獅子吼〜シンハナーダ〜 公演情報 獅子吼〜シンハナーダ〜」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.8
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  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    鑑賞日2011/10/16 (日)

    2011年10月16日、アステールプラザにて観劇。

  • 満足度★★★★★

    あまりにも素晴らしい!
    2007年、紀伊國屋サザンシアターで好評を博した「獅子吼」の再演。
    以下はネタばれBOXにて。。

    ネタバレBOX

    舞台は海に囲まれた南国の島の洞窟。

    洞窟の中で暮らし、洞窟を出る日を待ちわびている十数人の男女は、ある日、自分たちが死んでいる、という事実を知る。しかし彼らは死んだ記憶がなかった。私たちは、何者か?なぜ、ここにいるのか?
    彼らは、かすんでゆくそれぞれの記憶を手繰り寄せながら、自分たちの過去を「芝居」として演じることで、記憶の奥、闇に包まれた真実を、解き明かしていくことを決意する。

    演じながら彼らは敵の攻撃を受けて死んだ、とするも何かが違う。過去の記憶は何者かによって作為的に操作されているかのようにも感じる。そして壕の中で起こった事柄を何度も演じなおすことで彼らの記憶が鮮やかに蘇ってくるのだった。

    神の国として日本全体を統合していったが為の軍人達のマインドコントロールされた独特の意識は、日本人の誇りや恥や敵に屈しない自害精神を高く掲げ個人の死など所詮意味を持たないなどと言い放つ日本帝国陸軍徳之沖島地区隊の小隊長のセリフが痛い。

    一方で小隊長に対して、「自分に陶酔しているだけ。この混沌とした世界を導こうとするなら、この自分が生きて導かねばならない。」と吐くユタのセリフがズシン!と響く。
    こうして彼らは記憶のピースが繋がり一つの絵画となったとき、彼らの彷徨い続けた魂を回収するかのようにその記憶も彼ら自身も消えてなくなるのだ。

    素晴らしい舞台だった。導入音楽、照明、舞台衣装、演出、キャストらの欠点のない演技力。これらが一つにまとまり芸術的舞台だった。特に照明の川口の仕事が神がかり。
  • 10月9日(日)M
    初演も観てるが、再演の方が好み。魂の叫びが胸に迫る。号泣。

  • 満足度★★★★★

    ★8つ
    星8つくらい付けたい。一気に今年度 #1 に躍り出た。1月の「冬に舞う蚊」と良い勝負になるな、これは。

  • 満足度★★★★★

    慙愧の念
    直前までそこにいても必ずしも真実を知っているとは限らない…、信じていたことが覆る驚き、恐怖、知ることによる悔しさ、自責の念が大きなうねりとなって襲いかかってくる。

    ネタバレBOX

    戦時中に沖縄の一般市民が投降せずに死を選択したのは生き恥を晒さないという教育による自発的なものだったのか、日本軍の強制だったのか。

    とある洞窟での話、米軍の攻撃直前にその場を離れた男性が実体験から日本軍の強制があったと証言してきましたが、実際は違っていたという衝撃の事実!

    それが、私たちには亡霊たちによる当時を再現した芝居によって具体的に、生き残りの男性には発見された米軍の報告書類によって明らかにされました。証拠付きというところが秀逸です。

    地元出身で米軍の捕虜となり、立て籠もっている人たちに投降を説得する命を受け洞窟に来た男性は、自決の強制、自決に応じない場合は殺すという軍人の主張を覆すことはできないと判断し、報告時限ぎりぎりにその場を離れました。しかし、洞窟内では米軍捕虜との対立によって上官が負傷した頃から、生きて琉球の現況を伝えようと投降の機運が次第に高まってきていましたが、そのとき米軍の総攻撃があって全滅しました。

    今日まで男性は日本軍の強制が原因と信じていましたが、米軍の資料を読み、毒や手榴弾や銃によるものではなく爆死だった事実を知り、カメラを抱いて死んでいた女性がいたことで婚約者の死を再確認するとともに、投降するように説得の努力をしなかった事に対する自責の念にかられる、つらい話でした。

    沖縄が本土防衛の捨て石になったという話は良く聞きますが、本土決戦を前にした日本軍の地図に中国、台湾、朝鮮半島と同じ色が沖縄にも塗られていたと聞かされると、頭をガツンと殴られたような気絶しそうなほどのショックを覚えました。
  • 満足度★★★★★

    余韻
    しばらく椅子から立ち上がれないほどの感動を覚えました。初めての劇団でしたが、骨太で社会的なのに、エンターテイメント性もあって、すばらしい舞台でした。

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