BUG 【美保純が降板⇒代役は西山水木】 公演情報 BUG 【美保純が降板⇒代役は西山水木】」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.1
1-9件 / 9件中
  • 満足度★★★★

    すごかった
    何て言うのだろう・・。直視できない位のシーンもあり、その"エグイ"迫力に圧倒された。こんな作品が上演できる燐光群ってすごい、と思う。

  • 満足度★★★

    政治とエンゲキ。
    オバマ民主党政権時代にはこういう劇は書かれないだろう。

    ネタバレBOX

    アメリカ二大政党政治の余波は一部だけどカルチャー方面にも及ぶ。
    映画、小説などで、アメリカ共和党系の陰謀世界観のガジェットや作品が登場するのも、その時の政権と関係あるというのがワタシの偏見。
    ロバート・レッドフォード《スパイゲーム》とか、バットマンシリーズの「エシュロン」とか。
    《バグ》は、陰謀史観かパラノイアの妄想か宙吊りにしたところがミソかな。
    ちなみに、坂手洋二さんはジョニーデップ団員だってみんな知ってた。
    ヒゲか眼鏡着用なんだぞ。

    【追記】すいません。ジョニーデップ団じゃなくてなぎら健壱団みたいです。
  • 満足度★★★★

    あめりか な感じ
    弱った人間が狂気の世界に引きずり込まれていく というのはよくありそうなんだけど、一筋縄ではいかない展開が面白い。
    絶望的な状況へとストーリーは進んでいくのにもかかわらず、だんだん観ているうちに笑えてくるというのが、自分にとって新鮮。

    ネタバレBOX

    アメリカ的な、バカ騒ぎの裏側の閉塞感とか、状況が変わらない絶望感とか、どうしようもない現実へ対処できない状態へのあがき といった感じがよく感じ取れる作品だとも思います。
  • 満足度★★★★

    観たという満足感!
    観ている私も、アグネスの様にピーターの狂気に引きずり込まれる恐怖を感じた。終わり方も好きですね。私も一瞬、この世から消えた気になった。

  • 満足度★★★★★

    衝撃!!
    こんな舞台を日本で観られることに大きな幸せを感じます。
    出演者、スタッフとも限界に挑戦することで出来た舞台だと思います。
    序盤は心に闇を抱えた男女の出会いが丹念に描かれていますが、「BUG」の発見により、平静が保てなくなっていきます。
    人間が狂う舞台は何度か観たことがありましたが、これは人間の背景に社会の崩壊が確固たる形で存在しているように感じました。
    また、狂うと狂いっぱなしでラストまで行くのが普通ですが、ラスト直前に1クッション(外部からの妨害)が入ることにとても興味が沸きました。
    もう東京公演は終わってしまいましたが、愛知、大阪の近くにお住まいの方はご覧になることをオススメします。

  • 満足度★★★★

    侵食する虫
    それはアグネスと元兵士のピーターの二人だけが見える幻覚なのか・・。
    それともピーターの言う軍の仕業なのか・・。
    ピーターのいうのも何となく納得してしまう。

    以下はネタばれBOXにて。。

    ネタバレBOX

    モーテルで暮らすアグネスは、過去を背負う元兵士のピーターと出会い心を通わせる。ピーターは部屋に小さな「虫(バグ)」が存在し、虫に刺されたとアグネスに訴える。
    当初、あまり重要視していなかったアグネスもやがてピーターと同じ虫が見えてくる。彼らが見える小さな「虫(バグ)」は蠢きながら彼らの皮膚から肉体を侵食し、増殖していくと考えていたピーターは、自分は軍の実験台になっている。とアグネスに秘密を教える。
    それはピーターの体にアリマキという幼虫を植えつけて人間に寄生し増殖させて人間自体を滅びさせるという研究だった。その使用目的はバグダッドに寄生虫を撒き散らす為だ。要はバグ戦争だ。
    なんだか、ここまでくると枯葉作戦や細菌戦争じゃあないけれど、現実味を帯びてて軍の考える人体実験もありうるような気もする。

