write 公演情報 write」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.0
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  • 満足度★★★★

    盛りだくさん!
    いあいあ、懐かしい面々です。
    舞台に立った俳優陣を見て懐かしいと感じるということは、前作品があまりにも印象的で役者の顔をしっかり脳裏に刻まれた。ということです。

    今回も涙あり、お笑いあり、シリアスあり~の、てんこ盛りで、この劇団は本当に実力があります。

    以下はネタばれBOXにて。。

    ネタバレBOX

    今はもう、ダムの中に沈んでしまったとある村の出来事。

    榎本信とその姉は幼い頃、父親に捨てられ母親は亡くなって、孤児だった。
    姉の葉月は苦労して亡くなった母親と自分達に暴力を加えた父親に母の仇をうつべく、その復讐心で今まで生きてきた。弟の信はそんな姉を気遣って一緒に母の仇をうとうとする。

    ある日、友人の一人の黒沢早苗に新しいお父さんが来る事になった。それがかつての自分達の父だった。当時の父は酒癖が悪く暴力的だったのに、今は「いい人」になっていた。

    これまで父を忘れなかったことや、母の仇をうつといった目標があったからこそ生きる糧としてきた兄弟は実父のあまりの変貌振りに愕然とする。

    しかし葉月は仇を討とうと試みる。姉思いの弟、信は自分一人で父親を刺しに行く。

    この物語は「忘却に関する物語だ。 」と説明している通り、人は色々な物を忘れて生きて行く。哀しいからこそ辛いからこそ、人は少しずつ、いろんなことを 忘れることによって、生きられるのだ。
    そうやって自分自身に折り合いをつけて生きていく。

    この物語はどうしようもない父親だけれど根底に「愛」がある。だからこそ、忘れられないのだ。
    そんな人間の葛藤を描いた作品。


    上記のような説明をすると、なんとな~くシリアスだらけのような芝居と思うでしょ。

    ところがどっこい!

    合間合間に相当なコネタ満載でセリフのテンポもいい。
    完全に観客を眠らせない!(^0^)
    とにかく、殆どコメディなのだ。コメディ調だけれど、友情や青い恋愛や家族愛をも盛り込んだ作品なのだ。

    だから、笑ったり泣いたりぶっとんだり、観客は忙しい。


    シリアスな演技もなんとなく笑ってしまうというストーリーの展開が絶妙なのである(うすら笑い!)



    で、次回はもっと笑いどころが詰まってるという。
    リピーター割引があるから次回も観に行こう!っと!(^0^)



    ★芝居が始まる前に、「舞台は生ものですので、役者がセリフをかんだりする事もありますが、温かく見守ってください。」と説明していました。

    いい言葉です。
  • 満足度★★★★

    青春時代はいつの時代も・・・
    観劇させて頂きました。この作品の舞台構成は素っ気無いほどの無機的でありながら、物語が進むにしたがい舞台上がのどかな田舎にしか見えなくなっていくから不思議です。のどかな田舎の気持ちのいい若者たちの青春物語と呼ぶべき作品なのですが、自分にはこの作品が全体的にきわめて詩的な作品に映りました。特にこの作品のテーマである「忘却」に関する台詞に余計な肉付けがされたものが全く無く、素朴で必要最低限な言葉が素直に観ている者の胸のうちに伝わり十二分過ぎるほど広がりをみせるので、実に詩的な作品と思えてしまいます。しかし、この作品の中のユーモア、青春時代特有の感覚が、数十年前の自分の青春時代の感覚とあまり変わっていないことに驚かされました。どうやら自分はマスコミに毒されていたようです。観客の方々は思いっきり笑われていましたが、自分にはこれがひどく懐かしいものを思い出させるので、笑うというよりも心地よく微笑ませて頂かせた感じです。ただこの作品、女性は素直に観ることが出来るでしょうが、まだ若い男性で青春時代真っ盛りの方や、まだ青春時代からそう離れていない方にとっては、自分の青春時代ならではの後で思い返すと恥ずかしい行動を思い出してしまって、観劇に素直に集中できるかどうか・・・すっかりいい年した自分の年代ならこのくすぐったさが逆に目を細めて懐かしめるんですけどね。

  • 満足度★★★★

    小劇の醍醐味
    初めて観たのですが、いい作品でした。
    舞台美術はいっさい無し。でも、本がいいのか、役者に表現力があるのか、演出が素晴らしいのか、テンポ良くおかしくも感動的なヒューマンドラマでした。
    ストーリーに少し接点を持たせたもう1本の作品が2週間後に同じ劇場で公演するとのこと、なかなか味なまねを絶対観に行きます。

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