満足度★★★★
普通の芝居2本分以上のボリューム?!!
劇中劇では出演中の俳優はもちろん、それを支えるスタッフも舞台上で活躍。次から次に注ぎ込まれ、あふれ出る演劇愛。
満足度★★★★
現実でも成長を続ける2人.劇中劇,クライマックスは「奇跡の人」!
開演15分前のアナウンス。
客席から舞台上にキャストがちらほらと集まり出し、柔軟体操や発声練習が始まる。
(今日は、美帆さんの誕生日らしく、客席から入る途中でファンから花束が贈られてました。)
舞台上では、バックステージツアーらしき一行とキャストが入り混じっている。
舞台の作られる過程を観客も共に実感。たしか前作も同じだった。
そして、ダンスしているうちにそのまま本編が始まり、例の「原作漫画の登場人物が描かれた巨大なパネル」が舞台上で行き来し、天女が宙をフライングするオープニング。
ここから一気に「ガラかめ」の世界に引き込まれて、あっという間の3時間弱でした。
前作から2年。
本作ではライバル同志の二人の成長を描いています。
主演の二人、大和田美帆と奥村佳恵は、現実の世界でもあれから明らかに実力をつけてきています。
二人が演じる劇中劇も見どころで、「嵐が丘」「王子と乞食」「ハムレット」「テンペスト」、そして「奇跡の人」がクライマックス。
泣けました。
他にも美内先生オリジナル劇「石の微笑」「おんな河」も登場。
今回はその二人がフライングするシーンもあります。
そして夏木マリさんの月影先生も前よりしっくりハマってます。
他に個人的に注目は黒木マリナさん。
劇団一角獣の紅一点。
普通のセリフはほとんどなくて、歌とダンスで活躍。
原作からして舞台を描いた作品であり、それを舞台化している作品なので、そもそも演劇についての原点を問うようなシーンもあります。
なぜ演劇をやるのか、と。
ここまで来たら、さらなる続編、そして完結まで、期待してしまいます。
満足度★★★★
劇中劇「奇跡の人」はまさに演劇賞もの
たまたま、大和田美帆さんの、まだ素人じみた初舞台を一緒に観た友人との観劇だったので、二人で、大和田さんの女優としての進化に度肝を抜かれ、お世辞ではなく、マヤと、大和田さんが、私達の中で、一体化する舞台でした。
新納さんもまたこの友人と、初舞台から観ているので、何だか、このストーリーの中の役者達と、それを演じる俳優さんと、それに、自分の周囲の若き演劇人達と…、様々な視点で、心が右往左往して、たぶん、この芝居への評価は甘くなってしまう気がしました。
何しろ、フライヤーの言葉が「演劇を愛するすべての人へー」だもの。
演劇そのものが、テーマになっている以上、演劇が三度の飯より好物の私には、心の琴線に触れる部分が多すぎました。
でも、それでも、1幕はやや退屈でした。「どうして、この人にこんな役を与えてしまうの?蜷川さん」と質問したくなる、若い俳優さんの、学芸会以下の演技が、主に、客席で繰り広げられるので、観ている方が、気恥ずかしくてならないし…。
ところが、2幕は、本当に、目の覚める素晴らしさでした。
劇中劇「奇跡の人」は、まさに好配役で、このまま、ホリプロさんに上演願いたいくらい。最後の場面は、感動で、涙しました。
前回より、全体的には散漫な舞台でしたが、今回、香寿さんが加わったことで、この劇中劇が、どこやらの芝居の陳腐な茶番劇とは違い、本物の演劇のエキスを伝える、素晴らしい独立場面になり得ていました。
香寿さんは、本当に、元宝ジェンヌ中、最高の名女優であると、今回もまた感嘆しました。
満足度★★★★
久々の蜷川作品
とんと御無沙汰になっていた蜷川演出作品。少々飽き始めていたところに好評だったガラスの仮面の音楽劇。面白そうだったので観に行きました。月影先生の夏木マリさんは先生そのものの威圧感。美しすぎる。音楽劇にするとこのような作品になるのかと新鮮で良かったかも。