    そんなある日、「善意の訪問だ」といって軍医が訪ねてくる。彼はピーターが幻覚と妄想を伴うパラノイアの患者だと説明した矢先、ピーターは、アグネスの前でこの軍医こそが情報をプロミングされたロボットだと主張し刺し殺してしまう。巨大な組織による陰謀だと訴えるピーターの説得力のある言葉にアグネスは、誘い水を吸い込むように、「私たちが知り合ったのも実は綿密に練られた計画の元に遂行し、私たちの周りの人たちはみんなグルでミッションは確実に行われた。そうか・・私達二人が結ばれた事によって雌の虫と雄の虫が交尾して増殖することに成功させた。虫を作ったのは私たち!私がスーパーマザーだったんだわ!」と解釈してしまう。

    だとしたら、虫を殺さなきゃ!殺すしかないわね!
    と二人は裸になってガソリンをかぶって火を放つ。
    「愛してる。」
    「愛してるわ。」と最後に契りながら。


    虫の存在は本当のところ軍の差し金だったのか、妄想だったのか明確ではないが、虫は確実に皮膚から奥へ奥へ奥へと侵入し、彼らの脳味噌の中をやたらと這い進んだに違いない。
    その虫は軍という特殊な環境で病んだ兵士の産物かもしれないし、実験と称したバグ戦争の為の人体実験だったかもしれない。
    それでも彼らは自分を破壊することでこの戦争を終わりにしようと考えるあたり、実にアメリカ的だ。

    当初、舞台に登場したアグネス(西山水木)のぴっちりとしたシャツから見える上を向いた乳首のラインを観た時、これは脱ぐな・・。(期待を込めた遠い目)
    脱いでくれるな・・。(確信に満ちた煌く目)(^^)と直感したが、やはり脱いでくれた。そんな頑張り屋さんの西山は終演後、口を押さえて泣いてた。

    そう、貴方達がいい舞台を作るのです。


  • 満足度★★★★★

    語るに値する舞台
    すごかったなあ。こういうの、アメリカ人好きだからなあ。主人公の男女の設定が、戦争からの帰還兵とDVの被害者という・・・アメリカの今を象徴する二人だ。まあ、それがどういう状態なのか、日本人にはピンとこないんですけど。

    でも、オフブロードウェイでこれを見た坂手さんが、日本で上演しようと思うあたりがすごい。坂手さんならではだ。ただし、「日本人はわかりづらい部分」を、映画じゃなくて演劇で伝えるためには、役者さんに背負ってもらわねばならないわけで・・・ご苦労さまです。水木さんは充分がんばってたと思います。しかし、体力持つのか・・・とうっかり心配してしまいました。

  • 満足度★★★★

    鬼気迫る舞台。
    アメリカのオフブロードウェイの話題作を坂手さんが翻訳して上演してくれた。もちろん、演出その他は違うのだろうけど、アメリカの現代演劇に触れる機会が少ない我々にとっては大変刺激になる。

    美保純さんは好きな女優なので、病気降板は残念だったが、西山水木さんの熱演が見られたので満足。こういうアクシデントがあると、かえって他のメンバーはそのアクシデントを吹き飛ばそうと団結するものだが、そういったエネルギーが全ていい方に出ている気がした。

    物語はいかにもアメリカらしい話。日本ではなかなか発想出来ないストーリーだが、それだからこそ、見る価値がある。(以下ネタバレで)

    ネタバレBOX

    米軍の人体実験なのか、それともただのヤク中なのか、最後までどきどきさせられた。そして何よりこの芝居は五感に強烈に響く。

    自分自身がかゆくなったり、何か変な音が聞こえたり、終わった瞬間は若干吐き気さえ催すような芝居だ。決して見終わった後の爽快感はない。しかし、今日本でそれだけのものを伝えてくる芝居はない。ラストシーンは強烈だ。

    こういった芝居がアメリカで上演され、それが話題になりロングランになっていると聞くと、ちょっとうらやましてくなってしまう。井の中のかわずになりやすい、日本の演劇人に是非、観てもらいたい芝居だと思った。
  • 満足度★★★★

    息苦しくなるような圧迫感
    思わず笑ってしまう、しかし笑いつつも顔がひきつってしまいそうな、エキセントリックにエスカレートしていく西山水木と大西孝洋の演技がいい。狂気に勢い、迫力があった。後半部の展開は圧巻だ。
    燐光群らしい重量感のある暑苦しい芝居だ。見終わったあとはちょっとぐったり。

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