郷愁の丘ロマントピア 公演情報 郷愁の丘ロマントピア」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.5
1-8件 / 8件中
  • 満足度★★★★

    ■約105分■
    構成が見事でした。

  • 満足度★★★★★

    財政破綻、高齢化など日本の社会問題の縮図(あるいは未来)と言われている夕張が舞台。
    フライヤーの中央にデーンと書いてある「まちを弔う」が直球ど真ん中であった。

    冒頭の話の中で語られていたように、「夕張」について知っていることはわずか。
    大夕張、三菱炭鉱、そしてつい最近の2014年に湛水されたシューパロ湖(ダム)のことすら知らなかった。
    そのシューパロ湖には集落が沈んでいることも。

    (以下、ネタバレBOXに長々書いてしまいました)

    ネタバレBOX

    ダム湖であるシューパロ湖を臨む展望駐車場には、ダムで沈んだ町にあった記念碑などが移設されていると言う。
    舞台の中央には、その1つが置いてある。
    それがまるで夕張という「まちを弔う」「墓碑」のようだ。

    作・演出の山田百次さんが客入れからほうきで舞台を掃いたりしている。
    時間になり、自己紹介、夕張の紹介、前説・注意事項、そして自分の役名などを紹介しながらゆるりと本編に入る。
    本編に入っても主な登場人物については、山田さんから役名と役者の名前を告げられる。
    バンドのメンバー紹介のように(笑)。

    この形が、この後続くシーンの切り替えにとって、見る者へのスムーズさを与えていたと思う。
    すなわち、20代ぐらいの若者、働き盛りの年齢の頃、そして今の老人という時間と年齢を激しく行き来する際に、観客に違和感をあまり感じさせないのだ。
    さらに、こうした「役者」と「役」の関係の表明が、夕張と「今(役者のいるアゴラ劇場という時空)」の日本をつなげるているようにも感じた。

    少しだけ「未来」へ進んだ「夕張」は、私たちの「未来」でもあるから。

    90歳を超える茂治と、その仲間(というより家族=一山一家)たちはかつて大夕張にあった三菱炭鉱の炭鉱夫だった。
    彼らには、日本の高度成長期のエネルギーを担ったという自負もあるし、その後のエネルギー転換の代償も負ったというツラさも記憶にある。
    それらをすべて含めて、かつての「いい時代」を懐かしみながら閉じていく町と人々が描かれていた。

    80、90という老人を演じているのだが、よぼよぼの老人という演技をしているわけではないのに、あるときは老人に見えてくるし、あるときはきちんと若者にも見えてくる。したがって、きちんとその登場人物たちの時間がつながって見える。

    会話のテンポがいいし、シーンとシーンとのつなげ方、切り替え方が抜群だ。
    変によぼよぼの老人に一気に変わってしまえば、コント的になってしまっただろう。

    ラスト近くで倒れて息をしない茂治を前にする友人たちの、どこか落ち着き諦めているような姿は、すでに救急医療が滞ってしまっている夕張の現実とともに、一所懸命に炭鉱で働いてきた彼らが、国のエネルギー政策の転換とともに放り出されてしまった姿にも重なって見えた。
    死んでいく町をなすすべもなく見続けていたように、友人の死も静かに見続けるしかないのか。

    夕張に暮らすのは老人だけで、訪れる人も懐かしみに来るだけ。島谷の孫娘も出産とともに夕張を出るという。
    こうして、一度ダムに沈んで消えてしまった町は、再び閉じられていく。

    笑いが多く、そして内容の濃い、いい作品だった。
    茂治と紀男のエピソード(ほかの誰にも告げていないだろうエピソード)にはグッときてしまった。

    てっきり昔の地名を付けた橋の名前を挙げていく、舞台の上の後ろ姿で暗転、幕、かと思っていたらそうではなかった。
    「それはどうしてなのだろうか?」

    この作品に、何か足りないとすれば、「未来」の話である。それも「少しだけでもいいから明るい」「未来」の話。
    夕張は、財政破綻後、新市長の下、数々の施策を打っているらしい。
    そんな「何か」につながるようなものは舞台の上では何もないのか、と思っていたが、たぶんそれが橋の名前を挙げていく後に続くラストだったのではないだろうか。

    倒れている茂治はすでに息をしていない。
    救急車もまったく来る気配すらない。
    そこへ、本来取材のために来るはずだった人が、車でやって来るのが遠くに見える。

