penalty killing 公演情報 penalty killing」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.5
1-3件 / 3件中
  • 満足度★★★★

    アクション演劇を想像していました。いや、実際に颯爽たる偉丈夫たちが舞台にひしめき、アイスホッケーアクションを見せてくれますが、それは芝居後半…シーズン最終戦が始まるまで大胆にもお預けです。
    しかし、そこに至るまでに延々と連ねる…氷上以外で見せる選手達の「激しい対話」が非常に濃密。
    これこそが本作の核心に他ならない。

    以降はネタバレboxへ

    ネタバレBOX

    (続く)
    プレーの技術論、精神論の壮絶な衝突。いや、精神論では…何か無理難題を精神だけで何とかしようとする暴論に聞こえるかな。鍛えられた肉体があり、スケーティングやスティック操作の物理的な技術があり、…その上でそれを支え、礎となる「精神」の在り方、心構えの技術論…と言うべきか。
    猛烈なスピードと肉体の激突に耐える、氷上の格闘技と呼ばれるスポーツならではの深刻さと説得力。
    DFトラのメンタルの話が一番グッと来た。苦悩し涙する役者の顔が印象的。

    会話劇と評してもいいんじゃないかと思うぐらい、詰め込まれた監督・選手たちが交わす一連の言葉たちは、各々が一つの独立した話の山場…名シーンに匹敵する重みと盛り上がりがあり、…全体としては、一本の芝居というよりは長期連載・連続ドラマの総集編の趣きがありました。

    試合への切替りのダンスは、本来は一つの見せ場なんだと思うのだけど、私としては、そこでやっと「ふぅ~」って息をつけた…ぐらいの、それまでの濃密な会話群でした。
    試合が始まると、そこからは…各選手のそれまでの積み重ねの総括として、それまでの苦悩と想いをプレーに表す形式となり、これがまた全選手分あるというのが、選手への愛を感じる構成でした。

    若干、難を感じたのは、この試合が終盤まで0-3で負けてて、…それを一気にひっくり返す展開になること。

    もちろん、その契機となる采配(試合中で異例のセット変更)あっての展開なんだけど、あまりに短時間でアッサリ追いついたかに見えたので…折角のここぞという場面なのに…かえって安っぽさを感じてしまった。…ゲームは点を交互に取る方が盛り上がる気がするし、その度ごとに采配の妙があった方が面白いのに…と、その場では思った。

    ただ、0-3からの追い上げは…実話をモデルにしている節があり、アイスホッケーファンには堪えられない展開なんだろう…と後で納得。作意を楽しみ尽くすには、受け手も相応の背景知識が必要なんだねぇ…と改めて思ったよ。

    何気ないところに、実はホッケーファンなら唸る細工が、もっとあったかもね。

    そういう意味では、特有の基礎知識を、前説でしっかり与えてくれる構成は重要だった。
  • 満足度★★★★★

    PLATアートスペースはトラムとは全然声の響き方が違っていて、
    台詞のテンションも随分違って聞こえた。
    ダンス中に盆が回ったり、豊橋ディスタンス楽しかった!
    何より音楽が降ってくるように聞こえました。
    今日一番印象的だったのはショータの独白のシーン。
    ストップモーションのタクヤは勿論、盆を回すベンケイの表情が良く見えて、
    「そんな表情してたんだ」って初めて気が付きました。
    まだまだ見落としているところがたくさんあるんだなぁ。

    ネタバレBOX

    結局、豊橋も含め7公演観劇。備忘録に雑感を。

    ヒロマサさんはめっちゃ体育会系のキャラで、
    普段風琴工房で拝見している酒巻さんと違いすぎて驚く。
    トラに詰め寄るところで背伸びしているのがキュート(笑)
    角度のシーンは初演から大好きで、いつも涙が出そうになる。
    エイイチさんのクールな佇まいとのコントラストが印象的。

