荊姫~いばらひめ~ 公演情報 荊姫~いばらひめ~」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.2
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  • 満足度★★★★

    会場にふさわしい感じの作品でした。なんだか奥深く、簡単には到達できないなにかも感じました。完成度が高い印象あり。

  • 満足度★★★★

    鑑賞日2019/02/16 (土) 14:00

    座席L列16番

    価格4,000円

    能楽の「鉄輪」を題材にした立体絵巻(って、考えてみれば能楽がそもそも立体絵巻だった(笑))。
    悪者の側にも哀しいドラマがあり、運命に弄ばれた者の末路のように描くのはさすが古典?(そう考えると機動戦士ガンダムのシャア・アズナブルもこの系譜?)
    また、物の怪や鬼というのは邪な心を実体化して表現したものかとも改めて思う。そんなあたりが多少教訓っぽいのはやはり古典ゆえか?(笑)

  • 満足度★★★★

    雅楽と能を身近に感じることはめったにないので良かったです。まさかあんなに年老いた晴明と博雅を見ることになるとは思わなかったのでそれも新鮮でした。同じ女ではあるが女の怨念の怖さときたら・・・ 面白かったです。

  • 満足度★★★★★

     能の「鉄輪」という作品を戯曲化した作。

    ネタバレBOX

    時代設定は平安、場所は京の貴船、鞍馬辺り。現在でも鞍馬山は山岳宗教のメッカの一つだし、由緒のある鞍馬寺もある。義経が天狗から様々な兵法を学んだ場所との伝えも有名だ。叡電で隣の駅が貴船で、ここには立派な神社がある。未だに京都市内とは隔世の感のあるこの辺り、今作には実に相応しい舞台設定である。  
    女性達の纏う衣装の衣擦れも良いし、立ち居振る舞いもグー。すり足や内股で歩く和服の着こなしもキチンとしている。今和服を着こなせる女性は殆ど居ないから、猶更、感心した。
     物語りの荊姫は、今回婚礼を上げる姫・沓子の母親世代の姫君だった女性が、夫に捨てられ鬼と化すところを安倍 晴明に邪魔立てされ、鬼にも人にも成れぬ哀れな怨霊と化した嫉妬の権化だが、婚儀を挙げることとなった沓子を唆し、臣下なのだが彼女の幼い頃からの憧れの君・幸治と添い遂げようとしないのか!? 幸治は、沓子の親友・楓と生涯を伴にすることを誓い合っているというのに、と更に焚きつける。元々、荊姫の思い人は、源 博雅。沓子の属す五土家は安倍家や博雅と縁が深い。
     荊姫の悲劇は、彼女の恋が純愛であったことだ。源氏物語にも、源氏に狂った六条の宮が怨霊になって恋敵を苦しめる話が出てくるが、実に恋は罪なもの、業の深いものである。閑話休題、純愛故の嫉妬と凄まじい業が経糸だとすれば、この嫉妬を転化させる対象として沓子が選ばれ家の犠牲として見たことも無い物部 保人に縁ずけられる己が身の、矢張り断ち切りたくはない初恋と親友・楓との因縁に二律背反を背負いつつ、流されかける緊張感が中盤の流れを引き締める。晴明一党の助力のなかで保人に出会い、彼が及ばぬながら物の怪と化した荊姫から沓子を守ろうとした伏線を経て、彼女が徐々に心を開いてゆく様に就かず離れず関わる晴明一派の明察などが龍脈を見極める風水のように作用しつつ、保人・沓子を自然に新たなカップルとして育んでゆくが、荊姫の怨念が消えた訳ではない。一旦この場は引くものの、ラスト荊姫が再び登場し、若夫婦の今後に緊張を残す作りがグー。

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