尾を咥えたり愚者の口 公演情報 尾を咥えたり愚者の口」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.0
1-8件 / 8件中
  • 満足度★★★★

    ルールの明示がある完全なるシチュエーションコメディ
    しかしミステリーのような小説のような物語性がとても強く
    笑いながらも序中盤に振りまかれた伏線要素がどう収束するのか引き込まれる
    帝銀事件をモチーフにしながら謎を解き謎を残す良い作品

  • 満足度★★★★

    鑑賞日2019/05/10 (金)

    下北沢・駅前劇場にて電動夏子安置システム『尾を咥えたり愚者の口』を観劇。
    一度見聞きしたら記憶に残るインパクトの強い劇団名を冠する電夏さんの作品観劇は昨年11月の『サンザル、月をとる。』以来、半年ぶり2回目。前回は予備知識ゼロで伺い、前座からの異様な盛り上がり、開演直後の大拍手などその独特なシステムに戸惑いましたが、2回目の今回もやはり戸惑い…。それだけ個性的な幕開けをする電動さん。2回目ではまだまだ慣れず戸惑いは隠せませんでしたが、個性的で悪くないと感じました。開演時間が数分遅れても、終演時間は定刻を目指すというシステムもユニークで面白い。観客を楽しませることに長けている団体であると改めて感じました。
    本編は1948年、都内の銀行で不可解な毒殺事件があった年が舞台。一見すると真面目な社会派作品であるかのような印象も受けましたが、それ以上に劇団のスタンスであるコメディ要素が強く反映され、基本的には笑いシーンが目立った120分でした。「表現の自由」は今も昔も変わらない。様々な圧力や規制があるのも確かですが、表現の自由は守られても良いことなのではないかと感じました。前作同様、今回もお笑い芸人・アンジャッシュさんのスレ違いネタを彷彿とさせるようなシーンもあって面白かったですし、駅前劇場の横に長い舞台空間を生かしたようなよく創り込まれた舞台セットも良かったです。
    強引過ぎる笑いシーンや、小劇場でのお芝居にしてはやたらと声を張り上げての演技など聞き取りにくく若干疲れるシーンもあったのは確かですが、個性豊かな顔ぶれのキャストさんの熱演は見応えがありました。中でも前座からテンションMAXだった道井良樹さん、なかなか威圧感のあったドロンズ石本さんなど印象的でした。

  • 満足度★★★★

    鑑賞日2019/05/07 (火) 19:30

    価格3,700円

    昭和の真っ只中、とある出版社の文芸部を中心に、当時起きた事件や訪れる人々が織り成す物語。
    いつもながら構成が緻密。「さっきの場でウワサに出ていたのはこの人?」とか「あの人って実はその人の〇〇じゃないの?」とあちこちが結びついたりそう思わせて実は違ったりとかのバランスが巧み。もう「This is 電夏!」な感じ。
    また、出版社が舞台だけに表現の自由、検閲、自粛などイマの現実にもチクリとすることが含まれているのもいかにも。
    大好きな「胡蝶の夢」モチーフもイイ。そう言えば冒頭場面、当日パンフレットにある役の説明・配役と異なる人物たちで始まるのもトリッキーで面白い。

  • 満足度★★★★

    安定してますね。今回は結構主義主張が強い気はします。でも、笑えるのでいいと思います。

  • 満足度★★★★

    劇団名は言はずもがな劇タイトルも独自思考が滲む劇団(個人の感想)を初観劇。
    予想に反して役者力あり、エンタメ性あり、もっとも解読困難な混み入ったストーリー、だが娯楽重視らしく「物語」は役者の飛躍からステロへ着地する演技と雰囲気をヒントに、流れに乗って観られる。
    作劇は、相互に微妙な接点のある5、6組の対話(ほぼ2人一組)がリレーしながら快速で走行、数組の逸話がどう繋がるのか判らずもどかしいまま、しかも二つの異なる次元(時代)を跨ぎながら場面としては隣接して展開し、その事態の観察者であり渦中から脱しようとする者(主人公的グループ)が、今見ている場がどの次元の話なのかが判らないらしいという事が観客に判るまでの滞空時間も結構長い。事態は冒頭より何やらドラマティックに、面白おかしく展開するが、事態の推移は見守るしかなく、思わせ振りでクリアな演技で役者らがこの滞空時間を甲斐甲斐しく繋ぐ訳である。
    ミステリーな物語の裂け目から世相への皮肉が覗き、馬鹿馬鹿しい騒ぎの末絡まりに絡まった糸が解けると、元来利害相容れない者らが(図らずして)困難を共に克服して大団円を迎えるという、「構造」だけは王道、テイストはかなりの程度亜種な人情喜劇。

    ネタバレBOX

    GHQ占領下の日本で起きた毒殺事件の犯人が未だ逃走中というなか、検閲というキーワードが二つの次元(GHQ時代と現代)を繋ぐループに掛かるのを主人公グループは発見。だがいずれにせよ右往左往するしかなく、その滑稽さを自嘲する眼差しもある。
    理知的・沈着な脳ミソを覗くような劇をぼんやり想像していたが、若く身体能力に油の乗った俳優達はむしろ活気があり、演劇好きな者達が演劇を楽しんでいて、その楽しさの観客とのシェアが「出来る演技」によって実現している。
  • 満足度★★★★