    これが「夕張の未来」「少しだけ明るい夕張の未来」なのではないか。
    たぶんすでに事切れている茂治に最後にさしのべられた「車」が、すでに閉じられていく町・夕張を生き返らせることができるかもしれない「手」なのかもしれないということなのだ。
    このシーンに込められたメッセージは大きいと感じた。

    それにしても、80、90になっても近くにいる「友人」というのはありがたいものだと思った。
    限界集落と言いながらも、ここにはそれがある(一種のおとぎ話かもしれないのだが)。そしてそれは都会と呼ばれるところにはない、という皮肉。

    茂治を演じた山田百次さんの独特の雰囲気がとてもいい。
    男気があって「兄貴」と慕われるのがよくわかる(自分で書いて配役だけど・笑)。
    ほかの炭鉱夫役の松本さん、川村さん、武谷さんも良かった。
    4人の炭鉱夫たちの息の合い方がいいのだ。
  • 満足度★★★★★

    理想的テキスト

    ネタバレBOX

    ダムで沈んだかつての住まい辺りの湖面を眺めながら、かつて大夕張の炭鉱で働いていた老人たちが懐かしがったりする話。

    老人の姿と、当時の青年の姿、壮年の姿への切り替えは、これぞ演劇ならではという感じで、理想的な演劇表現だと思いました。せびられてパチンコ代を貸すという行為も伏線が張られていて、てめえの母親か誰かのためにしてやったのに、孫だかに人間のクズみたいに言われ、さらに一部ネコババされるという見事な回収の仕方でした。

    理想的テキスト過ぎでした。
  • 満足度★★★★

    ホエイは舞台に金をかけず、戯曲で勝負、役者は体で勝負。「珈琲法要」「麦とくしゃみ」に続き北海道三部作を完結させる今作は、時代を戦後、題材を炭坑町・夕張にとったお話。
    台詞を聞いていると詳細なデータが踏まえられ、事実としては深刻だが、芝居はトボけている。
    三部作の一作目が江戸後期に津軽藩から送られた開拓使の話だった事を思い出し、今更ながら北海道の歴史(有史)はごく短いという事実に思い当たる。(アイヌ民族は文字を持たなかった)
    看過されがちなこの彼我の違い(沖縄の歴史意識も然り)を、作者山田氏はディテイル描写によって巧妙に際立たせる。
    「珈琲法要」では病気になっていく過程を細かく幾段階かに分けて描写していた。ドラマ性を演出するならそこは見せなくて良く、想像させて共感を掴むのが得策なのに、それをやらない。
    今作では、SEを一つも使わなかった。風や、水辺のさざ波や、木々のこすれる音など、背景に流れるだけでも情感が漂い、「郷愁」を揺さぶるだろうに・・。
    この潔い(?)勝負の仕方は、演劇を「心地よさ」に浸る場所としない、こだわり故だろうか?
    妙に味わいある芝居なのには、違いない。

  • 満足度★★★★

    陰惨でもなくあっけらかんでもなく、実にいい雰囲気。劇作品としては社会問題が少々生臭い。

  • 満足度★★★★

    老人たちのやり取りと回想を通して描く夕張の近代史は、ユーモアとペーソスを含んで切なく愛おしい。

    炭鉱での過酷な仕事や家族との思い出。過ぎ去った日々は湖の底だけれど、記念碑や町の名前が墓標のように残る。

    丁寧な取材を感じさせる細やかなエピソードの数々と、それに血を通わせる作劇の確かさが、沈んでしまった町の風景を観客の胸に残した。

  • 満足度★★★★★

    105分。AT30分くらい。

    ネタバレBOX

    茂治(山田百次)…元炭鉱夫。大夕張が好き。謙三らのアニキ分。心臓の持病あり。展望駐車場で死亡。
    謙三(松本亮)…元炭鉱夫。顔に似合わずロマンチスト。セツに片思いしてた。
    三郎(河村竜也)…元炭鉱夫。事故で左腕を失い写真屋へ転向した。
    紀男(武谷公雄)…元炭鉱夫。セツと結婚した。炭鉱閉鎖時、セツの治療費等に困っていたが茂治から大金をもらった。
    セツ(長野海)…紀男の妻。紀男が事故現場へ行っている際に、炭鉱の危険をかみしめていた。
    忠(斎藤祐一)…祖父が大夕張に住んでいた関係でツーリングに来た。今は札幌で飲食店店長をしている。
    菊子(石川彰子)…忠の妻。茂治らの言葉に傷つき怒った。

