サーフィンUSB 公演情報 サーフィンUSB」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.4
21-28件 / 28件中
  • 満足度★★★★

    楽しかった〜
    バカげた、他愛もないことを言っているようで、じんわり心の中に染み込んできました。

    ネタバレBOX

    インターネットなど文明に囲まれて生活してますが、スローライフを、じっくり考えたくなりましたね。

    スローフードのところなど、きっとみんなしてボケなきゃ気が済まないんだろうな〜、それにしても引っ張るな〜と、ちょっぴり思いましたが、楽しかったです。引っ張るわりに、上演時間が短かいのには、驚きましたけど・・。
  • 満足度★★★

    アナログとデジタル
    高さのあるセットが圧巻で、役者の移動も水平方向より垂直方向の方が多いのが新鮮でした。

    基本的にはどうでもいい感じの会話がだらだらと続くのですが、その中にデジタル化する社会への不安が織り込まれていました。
    単純にデジタルが悪いとはならずに、サーファーたちもお金や数字に惑わされて心が揺れ動く様が良かったです。

    タイトルの「サーフィンUSB」は比喩的な意味かと思っていたら、モロそのままの物が出てくるとは想像していませんでした。

  • 満足度★★★★★

    絶妙なタッチで笑いのツボを突いてくるナンセンスさ
    本多劇場という広さを上手く利用した巧みなセットでオープニングの意外性と夏らしい風景が素敵だ。全員のキャストらのセリフもマイクを使用していた為か聞き漏らすことなく始終、楽しめ、更にサーファーらの単純馬鹿さ加減に顔が緩みっぱなしでとにかく面白い。

    以下はネタばれBOXにて。。

    ネタバレBOX

    自殺するために海を仰ぐ廃墟ビルにやってきた女子一人。そこに海から次々に這い上がってくるボードを抱えたサーファーらの姿がやけに眩しい。笑)
    しかし、ここに登場するサーファーらは筋肉隆々ではない。色白やデブや筋肉のカケラもないような輩たちだ。デブのサーファーなどはボードがやけにちっさく見える。笑

    彼らは廃墟ビルを勝手に占拠して住まいとしちゃってるのだけれど、そんな場所に紅一点の自殺志願者が来たことから、サーファーらは、死なせないように仕向ける。しかし女子はハナカラ自殺しようなどとは思っちゃいない。更にサーフィンを教えて欲しいと言い出す。教えてくれなきゃ自殺すると言って彼らを脅す。

    その身勝手な言動や自己中加減はイマドキ女子だが、そのうち女子も彼らの仲間となり四六時中、サーフィンに明け暮れるのだった。そこに人魚が醤油をもらいにやってくる。人魚といえば人魚姫とすぐさまイメージでき、その出で立ちはアフロディーテのような美しく儚い女神を想像しがちだが、ここで登場する人魚はうす汚れてて貧乏くさい。笑

    ああ、貧乏という言葉は何と切ない字面をしているのか。貧しく乏しい。しかも上半身はこれまた汚れたTシャツを着ているのだから、まったくもってナンセンスだ。そして普通に人間の言葉をしゃべる。どうやら人魚はサーファーらのペットのような存在だ。だから名前を付けるとしたら、ポチだ。

    そんな薄い雲が棚引く夏の天高くを大きなカモメが羽を広げ風に乗って舞っている情景を想像すると美しい限りだが、その下の岩では廃液で泥まみれになったポチがサーファーらに醤油や食べ物の物乞いに来るのである。

    そんな折、秋葉原屋の従業員が廃墟ビルにやってくる。サーファーらに「サーフィンUSB」のうんちくを説明し商品化する為だ。しかしアナログ派のサーファーどもはUSBのうんちくが理解出来ない。データ変換やらバーチャルリアルティーやら端末やらネットワークの言葉自体が解らない。そこで彼らに疑似体験させて商談成立まで持っていく営業マンらの吐くセリフが面白い。

    やがて、個々の「サーフィンUSB」のダウンロードの回数を競うようになったサーファーどもは本来のサーファーとしての心得を忘れて、数字に翻弄されてしまう。今まで自由気儘に好きなようにサーフィンしていた輩が、血みどろになっても命をかけてもカウントされる数字に拘り自らをがんじがらめに縛ってしまう。まるで企業戦士だ。笑

    焼肉屋の優待券に食いつく単純さも、数字に翻弄される単純さも五月の空に泳ぐ鯉のように風によって向きを変えるさまは滑稽でツボだった。笑)  かつては社員だった女子だけが冷静な目を持っていたという風景も絶妙で可笑しい。

    金もない。頭もあまりよくない。約束された将来もない。ないない尽くしなのに能天気にやっている彼らに非常な敬意を感じた瞬間だった。



  • 満足度★★★★

    風刺も効いてる1時間20分
    とっても楽しかったです。海辺につどうサーファーが波に向かっていく、それを舞台で実際に演じること自体がテーマにつながっています。いつものメンバーのいつもの会話で、ちょっと違った角度から今の世界を見せてくれました。

    ネタバレBOX

    サーフィンをすることが大好きだったのに、サーフィンのデータがどれだけダウンロードされるかが気になって、徐々に目的がずれていきます。
    波乗りがデータになり、そのデータが波に乗った人のところじゃなく、全然別のところに保存されていくのも、今を表していると思います。
    ボードがUSBになってるのも可笑しかったけど、人魚のしっぽまでUSBになったのはさらに可笑しかったです(笑)。
  • 満足度★★

    うぅ~ん  日光の手前だった・・・
    ゴーレムの舞台でハマって、ボイス、曲がれ、と公演を見てきたが、今回は正直、笑えんかったなぁ~    終演後の「おまけトーク」のほうが笑えたくらいだった・・・・    オチのインパクトも弱かったし、残念だけど「イマイチ」だったね!

