12人の怒れる男 公演情報 12人の怒れる男」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.0
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  • 満足度★★★★

    鑑賞日2018/09/22 (土) 13:00

    「極私的オールタイム戯曲ランキング」の上位にいれるほど好きな戯曲だけに観劇中ならびに観劇後しばらくは興奮気味。
    そんな好きな作品だけに一部首を傾げる演出もあったが、過去2例の「やってはいけない」レベルではなく解釈の違いとして容認。
    そして憎まれ役の3人を筆頭とした見応えたっぷりの演技合戦を堪能。
    (観ながら時々「ナイゲン」が思い出されたりもして……(笑))

    違和を感じたのは以下。金額を判り易くするために日本円にしたのを目立たなくするためかイマの日本のものをいくつか入れた上に12号にあの有名な歌の替歌を歌わせるのはどうも。コメディリリーフとしたのか12号の言動を軽くし過ぎて浮いてしまった感も。

    また、終盤での9号の「ご気分がすぐれないのですか?」は「ああそうだ!」と何かに気付いた風ではなく控え目かつ唐突で「急に何を言い出したんだ?」と思わせて欲しかった。

    一方、議論の開始前、番号順に席についたまま(戯曲にある)席替えをしないのは後で印象に残った役者が何号なのかすぐワカり当日パンフレットと参照するのに便利。
    昨年の某団体も同趣向だったが、陪審員の1人が風が当たる席は辛いと申し出る部分ごとカットした分スマート。(昨年のものは要望が黙殺されてしまうのがややひっかかった)

    【参考】
    「12人の怒れる男」でやってはいけないと思った演出は以下の2つ(実際に観た)
    1.四方囲み客席:現場見取図が観客に見えない
    2.戯曲指定の箇所ではなく、劇中の休憩場面で実際の休憩を入れる:休憩前と休憩後の尺がアンバランス

  • 満足度★★★★

    無実を主張したのは一人だけだったのに、彼の証拠や証言への追求によってだんだんと考えを変えてゆく陪審員達。一人一人の背景も少し分かって行くところなどとてもスリリングで面白かったです。
    いろんなタイプの男たちがいていいわけですが、突然の12号のラップはいかがなものでしょうか?あそこだけ空気が変りました。別の日に観劇した友人が、そんなのなかったと言っているのでこれは千秋楽のアドリブだったのでしょうか?しかし、今日同じ時間に観劇していた別の友人は、同じ舞台を見ていたにも関わらず「そんなのあった?」と言う反応だったので、人の記憶はあてにならないものかもしれません。
    時間を気にするセリフがあったので、私は終演後陪審員のみなさんの腕時計を確認したくなりました。ちょうど見えたかたの時計は劇内の時間になっていなかったものですから。

  • 満足度★★★★

    役者さんは中堅の比較的若い方が多いように見えました。皆さん熱演ですが、元々がかなり年齢の高い設定なので、無理をしている感が否めません。さらに先々週、ベテラン俳優さんによる同じ演目を観たのでそれと比べると軽量級な感じがしたのはアンラッキーでした。
    悪役の3号と10号は演技は十分良いのですが、やはり根本的に若くて良い人感が滲み出て、パワハラ偏見親父には見えませんでした。主役の8号は誠実感はあるもののちょっと地味ですね。7号はこのくらい若い方がむしろ合っている気がしました。12号は元々軽い人物の設定ですがちょっと今風な味をつけ加えてあって良いアクセントになっていました。

    いくつか勢いあまって言ってはいけないことを言ってしまう場面がありますが、気合が先走って早口になって何を言っているのか聞きにくいことがありました。舞台も客席も「やっちまったなあ」という雰囲気になるはずが、もやもや感が漂っていました。

    舞台が狭いので定番のトイレがありませんでした。鍵をかけられて長時間缶詰めになるのにどうなのよという気はしますが、元々気分を変える以上の意味はないので大した問題ではありません。ただ逆に言うと気分転換が難しいということにはなります。客席の関係から全方位に向けて芝居をすることもあって円形のギリギリ12人が座れるテーブルになりました。ちょっとせせこましい感じがしたかも。
    (追記)トイレ休憩の雑談も結構重要な気がしてきました。

    舞台上にお土産付き1万円の席を設けていました。壁があってはっきり見えないのですが結構埋まっているようでした。会場が小さいので大きな声は前方席ではかなりうるさく聞こえたことでしょう。そういう点では1万円席は良席ではなかったかもしれません。

    雨のため前説を長めにやっていましたが、ネタを用意してきてほしいものです。

    カーテンコールは最低でした。舞台の灯りが消えて、再点灯したら、終了のアナウンスなんか流さずに、さっさと出てくれば良いのに。何をもったいつけているのでしょうか。

    ネタバレBOX

    関連する主な作品の個人的メモ

    (1)「12人の怒れる男」(1957)
     映画、レジナルド・ローズ原作、シドニー・ルメット監督、ヘンリー・フォンダ主演
     白人、先住民、移民の中高老齢男性のみ。アジア系や黒人はいない。
     1954年のTV生放送作品がオリジナルだが、実質的な原点はこの映画である。

    (2)「12人の怒れる男~評決の行方」(1997)
     TV映画、レジナルド・ローズ原作、ウィリアム・フリードキン監督、ジャック・レモン主演
     (1)のリメイク。中高老齢男性のみだが、黒人が4人いて陪審員長が黒人である。また10番が黒人で3番の白人と悪役を分け合っている。アジア系はいない。

    (3)筒井康隆「12人の浮かれる男」(1978)
     戯曲(最初は小説)、何度か上演された。(1)のパロディー。
    明らかな無罪を有罪にしてしまうというブラックなコメディ。全員男性。まともなのは教頭先生のみ。難攻不落に思えた彼も汚職を突かれて陥落してしまう。

    (4)「12人の優しい日本人」(1991)
     映画、三谷幸喜原作、中原俊監督、とくに主演はいない。(1)のパロディー。
    コメディである。時代が新しいので陪審員の年齢も若く、女性が3人いる。最初は全員が無罪に手を挙げて決まりかけるが、陪審員2番(相島一之)が「議論をしよう」と言って有罪に翻意する。有罪が増えて行くが、やがて無罪に戻って行く。しかし2番は有罪に固執してしまう。(1)で言えば8番が最後は3番になってしまうことになる。固執する理由も(1)に倣っている。絶対的なヒーローを置かない点が現代的。

    (5)「ジャッジノット!!評議編」(2018)
     大関雄一作・演出、「演劇企画アクタージュ」による舞台。
    マイルドなコメディである。
    ・現代の日本に場所を移し
    ・2009年から始まった裁判員制度
    に状況を変えている。
    裁判員制度が一般人と裁判官の合議で評決を行うため、上記作品のような派手なストーリー展開にはできず、比較的穏やかな作品になっている。法廷での審理を描いた「ジャッジノット!!審理編」も同時に上演された。

    (おまけ)
    (3)の裁判員版をどこかでやってくれないだろうか。裁判官も一緒になって馬鹿をやることになるので陪審員版より面白いかも。しかし3人の裁判官を屈服させるのは難しい。一人は汚職で脅し、そいつにもう一人を説得させたとして、3人目をどうするか?

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