    炭鉱で栄えた夕張の中でも東側の「大夕張」は、三菱系企業が三菱大夕張炭鉱を開き、町として発展した。が、高度経済成長が進み、国もエネルギー転換を図り石炭の需要が減り、三菱も手を引き始め町は衰退していく。そんな中で三菱南大夕張炭鉱でガス爆発事故が発生し、衰退はさらに進み、地域はダムの底に沈むこととなった…。
    そんなさびれた地域の高台にある大夕張メモリアル展望台に集まった元炭鉱夫の茂治だったが、茂治は持病で死亡してしまい、謙三らは茂治の死体を大夕張にあるシューパロ湖(今はダム?)に沈めようとするが…。

    じじいらのキャラや会話の面白さと、大夕張の衰退や消失といった寂しさが、波状的に重なって迫ってくる舞台。昭和の過渡期にあった一地域の変動を、社会的・個人的な視点で描き出す良作。

    炭鉱閉鎖が決定し、(三菱の建てた)神社も更地になったというエピソードとか象徴的だなと思う。もともと人が住んでいなかったであろう地区に炭田が見つかり、人や資本が流入し町となり神社も建てられたという流れがあり、炭鉱が用無しとなった以上、神社すら不要というのは自然なサマであるが、人の情が一度存
    在してしまうと、ここにドラマが生まれることとなる。言い方は悪いけどやっかいだなと思う。
    ATでゲスト(てがみ座の主宰)が話していた、宮崎のとある村は地域社会を維持できず、集団で移転することとなり、その移転助成をもらうためには自己の家屋を自己で壊さなくてはならないらしい。
    日本の衰退(人口減少や高齢化など)の象徴の一つに地方の衰退もあるだろうけど、色々新しいモノが蠢く東京にいるとそこらへん鈍感になっているなと思う。

    なんにせよ良い舞台だった。ラストの、大夕張を愛してる茂治の死体を湖に遺棄しようと話する面々に対して、それでいいと思うと純粋に思わせるチカラがあった。
  • 満足度★★★★★

    没落した産業(夕張の炭鉱)の話で私には面白かった。

この公演に関するtwitter

初日1週間前から「団体名」と「公演タイトル」を含むツイートを自動表示します。
(ツイート取得対象にするテキストは公演情報編集ページで設定できます。)

  1. @nono_ue_momo 『郷愁の丘ロマントピア』の野村政之さんとのアフタートークの折に河竜さんが警備員の方と一升瓶を傍らに酒を飲んで話しを聞かれたのはシアターZOOの、と言うことだと記憶していますが、それで合っているでしょう… https://t.co/DCfj0Swdau

    7年弱前

  2. 先週アクセス数 TOP 公演 4位 「郷愁の丘ロマントピア」 https://t.co/u60hCNGt24 #演劇 #舞台 #劇評

    7年弱前

  3. この前、ホエイの郷愁の丘ロマントピア見てから観劇欲が高まりました 今までビラとか貰っても見ても何も無かったのが、見たい劇、見れる劇がどんどん見えて!!見たい劇全部予約して今週は玉田企画さん見に行きます!! すっごい時間差だけど始まった気がします。なにかは分かんないけど笑

    7年弱前

  4. ホエイ『郷愁の丘ロマントピア』。骨太なテーマで随所にいいシーンもある。しかし鼻つまみ者が実はいい人、皆の恩人的というあたりはもう少し屈折というか人物造形の襞がないと作り物感が。本来感興が高まるべき歌がすっと耳に馴染まないのも惜しい。歌や踊りが作為的で平板なのは本家青年団に通じる。

    7年弱前

  5. 郷愁の丘ロマントピア/ホエイ②には涙が溢れる。(戦争と)国策に生活を踏み躙られる庶民の姿は原発避難者にも重なり個人史の描写がそのまま強烈な社会批判に繋がる。過去と現在、生者と死者がシームレスに行き来する演劇ならではの演出も見事で車… https://t.co/dpJB1tScvt

    7年弱前

  6. 郷愁の丘ロマントピア/ホエイ①ダム建設のためにシューパロ湖の底に沈んだ炭坑村の元住人達の物語。綿密な調査に基づくエピソードの積み重ねから彼らの哀切極まりない人生のドラマが浮かび上がる。4人の老人元炭鉱夫の粒立つキャラ設定が見事で前… https://t.co/NC6JQE8QlY