    ■約120分■
    検閲がまかり通っていた帝銀事件発生当時の日本と今の日本は似ているのでは?と問いかけてくる風刺的一作。社会色を打ち出す一方、アンジャッシュのコントのようなわかりやすい行き違いギャグも例によってふんだんで、今回も笑ったけれど、入れ子になっている二世界がどんな関係にあるのかをはじめ、今作はいつにも増して不明瞭な部分が多く、観ていて少しもどかしかった。

  • 満足度★★★★

    鑑賞日2019/05/07 (火) 19:30

     ロジカル・コメディの雄、電夏だが、本作では社会派の色合いを出しているのが興味深い。帝銀事件と思われる戦後の時代を背景に、出版社のさまざまな対応をコミカルに描きつつも、メディアの役割を問うかのような作りは珍しい。一種の夢落ちとも言える部分はあるけれど、電夏らしい「擦れ違い」「ダブル・ミーニング」を活かした作劇は相変わらず巧み。演出にレトロノートの中村公平を招いて、若干テイストが変わった印象もなくはないが、楽しめる112分だった。新たな劇団員も頑張ってて、良い意味での新陳代謝が進んでいるが、久々に出演した、なしお成の健闘が嬉しい。

  • 満足度★★★★

    鑑賞日2019/05/07 (火)

    7日ソワレ・初日の舞台(115分)を拝見。

    ネタバレBOX

    とある出版社を舞台に、作家と編集とが「自主規制」でせめぎ合う現代と、(小説に描かれた)今よりも露骨に検閲がまかり通ったGHQ占領下の戦後の混乱期とを、電夏さんお得意の「二元中継」で描いた作品。
    GHQ占領下編を構成する出来事のメインに「帝銀事件(1948年)」を持ってきたせいか、それとも「表現の自由」「報道の自由」をテーマにすえたせいか、私が知る限りの電夏さんの作品(うっかり見逃した『3483』を除く、『ブレッチリーの啼かない鵞鳥たち』からの7作品)の中では、客席の笑いの絶対量は比較的少なく、その分、シリアスモードのシーンの説得力が増したように感じられた。

    演技陣。

    前回公演の客演から、今回は劇団員として、舞台に臨まれた坂本ともこさん。
    5年前から舞台を拝見している方だが、電夏さんの芝居との相性の良さ、まさに水を得た魚のよう! 絡むのが難しそうなw 道井良樹さんとの掛け合いも楽しめた。

    前公演から続投の小林知未さんは、ちょこまかと舞台を掻き回す役柄を好演。

    コメディーからシリアス物まで何でもこなせる廣瀬響乃さん。
    今回、小泉智雅さん・熊坂貢児さんとの3人だけは、他の出演者とは別の芝居…すなわち、松本清張ばりの社会派ドラマを演じている趣き。電夏さんの舞台でやるのが惜しいくらいだった(←こらこら!)

    それにしても(あくまでも自分の感想ではあるが)上述の『ブレッチリーの…』以降、多少の好みの違いはあれど、電夏さんの作品で少なくともハズレ舞台に出くわしたことが一度もない。さすがに長いこと観ていると、パターンは読めてきてはいるも、水準以上の作品を継続して世に送り出しているのだから、大したもんだ。

    【配役】
    双葉(文芸部の中堅編集者。本作品の主人公)
    …なしお成(なしお・なる)さん(個人的には『Shoe Cage』でのイメージが強い、お久しぶりな方)
    山部(文芸部デスク。元は社会部の記者)
    …道井良樹さん(今回の前説、相撲の話が短めだった!)
    立花(空気の読めない、若手文芸部編集者)
    …小林知未(ともみ)さん
    児玉(元・社会部の取材記者。GHQ絡みの記事がもとで文芸部に配置換え)
    …熊坂貢児(くまさか・こうじ)さん(紀尾井町か矢来町のデスクにいそうな雰囲気の方)
    河瀬(文芸部の中堅編集者。山部と不倫関係)
    …坂本ともこさん
    神沢(元・姐御の自称作家。天真爛漫なようで実はしたたか)
    …下平久美子さん
    天下(政治団体「天下一社」代表。昔、別れた妻に引き取られた娘のことを気にしている)
    …ドロンズ石本さん
    井上(文芸部の中途採用された新人編集者。神沢に恩義がある)
    …小原雄平さん
    関野(「天下一社」構成員。天下に心酔。井上と因縁がある)
    …緑川大陸(みどりかわ・ひろむ)さん
    野村(郵便局員。姉の事件を取材して欲しいと社会部を訪れるも…)
    …吉岡優希さん(会場整理をされている時の外見から高校三年生?かなと思って調べてみたら…!)
    平井(逮捕された父親の冤罪を社会に訴えようと様々な報道機関を訪ねるも…)
    …廣瀬響乃さん
    藤丸(河瀬が取材を申し込んだマタギ。言動が浮世離れしている)
    …片桐俊次さん
    和泉(社会部の新人記者。平井の話を聴き、協力を誓うも…)
    …小泉智雅さん
    嵯峨(小説世界の中では、文芸部のベテラン事務員)
    …新野アコヤ(しんの・あこや)さん

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