巛 公演情報 」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.3
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  • 満足度★★★

    ゆうめいの作品を観るのはこれで3度目。初めて観た『弟兄』ではその巧さに唸りつつ、自らの痛々しい過去を笑えるものとして提示する池田の姿勢に疑問を感じた。観ていていじめの共犯者になったような息苦しさを覚えたからだ。2作目の『〆』は他人の痛みを笑っているようでさらにいただけなかった。
    今作は前2作と比べると一歩引いた、客観的な視点から物語が描かれていて、その意味で前2作で感じた居心地の悪さはほとんどなかったのだが、一方で凄みも減じてしまい、結果として感じたのは物足りなさだった。
    (その後、ゆうめいは6月に早くも新作『あか』を上演。こちらは文句なしの傑作だった。)

  • 満足度★★★★

     会社員役の主人公が客席に向かって話しかけつつ、他の登場人物たちとも会話をしていく現代口語劇でした。下手奥に斜めに設置された平台(おそらく)は、表面が緑の芝生のように加工されています。上手にはイスが数脚と棚があり、移動して場面転換します。軽やかでシームレスな場面転換がかっこ良かったです。

     弱くて優しい現代の若者が努力するゆえに失敗し、さらに苦しむ様子に、胸がキュっと締め付けられる瞬間が沢山ありました。
     ただ、俳優は泣く振り、怒る振り、話しかける振りをしているようでした。ライブ・パフォーマンスはその場、その瞬間に生々しい出来事が起こるもので、次に何が起こるかわからないのが面白いんですよね。その状態を作るのは演じる側にとってはリスキーですが、個人的にはそれが会話劇の前提であって欲しいと常々思っています。

    ネタバレBOX

     デパートのディスプレイ施工を担当する会社員・川田(森山智寛)の中学生時代からの友人・桜井(小松大二郎)が、妻・南(深澤しほ)と保育園児の娘・なおを残して自殺します。桜井はカードローンで借りた金で風俗通いをしており、偶然、自分の車で愛猫を轢き殺してしまっていました。シングルマザーになった南は生活保護を受けながら子育て中。桜井の姉・美郷(児玉磨利)は母の介護をするかたわら、ねずみ講ビジネスにハマっています。

     ねずみ講の話が出た瞬間がとてもスリリングで可笑しくて、一気に物語に入り込めました。川田がデザインフェスタで出品した消しゴムハンコを買った客も、ねずみ講の仲間だったという落ちも効いていましたね。

     川田はタルパと呼ばれる桜井の分身を想像できるようになり、死んだはずの桜井と会話をします。桜井役の俳優がスルリと現世の会話に参加してくるのが楽しいです。タルパにはもっと大胆に活躍して欲しかったかもしれません。

     川田の職場に新しく配属された清水(田中祐希)は、会社の文化に無理に馴染もうとして突然坊主頭で出社するなど、痛々しい行動がリアルです。次にやってきた新人の中野(古賀友樹)は不真面目で、清水とは対照的。登場人物は皆、現代の若者ですが、普段の言葉づかいが微妙に違います。発語や仕草の工夫によって、それぞれの個性を粒立たせられていたと思います。

     クリスマスの大仕事を自分ひとりに押し付けられた川田が、本当は近所ではない保育園の発表会会場やセブンイレブンなどを、実際に自転車に乗って飛び回るのが痛快です。ただ2017年9月に拝見した『弟兄』に比べると大人しい目で、照明も、演技も、もっと派手にしてもいいのではないかと思いました。
     「デイドリーム・ビリーバー」が流れた時は、ちょっと音楽の主張が強すぎる気がしました。
  • 満足度★★★

    ブラックな労働環境や友人の自殺など現代性ある重いモチーフを扱いながら、客観的な視点で紡ぐことによって喜劇性も生み、だからといって突き放さず優しく寄り添っている……随所に見える距離感が素晴らしいと思いました。戯曲についてはもう少しスリムにできそうな印象を受けましたが、ア○ウェイやタルパなど、余計なようで可笑しさをかもすモチーフも多く、不思議と好感の持てる冗長さ。土手の一部を表現したような空間構成も絶妙で、シンプルな中に、男の子達がほろ酔いで喋る微笑ましい情景が浮かびました。芝居が面白かったので背景を知りたくなってアフタートークに残ったのですが、内容の話がほぼなく、初見の人間には内輪ノリに感じられて居づらく、始まる前に趣旨説明がほしかったと思います。

  • 満足度★★★

    組み立て方が面白かった。主人公に不思議と引き込まれ、感情移入できたのがよかったのがよかった。お芝居がみんな上手い。

  • 満足度★★★

    ゆうめい作品は2度目です。主人公が場面の状況を説明しながら芝居が進んで行くのが池田亮さんの作風なんですね、面白かったです。

  • 満足度★★★★

    鑑賞日2018/03/03 (土) 15:00

    価格3,000円

    ある男性の二十代半ばからの十数年に起こるあれやこれや。波瀾万丈とは程遠いどころか人生の転機などもなく日常にさざ波が立つ程度なので全体のメリハリに欠けるし冗長な部分もいくつか……ではあるのに、妙に魅かれるのが不思議。身近にありそうで共感するのか創る側の熱意に共鳴するのか?
    そんな100分余を耐えた(失礼!)後だけに終盤の主人公の「アレ」と「疾走」の爽快感たるや!
    また時制の異なる次の場をクロスさせて見せる演出もイイ。

    ネタバレBOX

    そう言えば主人公が耐えに耐えた末に自らの感情を解放するって往年の仁侠映画の系譜だな。あまりに題材に隔たりがあるので今の今まで気付かなかった。
    そして自転車のスタンド?を使っての疾走場面、主人公の心中が伝わってくるようで良かったなぁ。

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