公演情報
「巛」の観てきた!クチコミ一覧
満足度★★★
ゆうめいの作品を観るのはこれで3度目。初めて観た『弟兄』ではその巧さに唸りつつ、自らの痛々しい過去を笑えるものとして提示する池田の姿勢に疑問を感じた。観ていていじめの共犯者になったような息苦しさを覚えたからだ。2作目の『〆』は他人の痛みを笑っているようでさらにいただけなかった。
今作は前2作と比べると一歩引いた、客観的な視点から物語が描かれていて、その意味で前2作で感じた居心地の悪さはほとんどなかったのだが、一方で凄みも減じてしまい、結果として感じたのは物足りなさだった。
(その後、ゆうめいは6月に早くも新作『あか』を上演。こちらは文句なしの傑作だった。)
満足度★★★★
会社員役の主人公が客席に向かって話しかけつつ、他の登場人物たちとも会話をしていく現代口語劇でした。下手奥に斜めに設置された平台(おそらく)は、表面が緑の芝生のように加工されています。上手にはイスが数脚と棚があり、移動して場面転換します。軽やかでシームレスな場面転換がかっこ良かったです。
弱くて優しい現代の若者が努力するゆえに失敗し、さらに苦しむ様子に、胸がキュっと締め付けられる瞬間が沢山ありました。
ただ、俳優は泣く振り、怒る振り、話しかける振りをしているようでした。ライブ・パフォーマンスはその場、その瞬間に生々しい出来事が起こるもので、次に何が起こるかわからないのが面白いんですよね。その状態を作るのは演じる側にとってはリスキーですが、個人的にはそれが会話劇の前提であって欲しいと常々思っています。
満足度★★★
ブラックな労働環境や友人の自殺など現代性ある重いモチーフを扱いながら、客観的な視点で紡ぐことによって喜劇性も生み、だからといって突き放さず優しく寄り添っている……随所に見える距離感が素晴らしいと思いました。戯曲についてはもう少しスリムにできそうな印象を受けましたが、ア○ウェイやタルパなど、余計なようで可笑しさをかもすモチーフも多く、不思議と好感の持てる冗長さ。土手の一部を表現したような空間構成も絶妙で、シンプルな中に、男の子達がほろ酔いで喋る微笑ましい情景が浮かびました。芝居が面白かったので背景を知りたくなってアフタートークに残ったのですが、内容の話がほぼなく、初見の人間には内輪ノリに感じられて居づらく、始まる前に趣旨説明がほしかったと思います。
満足度★★★★
鑑賞日2018/03/03 (土) 15:00
価格3,000円
ある男性の二十代半ばからの十数年に起こるあれやこれや。波瀾万丈とは程遠いどころか人生の転機などもなく日常にさざ波が立つ程度なので全体のメリハリに欠けるし冗長な部分もいくつか……ではあるのに、妙に魅かれるのが不思議。身近にありそうで共感するのか創る側の熱意に共鳴するのか?
そんな100分余を耐えた(失礼!)後だけに終盤の主人公の「アレ」と「疾走」の爽快感たるや!
また時制の異なる次の場をクロスさせて見せる演出もイイ。