    7年弱前

  7. 昨日は劇団ホエイさんの「郷愁の丘ロマントピア」を観に行きました。素晴らしかったです。

    7年弱前

  8. 小指の痛みも背中の痛みも心筋梗塞のサイン…☆ 苦しみながら仲間に合図を送るも気づいてもらえず絶命するしけじさんが切なくて切なくて… 郷愁の丘ロマントピア

    7年弱前

  9. 青年団から独立しました。 青年団リンク ホエイは、『郷愁の丘ロマントピア』をもちまして青年団リンクを卒業し、独立カンパニーとなります。ときどき、「リンクホエイ」という劇団名に間違われてまいりましたが、このたび、晴れて「ホエイ」にな… https://t.co/W6Uq9ISxvG

    7年弱前

  10. @taketani_kimio コメントありがとうございます‼︎(感激)昨日『郷愁の丘ロマントピア』観ました。『ブリッジ』観てからのファンです。陰ながら応援しております。雪も降って寒いですが、お体にお気を付けてくださいね。おもしろおじさんの演技大好きです‼︎

    7年弱前

  11. ホエイ『郷愁の丘ロマントピア』ご来場いただいた皆様ありがとうございました。 毎ステージ、作家 山田百次の人間への、俳優への、優しさを噛み締めながら舞台に立てました。 またこの爺たちとどこかでお会いしましょう!! https://t.co/WX5eHTqtyL

    7年弱前

  12. ホエイ「郷愁の丘ロマントピア」すごく良かった。

    7年弱前

  13. 今週更新された劇団 2 青年団リンク ホエイ https://t.co/Lrgilz1bjU 最新作「郷愁の丘ロマントピア」他5作品の劇評をお読みいただけます #演劇 #舞台 #劇評

    7年弱前

  14. 『郷愁の丘ロマントピア』青年団リンクホエイ観劇 ぐっと重い題材に迫りながらも、やはり山田さんの生きいきとした登場人物への演出が本当にイキイキとした世界を描いていいてぐっと心を掴まれたのでした。 https://t.co/5BEKef57sB

    7年弱前

  15. 『郷愁の丘ロマントピア』全公演無事に終わりました。ご来場くださった皆さま、気にかけてくださった皆さまありがとうございました。今回をもちましてホエイは青年団リンクを卒業し、ただのホエイになります。今後とも変わらぬご贔屓のほど、何卒よろしくお願いいたします。(ちくこ)

    7年弱前

  16. 青年団リンク・ホエイ『郷愁の丘ロマントピア』全公演終了しました。御来場、共演、関係者の皆様ありがとうございました

    7年弱前

  17. 個人的には、青年団リンクホエイの『郷愁の丘ロマントピア』をご覧になった方など、記念碑つながりで観てみると面白いのではないかと思います。是非! https://t.co/Td2dXklt0I

    7年弱前

  18. 全ステージ無事に終幕いたしました。まとめを更新しました。ご来場くださった皆さま、ありがとうございました!「青年団リンク ホエイ『郷愁の丘ロマントピア』感想まとめ」 https://t.co/oGmBj6Bkvl

    7年弱前

  19. 青年団リンクホエイ『郷愁の丘ロマントピア』おわりました。 作っては壊してこういう作品が出来た事。そのチャレンジに携われたことが嬉しかったです。ありがとうございました。 うちあがります。 https://t.co/PoKpxVxD3a

    7年弱前

  20. こまばアゴラ劇場でホエイ『郷愁の丘ロマントピア』。夕張の炭鉱に生きた男達がかつての街が沈んだ巨大なダム湖を見渡す丘に集う。そこで浮かぶ土地と人々の歴史は胸に迫る。が、老いの滑稽や哀切の演劇ならハイバイ『おとこたち』、歴史の非業を描くなら鄭義信『焼肉ドラゴン』などに届かない感。

    7年弱前

  21. 青年団リンク ホエイ『郷愁の丘 ロマントピア』元炭鉱夫の老人4人が語る今昔物語では済まされない、何か高齢化が進む今の日本の姿にも見えるし、何故か自分の将来を考える。炭鉱事故や閉山の実態を垣間見て、唖然と共に己の無知を悔やむ。後半のあるシーンが正に「まちを弔う」に相応しいと感じた。

    7年弱前

  22. 青年団リンク ホエイ「郷愁の丘ロマントピア」観てきました。 なんて言葉にすればいいのか...余韻が...。 人生...生きるということ、人や社会との関わり...展開に想いや考えが様々沸き上がる時間でした。 素敵な舞台だった...。… https://t.co/VpxjZnFdQ3

