満足度★★★★★
鑑賞日2018/03/17 (土) 19:00
座席LA列10番
開演前から、幻想的な世界へ導くための物語が始まっていました。
自分は、寺山修司作品は(舞台作品では)初めて観ましたが、
「パワフルで、エネルギッシュで、カッコイイ!!」
女の子達が沢山観られて満足でした。
芸劇であの内容で、あのチケット価格は爆安だったと思います。
満足度★★★★★
いや、美女、美魔女、女装の林勇輔ANGELA、凄い、凄すぎる。よくこれだけの個性派を集めたものです。プロデューサー=水嶋カンナの力量です。作品の内容をあれこれ言う教養は私にはありませんが、いつもの「寺山語録」のみならず、「宮澤賢治の世界」も登場。『伯爵令嬢小鷹狩掬子の七つの大罪』の延長上の作品のよう。そしてジャン・ジュネの『女中たち』が出発点であることは分かりましたが、舞台は「演劇」と言うより「個性のパフォーマンスの爆発」でした。
今回は、今までのような童話を元にした作品ではなく、妖艶な大人向きの作品。美女が脱ぎまくっていました。でも決して下品なものではなく、幻想的な雰囲気。黒色すみれの歌がこの独特な世界を作り出しているのです。クラシックの名曲がいつもより多く流れます。特に、カッチーニ「アベマリア」、『魔笛』の夜の女王のアリア「復讐の炎は地獄のように我が心に燃え」、これを聴けるだけでも満足ですよ。
満足度★★★★★
鑑賞日2018/03/14 (水) 14:00
座席1階I列10番
14日午後、東京芸術劇場シアターウエストで上演されたProject Nyx 第18回公演 美女劇「奴婢訓」を観てきた。これは、知人のマルチパーフォーマー・若林美保が出演していた関係からであるが、そのほかにも他劇団公演で注目している役者、例えば傳田圭菜や綾野アリスなど複数が出演していたことも観に行くきっかけとなっている。
この作品は寺山修司の作で、天井桟敷の代表作で知られる。主人不在の館で、女中達25人が交代で主人役を演じるというもの。当然ながら、出演者は女性ばかり(が前提で、例えば寺山のそっくり人形を操る男性も登場したりする)で、舞台装置に負けないくらい女性達の衣装や雰囲気は華やかというか個性的。台詞だけでなく、時にはダンスあり、時には黒色すみれの演奏(ヴァイオリン&歌)あり、そして時には役者が客席に降りて客とやりとりするシーンもあって、途中休憩を挟んでの2時間10分の舞台はあっという間に過ぎ去った。まさに、寺山の世界、美術の宇野の世界、演出の金の世界が満杯の舞台であった。
役者たちの個性と存在感も凄くて、いつもなら印象に残った役者の名前を挙げるのであるが、今回は全員すばらしい。もちろん知人・若林が開演直後に見せた赤ロープと、終演直前に見せた白布を使った空中演技は菅らしかったし、注目していた傳田や綾野の演技も秀逸であった。また、クラシック音楽の使用場面も多く、個人的に舞台に入り込みやすかった。初見参の黒色すみれも印象的な存在。
この公演を一口に言えば、演劇・舞踏・音楽・美術の総合芸術的な内容と言えるだろう。
満足度★★★★★
鑑賞日2018/03/09 (金) 19:00
座席1階D列10番
まずは、これだけ多彩かつ多様な人材を揃えあげた、プロデュース力に関心しました。美女劇という前提なので、男性役も女性に翻して役付けしたのだけれど、それがうまくはまるためには、役の性格をうまく全体に収斂しなくてはなりません。男女の違いで描き分けられている部分も、女性としての違いで描き分けられなくてはならないので、その意味、脚色、演出に大きな負担がかかりそうなものですが、その難点を見事に中央突破しています。キャラのエッジの立ち方が、半端ないですもの。
欲を言えば、、前半のエロチシズムが、後半あまり感じられなかったことですかね。それは、男性の欲目でしょうか。
初日にして、この完成度も立派。
何の気になくプレミアムシートにしたのですが、結構なお得感がありました。
1970年代、アングラ感満載な舞台ですが、むしろとても新しく見えるから不思議ですね。
温故知新とはこういうことですかね。
満足度★★★★
戦争物でもないのに会場は年齢高めの男性が多いという不思議なことになっている。
1978年の寺山修司による作品ということなのか、ベテラン女優さんが多いので固定ファンが来ているのか、Nyxの美女劇が高年齢のファンの心をつかんでいるのか…。
場所は「イーハトーブ」農場という設定で「雨ニモマケズ…」などの言葉が断片的に散りばめられ、「セロ弾きのゴーシュ」も登場する。もっとも全体とどう関係しているのかはとうとう分からなかったが。私にとって連日の宮沢賢治は奇妙な偶然だ。40年も前の有名な作品なので川島むーさんのコレクションにはしっかりと入っていることだろう。
内容は主人の留守の間に召使たちが交替で主人となり、やりたい放題の後は便所掃除に戻ることの繰り返しというドタバタ音楽劇である。まあストーリー云々よりは見て聴いて感じたままを楽しむものだろう。下敷きは1731年にイギリスのジョナサン・スウィフトによって書かれたものである。そのため、その時代のドレスが使われ舞台が華やかになっている(もっともかなり面積の小さな衣装もあって、そちらに気をとられたのか全体の衣装の記憶が飛んでしまって詳しいことが書けないのは我ながら情けない)。
ベテラン勢を除けばスタイルの良い女優さんが多いことに驚いた。そのスタイルをずっと保っていただきたいなあ。
また舞台上のビジュアルも素晴らしく、特に最初と最後の場面では持ち込まれる明かりが幻想的な美しさを作り出していた。
私にとって今回の最大の収穫は「黒色すみれ」のお二人の歌とバイオリン(+一部アコーディオン)のすばらしさである。鍛えられた喉から生まれたどこまでも破綻なく美しい声は、バイオリンのしっかりコントロールされた音色でコーティングされて行く。今まで全く知らなかったのが悔やまれる限りだ。
この公演に関するtwitter
初日1週間前から「団体名」と「公演タイトル」を含むツイートを自動表示します。
(ツイート取得対象にするテキストは公演情報編集ページで設定できます。)
Project Nyx「奴碑訓」、当日券購入でセンターの前から3列目というビックリするぐらい良い席で観れた。様々な芸術のひしめき合い、万華鏡を覗いているかのような世界。芸術の力に慄いたからだろうか、理由の分からない涙が二回流れた。… https://t.co/UGBWg3h3ln
6年以上前
Project Nyx「奴碑訓」、明日いよいよ初日です! ああ、もう今日じゃないか! 現在お席に余裕があるのは、15、16、17日夜の追加公演(←終演後、黒色すみれさんミニライブあり♥️)、18日が残り僅かです。明日以降解禁になっ… https://t.co/U42cXu8oZa
6年以上前
既にご予約くださった皆様、ありがとうございます✨おかげさまでProject Nyx「奴碑訓」、ご覧の通り完売の回が続々と……♥️また、17日夜に追加公演が決定致しました! https://t.co/29WSNcZkbm
6年以上前