罪と、罪なき罪 公演情報 罪と、罪なき罪」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.8
1-4件 / 4件中
  • 満足度★★★★★

    面白かった。やられました。泣いてしまいました。
    面白かった。やられました、泣いてしまいました。
    明治13年の開国から後 明治24年 文明開化の頃の
    「大津事件」を元にした物語です。
    国際的に日本の司法権に対する信頼を高めた、と何かに書いてあります。
     新しい時代に慣れてきた頃
    ロシアの皇太子が日本の巡査に切りつけられた、
    強い国ロシアを恐れる風潮の中、行われる裁判、
    圧力をかけられ、司法省の裁判官と判事が、しかたなく行う死刑判決が決まっている、形だけ裁判。
    公平な裁判を行うため、若い弁護したちがが公平な裁判を求める。
    (続きネタバレへ)

    ネタバレBOX

     公平にする為には、隠し事はできない、大切な人、隠しておきたい事、被告津田三蔵が隠そうとしたことが、 女中 谷山ヨシの自殺と嘆願書、死亡解剖の結果で明らかになる。 公平にするための悲しさ。
    判決は無期懲役。
    日本は司法の夜明けを向かえました。
    ひと組の若い男女の運命と引きかえに。

    被告は死刑を望んでいた、裁判官も自殺し嘆願書を残した女中 谷山ヨシを思い心の何処かで死刑でも・・・、と。

    面白いお芝居をありがとうございました。
  • 満足度★★★★★

    女中役の谷川未佳さんと福井千夏さんが光る!!リリパットアーミーII 25周年記念公演・再演。
    明治24年司法の夜明けを告げるある”事件”の話。

    2008年スズナリでの初演を観て、それがリリパットアーミーII
    ・ラックシステムとの出会いでした。
    今回はその再演。

    関西の劇団ですが、わかぎゑふさんとをコング桑田さんを
    中心に、笑いに包まれ楽しく観ながら、急にシリアスに
    泣かせる展開がとっても意外で、この劇団の懐の深さを感じます。

    いつもながらコングさんの強烈なキャラクターと、ぐだぐだな
    アドリブには、ヤラレてしまいます。
    シリアスな泣かせの部分に対する照れ隠しにも観て取れます。

    今回も、女中を演じた谷川未佳さん、福井千夏さんが光ってます。
    出番は少なくとも、谷川さんの野田さんとの信頼感、
    後輩を諭す様子や、誰にも話せない秘めた想い、
    福井千夏さんの方言丸出しでぶっきらぼうな物言いと、
    終始怒った表情が、なんとも素朴でかわいらしくいじらしく、
    素敵です。

    この時代にして、女中に読み書き・英語を教えるという、
    その主人を演じる野田さんとのやり取りもとっても
    微笑ましくて温かい気持ちになれます。

    初演のスズナリでは、狭い中でも立体的に工夫された
    舞台装置で、その狭さがとっても良かったのですが、
    今回の座・高円寺の舞台は、ちょっと広過ぎた感じが
    しました。

  • 満足度★★★★★

    期待どおり
    どちらかと言うと、ラックシステムを多く観てきたように思いますが、この、史実に基づいたフィクションには毎回感服です。ラックよりも少々お間抜けな感じがまた良いです。テーマをきっちりみせながら、役者さんひとりひとりが個性豊かに表現されている。もちろん、作・演出の凄さが先にあるのかもしれませんが、やっぱり安心してみていられるのは心強いです。スズナリの満杯に比べると、座・高円寺は舞台も客席も広々としていて、良い意味で贅沢でした。

  • 満足度★★★★

    濃すぎる
    関西の劇団って、どこもみんなこんなにサービス旺盛なんでしょうか?
    どの人にも見せ場があり、どのエピソードも隅々まで行き届いて(入れ込みすぎるくらい)濃い二時間でした。
    みんな魅力的。
    どの人も、しっかりその時代、その人を生きていると思えました。
    すごいですね。
    なんだか、いくつもの舞台を見たような満足感です。

    ネタバレBOX

    歴史上の事実を描く場合、どこまでフィクションにするのか、難しいと思いますが、この事件の場合、”裏側”はフィクションですよね。
    それをつくってしまうことにどういう意味があったのか?

    「よし」のエピソードは話の大きな柱になっていましたが、私的には法と政治、ということのドラマに期待があったのでそちらが主流になったことは意外でした。

    「よし」は魅力的なのでよかったのですが、司法の桎梏・法にかかわる人の闘いの意味が薄れてしまったような。
    法の正義から言えば、「ニコライ皇太子」がどんなに聖人でも、「津田巡査」がどんなに堕落者でも法の正義は別、というわけですから。

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