公演情報
「「天守物語」〜夜叉ケ池編2018〜」の観てきた!クチコミ一覧
満足度★★★★★
野外でテントで当然冷房などなく、しかも補助席詰め詰めの大入り満員だったが、暑さよりも人々の熱気に巻き込まれてあっという間の約2時間。
母を亡くした少年を軸に、天守物語と夜叉ヶ池を重ねていく耽美で幻想的な時間。その美しさの中にユーモアと熱量を感じさせる演出が、野外の雰囲気によく似合った。
終わって夜風に吹かれながら駅へ向かうのも心地よかった。
満足度★★★
鑑賞日2018/07/12 (木) 19:00
入場してまず気付いたのは夏恒例の花園神社野外劇としては異例の(私見)きっちりとした装置。確かに天守閣だかの設定とはいえテント芝居には不似合いというか終盤で後方の明治通りを借景にする演出は?などと余計な心配をしてしまう。
で、中心となる天守物語は2008年10月にアサヒアートスクエアでCOLLOL、2010年7月にテアトロ・ド・ソーニョ(現・シアターノルン)で舞活道 自由童子によるものを観ていたのだが、今回も含めてその内容ゆえ(?)独特な演出が多いな、などと思いながら観ていると、しっかりした装置は罠(笑)であり、クライマックスの屋台崩しで明治通りの借景は健在、やっぱりそうでなくちゃね。(笑)
ただ、ラストの布での水の表現(それはそれで見事だったが)に「せっかくのテント芝居なのだから本水を使えば良いのに」という声があるのも理解。装置と併せてどちらかと言えば一般の劇場での上演に近かったのはちょっと残念。
なお、紀保さんの登場時に大向う(?)から「高麗屋ァ!」と声が飛ぶのは想定内だったが、田渕さんの時に「たこ焼き屋ァ!」と飛んだのは予想のはるか外でワロタ。
満足度★★★★
鑑賞日2018/07/18 (水) 19:00
座席1階1列10番
恒例の花園神社の椿組公演。
今年は、泉鏡花の「天守物語」「夜叉が池」から題材をとった作品。
高取英氏が脚本と知って、あれどういう繋がりなのだろうと、ちょっと意外な感じ。
高取英氏の脚本の多くは、発想の自由度が高く、一気に書かれたような疾走感が楽しい。
ゆったりとしたテンポで始まりながら、突然ギアがトップに入ると言えばよいかな。
しかし、それが仇になることもあって、とにかく発想がぶっ飛んでたりするので、時として迷宮の闇に突入して、物語が破綻するようなことも珍しくない気がする。ご本人が演出を手掛けると、この傾向は舞台上で顕著に表れる。(月蝕歌劇団では、よくそう感じる)
しかし、今回は演出が花組芝居の加納幸和氏。天守物語なら、私の範疇とばかりに、奇想天外な物語に抑制を効かせて、その上で松本紀保が舞台上で引き締める。椿組の力量に問題はないので、かなり耽美で妖異な舞台なった。泉鏡花の舞台としては、成功の範疇じゃないかな。
毎年、終了後の打ち上げのビールが楽しみです。
満足度★★★★
恒例の夏芝居。炎暑の今年は一段と厳しい興業だが、若い時はそれがかえって嬉しかったりするものだ。外波山は随分頑張ってこの興業を定着させてきた。芝居の中身も、大胆な新進の演劇人への目配りもあり、今年はなんだろうかと、観客も期待してきた。その今年は泉鏡花。天守物語・夜叉が池篇と言うタイトルで、脚本が高取。鏡花の二大名作を寺山修司でつなぐという発想を篠井英介演出でやる。出演はこの公演にはよく付き合う松本紀保。まとまりそうで難しい座組みで、結局はどこも中途半端で半分ほどで飽きてくる。松本紀保だけはさすが高麗屋というところだが、それでまとめきれるという感じでもない。鏡花の世界そのものが少し時代からずれてきて寓話性が通じなくなってきているのかもしれない。そうなると、こういう季節ものの興業には難しいのではないか、と言う感じだ。