    7年弱前

  23. 今年3本目、青年団リンク ホエイ『郷愁の丘 ロマントピア』お友達の評判が良かったので、千穐楽を滑り込みで観劇。笑いもあり切なさもあり、そして、場面転換がお見事!私の故郷と両親を考えてしまったよ。本当に観ることができて良かった。

    7年弱前

  24. ホエイ『郷愁の丘ロマントピア』⑨ 幽霊的なものだからこそ感じる「不気味さ」。不気味だからこそ無視することが出来ないので、いつまでも夕張というものがすぐには消化されずに残り続けるのです。前回公演の『小竹物語』が怪談だったのも、この作品の習作だったのではと思えてきてます。

    7年弱前

  25. ホエイ『郷愁の丘ロマントピア』⑧ その構図は東京で観劇しているような私たちも同じ立場で、当たり前に電源スイッチを押し、当たり前に蛇口を捻る。で、今作ではその先に在るのだけど不確かな幽霊的なものがいることを感じさせるわけです。そしてその幽霊的なものが至る所にいるわけです。

    7年弱前

  26. 青年団リンクホエイ「郷愁の丘ロマントピア」千穐楽終演…(*^^*) 既にあの湖に帰りたい…(;_;) 素晴らしい時間をありがとうございましたっ!

    7年弱前

  27. ホエイ『郷愁の丘ロマントピア』⑦ そこにはあるのだけどよく分からない幽霊のようなものを感じるのです。そしてダムの水は札幌を潤している。かつては石炭が札幌を支えていた。地方が都市に搾取される変わらない構図も含まれていて、札幌の人々は当たり前に電源スイッチを押し、当たり前に蛇口を捻る

    7年弱前

  28. ホエイ『郷愁の丘ロマントピア』⑥ 北炭の事故を収束させるために用いたのは水で炭鉱を水没させたこと。これは事故と同時に取り残された人々の命を終わらせるものでもあります。そしてその水はダムとなって彼らの「かつて」も終わらせてしまいます。そこから立ち上った霧は不明瞭なものを映し出す。

    7年弱前

  29. ホエイ『郷愁の丘ロマントピア』⑤ そのスクリーンに投影されるのは映像ではなくライティング。そのため老人達の語る「かつて」しかなくてとても不明瞭。本人達ですら忘れてしまう記憶というものを感じるのでした。そして水というものを象徴的に使っているなぁと。

    7年弱前

  30. 青年団リンク ホエイ「郷愁の丘ロマントピア」観劇。夕張市を描いた辛い物語ではあるけど、会話劇(脚本)の面白さ、知らない史実を知る面白さ、役者の上手さを堪能出来る素晴らしい作品でした。そしてそこから見え隠れする日本の現状。観て良かった。

    7年弱前

  31. ホエイ『郷愁の丘ロマントピア』④ 公演も終わったので。武谷公雄や山田百次などの俳優の演技が素晴らしいというのはよく聴くので、ちょっと演出の良さについてつぶやこうかと。まず舞台奥にあるスクリーンのようなものについて。それは湖面から立ち上る霧のよう。

    7年弱前

  32. 『郷愁の丘ロマントピア』全日程終わりました。お越し頂いた皆さま、キャスト、スタッフの皆さま本当にありがとうございました。 北海道三部作、これにて完結! https://t.co/80q0IPjVwg

    7年弱前

  33. ホエイ『郷愁の丘ロマントピア』劇中に「最近シカが増えて…」みたいな話が出てくるが、現在 日本の森がどんどん野生に戻り、動物も増えているともいう話を、今日の朝刊で読んだばかり。この物語は、いずれ日本という国そのものへの哀歌にもなるのだろうか。

    7年弱前

  34. ホエイ『郷愁の丘ロマントピア』そして今地図を見たら、シューパロ湖の大きさに驚いた。これがダムを作るための人造湖って凄い話だな。

    7年弱前

  35. 青年団リンク ホエイ『郷愁の丘ロマントピア』を観てきた。

    7年弱前

  36. ホエイ『郷愁の丘ロマントピア』しかし劇中に出てくる80年代以降の大きな炭鉱事故、まるで記憶にない。それくらい、北海道の炭鉱事故は、自分にとって別世界の出来事だったのだろうなあ。同じ頃インドの化学工場で事故があって大勢死んだのはよく… https://t.co/exolvNNIgn