  • 満足度★★★★

    どんな時代でも、どんなシチュエーションでも、日常は確実にある
    そんな世界観を、ダラダラした日常会話とともに見せてくれる。
    「神は細部に宿る」とでもいうか、どーでもいい会話が延々と続くのは日常なのだ。大がかりなセットとともに。

    大がかりなどーでもよさ。

    そこには、哀しさや切なさも潜んでいる。
    ヨーロッパ企画は、非日常下における日常をうまく描く劇団になっているようだ。

    ネタバレBOX

    ヨーロッパ企画の舞台を観ていて感じるのは、どんな時代でも、どんな状況でも「日常はある」ということ。
    「水の7日間」(笑)と呼ばれる天変地異らしき後、水位が上昇したことで、地表のいろんなところが水没した世界。
    さらに、海には汚染された廃液が流れ込み、人魚という生き物も生まれている。
    そんな歪んだ、末期的な世界。でも、それは日常なので、細かい説明はない。

    しかし、そんな大変な世界なのに、水があるから「だからサーフィンでしょ」とばかりに、サーフィンを始める若者たちがいる。
    特に仕事にも就かずに。

    大変なことになっているはずで、ドラマ的にはそれをどう生き延びるか、という展開になっていいものの、ここではそうならず、いつ終わるともしれないダラダラした生活が続いている。

    サーフィンをして、水の中からいろんなモノを拾ってきてはお金に換え、そのお金で食べ物を買って、またサーフィンをする。
    ファストフードを五感を研ぎ澄まし、スローフードとして食す、なんてどうでもいいことがそこでは延々繰り広げられている。
    どうでもいいことは、日常だ。

    すべてを受け入れているというか、現状がすべてであり、そこには普通の生活がある。
    『ボス・イン・ザ・スカイ』でも、ドラゴンが出てくる世界になのに、それは普通の状態であり、そんなことよりもロックフェスのほうが気になっていた。『曲がれスプーン』でも、超能力があることが日常だったから、超能力がどうこうというよりは、日常の生活が大切だった。

    一見、非日常なのだが、彼らにとっては日常である、というのは当然で、それをうまく表現していると思う。
    何かを声高に示すのではなく。

    いつもながら、息の合った日常会話を再現するような、ダラダラした会話が秀逸だ。まるで、そこで普通にしゃべっているように、どうでもいいことを口々に話したりする。
    この劇団ならではの、息の合い方であり、それはいつも素晴らしいと思う。
    あまりにも普通すぎるので、その凄さは実感できないかもしれないのだが。

    どーでもいいことが繰り返され、日常が消費されていく。
    だから、社員を海に落とすシークエンスのしつこさも最高だ。

    しかし、日常を切り取った物語なので、シチュエーションが風変わりであればあるほど、観客はドラマチックな展開を期待するのだが、それには肩すかしを食らわせてくれる。いつもそんな感じだ。
    そこが持ち味でもあると思う。

    それは、いつまでも学生気分にある大人たちの話でもある。「いつまでも学生気分」「モラトリアムな状態」は、この劇団の中央にあるのではないだろうか。今回も、結局2人の会社員が、会社を辞めてサーフィン生活を始めてしまう。それは、文明とか社会へのアンチテーゼとかではなく、単に「いつまでも学生気分」が味わいたいからではないかと。

    とんでもないシチュエーションなのに、その世界の一場面、日常をすぱっと切り取って見せるだけなのだ。
    だから、大したことは何も起こらず、内容が薄く感じてしまうのかもしれないし「オチ」らしきオチがあるわけでもない。

    自然をどうとか、自然がどうとか、文明がどうした、文明をどうした、などとという、メッセージ性を感じるもよし、感じなくともよし、なのだ。

    観客は、日常の中にある、微妙な感情や状況などを会話の中などから、感じ取ることが必要になる。
    感じ取るというよりは、隣で起こっていることをぼんやりと眺めるということかもしれない。

    ちょっとした笑いの中も、よく見ると、結構、キツイ内容だっり、切なすぎる内容だったりするのだ。人魚の設定は、結構酷いし、廃液を浴びたりして。
    それもこれも日常の中にあるという感じ。
    どう考えても明るい未来が待っているようではないし。

    まるで、ただ話しているようにしか見えない、彼らの演技は凄いなあと思ってしまう。

    サーフィンUSBって、モロそうだった。バカバカしいけど(笑)。
  • 満足度★★

    はじめてのヨーロッパ企画!
    初めて、こちらの劇団の芝居を観ましたが、
    みなさん仲がよさそうで、その雰囲気はほんわかと良かったです。
    ただ、内輪ウケというか、
    もっとここの役者さんの事を知っていれば楽しめたのかなぁとか思います。

  • 満足度★★★★

    東京初日見てきた!
    この劇団初見でした。
    細かい笑いが散りばめられ、まったりと展開する芝居。
    面白かったです!

    ネタバレBOX

    タイトル「サーフィン」「USB」をそれぞれ、アナログなものとデジタルなもの、面倒なものと便利なものの対比だと解釈しました。

    それらについて良い悪いというような結論が出ない部分は、非常に好みです。
    身体動かしたくなりました。

    独特の世界観も良いですね。

    あと、上演時間が短めでしたね。僕は充分と感じましたが、もう10~15分くらいあっても全然飽きずに見れます。

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