居にはまることが出来た。、
満足度★★★★★
面白かった
高木氏はやっぱり元気で良いですね・・。
ああいう感じの人がひとりいるだけでだいぶ雰囲気が変わって
面白くなる気がする。
全員あんなだと・・使いこなせるのは
奥山氏くらい・・?
満足度★★★★★
ちゃんと嫌な気持ちになれる100分間
居心地の悪さに疲れる、そしてそれが何ともたまらなく面白い。
「そこに着地するのか!」的な鮮やかさもお見事。
芸劇eyesの時も感じたけど、この劇団は集団に作用する力的なものを描くのが上手いなあという印象。
この作品で中盤まで描かれる「力の構造」は、別に「小劇団」に限らない、普遍的なものだよなあとも思えてきて、しみじみ。
役者さんは、特に大橋さんと熊川さんが印象的。
余談も余談、昔ちょっとだけ演劇かじってた時のことを思い出してうわああああああああああああああってなっちゃった・・・^^;
満足度★★★★
初演からさらに進化?
バックステージものというよりメタフィクションの要素が濃厚?
2年前の初演を観て内容はワカっていながらも大いに笑わせられる。
というか、元々よくできた初演に更に磨きがかかった感覚。
客を程よく巻き込む手口(謎)や次第にあれこれの境界が曖昧になって行く終盤も◎。
なお、これからご覧になる方々、できれば開演10分くらい前に入場されることを強く推奨いたします。本編の導入部的なアクトを観ることができます。
満足度★★★★
私の場合は
最初は面白かった。だんだん山本卓卓が何が言いたいのか分からなくなった。しかし終盤に来てああと納得しました。福原冠と高木健の演技に感心しました。楽日に再見します。今日見たのとは反対側で。
満足度★★★★★
演劇って不思議。。
劇団初見でした。 一言、これは面白い!笑えました。 演劇を作っている人が自ら、演劇を作っている現場を描くのって、おそらくとても難しいことじゃないのかなぁ、と思うのですが、変に贔屓目だったり、肩入れしたりすることなく、かといって、皮肉が過ぎたり、自嘲気味すぎたりもしない、絶妙な立ち位置から描いているところが、なによりすごい。 そしてそれを演じる役者さんが、皆さん素晴らしかったです。 一緒に観劇した、演劇をやっている知人は、現場の空気感がリアルすぎて、むしろ苦しかった、との感想。 私は観るだけの素人ですが、純粋に面白かった。 見る人、立場によって感想が異なるのかも知れません。そこも魅力。 後半シーンの夢と現実・・・演劇って改めて不思議世界だなぁと。。作る人も観る人も、もしかして集団催眠状態になっているのか?とふと思ったり(笑) でも観劇していて、ふと劇空間に入り込んで、どこかに持ってかれちゃうみたいな感覚、けっこう好きです。 次回作、楽しみです。
満足度★★★★
変
こまばアゴラに行くと不思議な演出を観ることが出来るので、楽しいし勉強になります。これもその内の一つです。
まずOPからおかしい。いろいろおかしくて、最後もおかしい。可笑しいではなく「変」なんです!とにかく!w
要所要所でおかしいっていうのが、この作品じゃないでしょうか?中身も面白かったですよ。
ただ、上演中にトイレに行けないのが難点(済ましとけよ!)
満足度★★★★★
面白い
粒々がとっても面白い。全体としては、なんとなく境界線があいまいでよくわからないところもあるが、それが範宙遊泳っぽいのかもしれない。
気づきとしては、なるほど芝居の世界ってこうなんだ・・・。と思いつつ、どこの組織にもあるような話で、かつ自分の胸に手を当ててしまう感じもあり、刺激的だった。
ちょっと後半、個人的には息切れをしたように思えたのが残念ではあったが、
それはもしかすると、前半笑いすぎて自分が笑いつかれただけかもしれない。