    7年弱前

  37. 青年団リンクホエイ@ こまばアゴラ劇場 『郷愁の丘ロマントピア』 あんなに詳しくまでは知らなかった炭鉱のこと、方言、北海道の人の温かいかんじ、でもなんか捻くれてるかんじ、こんなにリアルなお芝居見たことなかったです。故郷はいつまでた… https://t.co/xifldfC3Ft

    7年弱前

  38. ホエイ『郷愁の丘ロマントピア』長野海という女優も、ずいぶん前から青年団まわりのいろいろな公演で見ているが、役柄の関係もあり、本作の彼女は長野海史上最も可愛らしかったのでは。

    7年弱前

  39. ホエイ『郷愁の丘ロマントピア』役者は皆いいし、男たちの間で交わされる気はさらに練られていた。特に良いのは、やはり竹谷公雄。いわゆる美声とは違うのに何故かセクシーな彼のあの声は、唯一無二のものだと思う。

    7年弱前

  40. ホエイ『郷愁の丘ロマントピア』そもそもホエイ作品の登場人物は、そんなに戦わない。時代や状況に翻弄され、酷い目に遭いながら、それでもどうにかこうにか生きている、大部分の一般庶民の姿を描くことがほとんど。本作もその路線から特にブレていない

    7年弱前

  41. ホエイ『郷愁の丘ロマントピア』確かに男たちが時代や国策の犠牲者として描かれすぎ、彼ら自身の罪や愚かさの描写が希薄だとは思う。同じ炭鉱ものなら、桟敷童子の一連の作品の方がずっとリアルだ。しかしこの作品の中心テーマはあくむでと「喪失と弔い」だと考えれば、それほど不自然には感じない。

    7年弱前

  42. ホエイ『郷愁の丘ロマントピア』それだけにアドリブと思える部分も多く、同時多発会話のシーンは暴走気味で、もはや何を言っているのか分からないことがしばしば。しかし結果的には、一つ一つの台詞よりも、男たちのガヤガヤとした熱量が伝わることでプラスに転じていた。

    7年弱前

  43. ホエイ『郷愁の丘ロマントピア』2回目。最初に見た2日目の、1.5倍くらいエネルギッシュな舞台になっていた。観客が多く反応が良かったせいもあるが、役者たちの気迫が明らかに違っていた。 https://t.co/0wRqK3aZ0O

    7年弱前

  44. 青年団リンクホエイ『郷愁の丘 ロマントピア』贅沢な芝居。本当に観てよかった。 https://t.co/GpWlkMlyWe

    7年弱前

  45. 『郷愁の丘ロマントピア』日本の高度経済成長を炭鉱で支え財政破綻を経て2014年ダムになった街。確かにそのにあった街、生活、人々、想い。死と背中合わせで穴を堀り働き、社会に翻弄され、それでも笑い、互いに支え合い生きてきた人々。目… https://t.co/ct5FecfTr8

    7年弱前

  46. 青年団リンク ホエイ「郷愁の丘ロマントピア」を観に北海道からこまばアゴラへ来ました

    7年弱前

  47. ホエイ『郷愁の丘ロマントピア』(こまばアゴラ) 楽日に再見に来た。パン作り教室は満員になっていた。 https://t.co/IKkPOHdX50

    7年弱前

  48. 演劇批評誌『紙背』三号、本日刊行。青年団リンク ホエイ『郷愁の丘ロマントピア』とロロ『マジカル肉じゃがファミリーツアー』公演会場で最速販売していただきます。どちらも素晴らしい作品でした。前売り完売ですが当日券はあるようなので皆様ぜ… https://t.co/ka7bGsSUFC

    7年弱前

  49. 青年団リンクホエイ『郷愁の丘ロマントピア』ほんじつ千秋楽です。 本日も満席。当日券は若干数ですがあるみたいです。 皆様の感想に感謝します。 https://t.co/JZKkV1rgj1

    7年弱前

  50. ホエイ『郷愁の丘ロマントピア』夕張の炭鉱の興廃とそこで苦楽を共にした男達の今昔の重奏。湖底へと街は沈むが共生の心覚は決して枯渇しない。残されたものが彼等(と街)の生きた証を作劇という形で語り継ぐその思いの原動力が見る者の胸に染み渡… https://t.co/NCQ6iyK42V

    7年弱前

このページのQRコードです。

拡大