満足度★★★
パウロ・コリーニョ原作
旗揚げ公演作品の改訂版でパウロ・コリーニョ原作の舞台化。夢を諦めない主人公よりも彼が旅の途中で出逢う夢を追う資金調達のために就いた仕事に本分を見出す者や、意図的に夢を追わなくなった者などに共感してしまうのは守りに入った証拠か?(爆)
満足度★★★
上質!
楽しませる、ということに溢れている。
とても好感が持てる作品でした。面白かった。
ひとりの少年の成長録。
脚本の構成か、前半がかなり長く感じてしまいました。
満足度★★★★
夢は絶対に傷つかない
先日行った、WHATCOLORの企画公演で、暗い過去を背負った殺し屋兄弟の兄を演じ、各方面から多くの評価を得て、女優陣からも大人気(笑)だった岩田有民。
その彼のホームグランド劇団が、劇団 少年社中だ。
大好きな劇団なのだが、なかなかタイミングが合わずに、観る事が出来ず、今回は久し振りの観劇となった。
夢に導かれ、宝探しの旅に出た少年の愛と勇気の冒険の物語で、「これぞ少年社中!」、「これぞ王道ファンタジー!」といった冒険活劇に仕上がっていた。
旅の途中に、少年は一人の錬金術師「アルケミスト」に出会う。
彼と出会った事で、少年は少しずつ成長していく。
出会い…。別れ…。
様々な思いを胸に少年は駆け抜ける。
この物語のテーマともなっている「…世界のすべてを味方につけろ。夢は絶対に傷つかない」という台詞は、とても心に強く残った。
聞くだけで、悲しくなってしまうような事件が多い今の時代。
心がじわじわと温かくなるような物語をみて、ほんの少し元気になって、劇場をあとにした観客は、私だけではないはずだ。
この【アルケミスト】という作品に出会えたのは、幸せな出来事だった。
久しぶりに観た少年社中の成長ぶりと、その世界観のすばらしさに本当に感激した。
そんなわけで恒例の気になった俳優シリーズ。今回は特別2名(笑)
主役のサンチャゴを演じていた、堀池直毅さんんと、ヒロインのファティマを演じていた秋山えりさん。
サンチャゴという主人公は、どこか頼りなく、格好悪く、だけど懸命に夢を目指す少年。そんな役どころを、堀池さんはとても素直に、楽しく、気持ちよく演じているように見えた。
彼が見せる表情がとても魅力的で、年甲斐もなく主人公に感情移入してしまった(笑)。
また、跳躍やダッシュ、ダンスといった演出部分では、とても高い身体能力をかいま見る事が出来た。
今とある舞台のプロジェクトを進行しているのだが、そのプロジェクトの主演で、彼を呼んでみてはと思った。
そして、ヒロインを演じていた秋山えりさん。実はわたしは初めて少年社中を観た時から、彼女のファンだった。
最近、彼女は芸名を変えていたようで、フライヤーやホームページを観た時、彼女が出演していないと思っていたので、彼女の姿を舞台に発見した時はうれしかった。
っていうか、羊の姿はムッちゃかわいかったし…。(笑)
久し振りに観た彼女は、とても良い女優に成長していて、「華」の部分とか、「艶」の部分をとてもうまく表現していたと思う。
人間としても、女性としても成長している事を演技から感じる事が出来た。
是非、一緒に芝居を作ってみたいと感じた。
ちなみに、今回の舞台、【アルケミスト】は、ブラジルの作詞家で小説家のパウロ・コエーリョ(Paulo Coelho、1947年8月24日 - )の『アルケミスト―夢を旅した少年』が原作となっている。
1988年に出版したこの『アルケミスト - 夢を旅した少年』はブラジル国内で20万冊を超えるベストセラーとなり、38ヵ国の言語に翻訳された。
10年も前に、この本を原作に芝居を作ろうと思った、少年社中の主宰で、作・演出の毛利亘宏という人はどんな人なんだろうかと、今夏の芝居を観てとても興味を持った。
そんなわけで(笑)、終演後は、打ち上げの席にお邪魔させて頂き、彼と話をさせて頂いた。
今後機会があれば是非一緒にという話は、もちろん忘れずにさせて頂いた。(笑)