dreaming - ホエル 公演情報 dreaming - ホエル」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.0
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  • 満足度★★★★

     しょっぱな、披露されるパフォーマンスは、ダンスというより、静止とポージングを意識的に取り入れたパフォーマンスでとても面白い。華4つ☆

    ネタバレBOX

     所謂ビート派のケルアック、ギンズバーグ、バロウズら、打ちのめされた世代の文学者たちの話である。尤も今作にバロウズは出てこない。その代りと言っては何だが、ホモセクシュアルはたくさん出てくる。彼らがRimbaudのLe Bateau ivreを引用するのも面白い。Rimbaudは、恋仲にあったVerlaineを銃撃しているからな。今作でもギンズバーグに恋人のルシアン・カーを取られたディヴィッドの嫉妬に耐えかねたルシアンはディヴィッドを刺殺している。無論、ビートジェネレーションにはヤクに手を出していたというか、完全なジャンキーも居た。一般人からみれば、ロクデナシの屑ということになろう。だが、そうだろうか? 文学の最高形態、詩の言語というものは、単なる単語の羅列ではない。言葉という物質のめくるめき争闘である。詩人は、言葉を物質化する為にありとあらゆる可能性と狂乱、開闢以来の争闘を自らの身に引き受けて物質化した言葉として羽化するのだ。
     今作は、そのアーティストの素質としての鋭敏、傷つきやすさや、純粋さを暗示するかのように狂気に奔ったギンズバーグの母もずっと舞台上に居り、時に収容施設での“治療”の有様なども語られるが、これは、詩的才能を持った者が詩人になる為に科された一種の宿命をも表しているだろう。ラディカルの何たるかを示した作品と言えよう。

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