第12回公演
第12回公演
実演鑑賞
アイピット目白(東京都)
2005/03/23 (水) ~ 2005/03/28 (月) 公演終了
上演時間:
公式サイト:
http://www.dna-system.com
期間 | 2005/03/23 (水) ~ 2005/03/28 (月) |
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劇場 | アイピット目白 |
出演 | 渡辺美弥子、小原雄平、道井良樹、中川祟宏、高松亮、狩野智子、澤村一博、佐藤麻衣子、竹本哲也、片桐はづき、小泉めぐみ、渡辺智行、松井勇介、森野温子 |
脚本 | 竹田哲士 |
演出 | 竹田哲士 |
料金(1枚あたり) |
~ 【発売日】 |
公式/劇場サイト | ※正式な公演情報は公式サイトでご確認ください。 |
タイムテーブル | |
説明 | ―あたりめぇよ!俺達は誰だ?扇動屋だよ。 この国は、無謀にも以前の同盟国に戦いを挑んで予想通り劣勢の極みにある。 軍事的にはもちろんの事、経済的にも敗色は濃厚となりつつあり、外資による企業買収は凄まじい速度でこの国を侵食しつつある。 そんな戦時下の下町の工業地帯、湾台島の「扇動屋企画」は、四柳盾夫が一代で立ち上げ、切盛りしている弱小広告代理店だ。持ち込まれる案件は、隣近所見知った零細企業の広告や、島内のケーブルテレビで流れるCFなどであるが、それらを持ち前の強引さと人柄で製作している。 扇動屋の隣には朱印刷という、これまた小さな印刷所がある。 社長の内藤秀雄は昔は腕のいい印刷職人であったが、今や引退同然で、この印刷所も印刷所としては機能していない。敷地も建物も半分は扇動屋に売り、内藤家も家を挙げて隣の盾夫の仕事を手伝っている。ここはそういうコミュニティである。ただ、盾夫はまだ知らない。この会社の権利が、自分の知らないところですでに大企業に売られていたことを。 内藤アオリは内藤家の長女だが、印刷屋が嫌で、その昔、家を飛び出した。今では大手の広告代理店で働いている。多聞にもれず、この代理店も今や外資であり、英語も満足に話せないアオリとしては職場の居づらさを感じていた。 ある日、仕事でミスをしたアオリは会社が買収した下町の営業所に左遷される。 彼女は愕然とする。代理店という響きからかけ離れたこの建物の外観もさることながら。いや、そんな事より。ここは自分が昔飛び出した実家だという事だ。 期せずしてアオリは実家ともいえるこの場所で働くことを余儀なくされた。 親会社の立場を代弁するアオリと、それにことごとく反発する盾夫。 アオリが持ってくる仕事は、大きなものであったが、盾夫はそれを拒む。 盾夫にしてみれば、もうすでに誰かが知っているような企業や商品の広告など無意味で、例えばこの近辺の小さな企業、この国の産業を支えていて、欠かせないはずなのに、誰もその存在を知らない人や物。そういったものへと光を当てるべきだと考えていた。 アオリもそれはわかっている。彼女が広告屋になったのも、昔は腕の良かった父の、その仕事が誰にも評価されずにいることへの歯がゆさがあったからだ。忘れていたわけではない。それをやる勇気が、大企業にいるとなくなっていく。盾夫にはそれがあった。 都市部での戦闘が激化する一方、穏やかな湾台島にも徐々に戦火が押し寄せてくる。 敵国の戦闘機が一機、島に向かっている。 盾夫とアオリは地上で、近づいてくる戦闘機を見据えていた。 アオリは、家の印刷機で刷った大量のチラシを戦闘機めがけて投げつけた。 こんな小さな島だけど、自分達はここにいるのだと。 「誰も知らないって事は、存在しないって事ね、やっぱ。くやしいじゃない。」 「つまりよ、アオリ。俺もお前と同じ事考えてたよ。」 |
その他注意事項 | |
スタッフ | 【舞台監督】佐藤貴之 【照明】岩田麻里(C.A.T) 【音響】榊原正吾 【装置】武石吉生 【衣装】狩野智子 【映像】村上朋弘 【小道具】米倉由美 【制作】・村上朋弘・濱本円・松平信維・西村知紗・竹本哲也・市川裕子 【企画製作】村上朋弘 |
この国は、無謀にも以前の同盟国に戦いを挑んで予想通り劣勢の極みにある。
軍事的にはもちろんの事、経済的にも敗色は濃厚となりつつあり、外資による企業買収は凄まじい速度でこの国を侵食しつつある。
そんな戦時下の下町の工業地帯、湾台島の「扇動屋...
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