満足度★★★★
鑑賞日2019/02/13 (水) 14:00
「若い時分の後悔」をSFなお話に昇華させる事で、他者に対する「喪失感」を際立たせて提示した作品。
単に「青春の後悔」を描くストーリーはたくさんあるけど、この作品は並行世界への喪失感と、出会えなかった世界に対する恋焦がれる気持ちを、絶妙にフィクションの中に組み込んで、観る側に喪失感を一層際立たせて投げかけていた。
とはいえ、観る側の想い次第で、「青春」以外の視点でも、様々な捉え方ができる作品だと思う。
光の使い方が奇麗。
満足度★★★★
鑑賞日2019/02/08 (金) 19:00
価格4,000円
かつての高校無線部の面々が市のイベントで「科学に親しむ」展示をするよう依頼され出し物を検討している最中、以前使っていた無線機から失踪した友の声らしきものが流れて……な物語。
事前告知の通りラフカットに書き下ろした中編とはごく基本的な設定は共通だが全くの別作品。長編ゆえに(?)スケールも大きく扱うテーマも複数になったことで多少のとっちらかった感が無きにしも非ずだが、ミステリー要素とファンタジー要素により往年のNHK少年ドラマシリーズのオトナ版(あるいはオトナ向けジュヴナイル)なオモムキがあり、楽しめた。
で、ネタ的に「オーロラの彼方へ」(グレゴリー・ホブリット監督:2000年)も思い出したり……。
満足度★★★★
鑑賞日2019/02/11 (月) 14:00
座席1階1列
好みのお話でした。
サスペンスの要素もあって徐々に話に引き込まれていきました。
オカルトな感じではあるけど筋はちゃんと通っていたように思います。
(とりあえず自分的には納得できた)
学生時代から変わってないんだろうなっていう3人の距離感が微笑ましかったです。
ラノベっぽいタイトル含め二次元ライクな演出が印象的でした。
特に傘を使った雨の表現が良かった。
満足度★★★★
■約120分■
初見の劇団。力作。意外や社会派サスペンスな展開をみせて、固唾を飲んだ。これは現代日本の縮図だ。ただ、SF的な味付けが少し濃すぎるかなぁ~…。こういうのは、地に足のついた話にしたほうが、届くのでは?
満足度★★★★
鑑賞日2019/02/08 (金) 19:00
タカハらしい興味深い芝居だった。タカハらしい、と書いたものの、タカハらしさとは何か、良く説明できないのだが、込み入った謎が何らかの解決を見せるまでのプロセスの面白さということだろうか。高校時代、アマチュア無線部の部員だった3人が7年ぶりに部室に集まると、7年前に死んだと思われていた友人の声が、無線機から聞こえてくる…、という導入はいかにもありそうだ。しかし、新科学施設への反対運動やら女性市長と息子の対立やら、さまざまなエピソードを交えつつ、パラレルワールドまで持ち出しつつ、一定の解決を見るのは興味深い115分だった。
「いいもの見せてもらいました」と言ったときの、主宰・高羽彩の笑顔が忘れられない。