    エイイチさんが周囲で大人気。
    岡野さんが出演されると知って、詩森さんに「すごく楽しみです」とお伝えしたら
    「私もです」とおっしゃっていました。
    確かに今回の役は雰囲気ピッタリだったな、と。
    古武道とか本当にやってそう(笑)

    チェックおじさんの件、リンクサイドに目が釘付けでした。
    スティックを上げ下げする動作、みんな凄く真顔で面白かったです(笑)
    タクヤの動作が妙に切れが良くてツボでした。

    イッチーさん、「足りないのは努力じゃなくて能力です」
    と認めるのは辛い事だよな、と切ない気持ちに。
    照井さんは昨年の『insider』でもルーキー役でしたが、
    超エリート役から今回のチャライ感じへの振り幅が素晴らしいなと思いました。

    ジマさんの「ぼくもいたたまれないから、そのへんで」っていう会話の捌き方がジェントルで惚れちゃうレベル。
    森下くんはラジオのイメージが強くて、こんなに色気のある役者さんだとは存じ上げませんでした。
    ほんと失礼しましたという感じです。

    イメージしなおしてるタクヤの後ろでショータがタクヤの事を語るシーンが好き。
    そのアングルが観たいがために、3回も同じような場所に座った事を告白します(汗)

  • 7/19マチネ観劇

    スポーツはまったく興味が無い。


    応援する団体も無い。


    でも、この芝居はそんな人もきっと、最後は月光アイスブレーカーズを応援したくなる。


    2時間15分の中に熱い彼らの気持ちがずどんと胸に残る。
    再演と言う事だが、前回を観ていないため
    実際どうだろうか?
    専門用語とか出ても、ルールも分からないし、
    そもそも、スポーツ興味ないし・・。


    劇中の様々な登場人物の対比が面白い。


    特に新人3名とベテランの描き方が良かった。


    鼓舞する彼らの根底にある「自分の為」に、「チームの為」に、そして、実際のモデルになってるチームの背景にある「チームを応援する多くのサポーターの人たち」の為に。


    応援する人たちとのエピソードを語る場面で、泣きそうになった。
    ただ、熱いだけではなく、アイスホッケーというスポーツを通じての人との物語だった。




    ロビーから未来チックな通路で客席にむかい、劇場内に入った時、一瞬、足が止まった。


    「あれ?劇場じゃない・・・、アイスリンク?かっっこいい」


    上からみる光景は特にそう感じる。
    良い舞台は、第一印象が良いのだ。


    劇中の音楽や、照明、特に電飾の効果は本物のリンクに居る様な錯覚に陥る。
    激しい試合の描写は、ダンサブルに表現されていてリズムを足で取りたくなる。


    小島 悠平役のクロムモリブデンの森下 亮さん。
    クールな感じかと思いきや、熱い、そして、ヒーローの様な人にも
    プロの世界での厳しさを体験している。
    穏やかに微笑んでるけど、視線が鋭く、ぴしっと空気を変える。




    瀬川英一役の岡野康弘さん。劇中で唄を歌われるシーンがあって、「おおお」となる。
    この方も、色んな役柄を演じる方だが、今作は黙っていれば優勝チーム
    から、移籍してきた経歴で、他からみたら、「なんで?」となるのだが、このチームだからこその充実感を感じさせる演技だった。


    劇中、スティックを手に取り、踊るとある場面でスティックにキスをしたような仕草があった気がした。ミーハーな発言だとは思うのだが、きゅんとなってしまった。


    織田 寅雄役の犬と串の板倉武志さん。何回か、犬と串で観劇しているが今回は板倉さんらしいというか、物凄くアテガキのような役柄と板倉さんがしっくりきていたように感じた。
    大きな体と反比例したメンタルという、設定。そこからのどう成長していくのか、劇中母のような気持ちで見つめてしまった。

    ファルコンズのメンバーも、ベンチにいる時(舞台上からはけているとき)
    でも、かなり、細かい芝居をしていた。
    (上手だったので、よく見えた)
    そして、ダンスの場面は流石です。
    本当に、一緒にリズムを刻んで乗りたかった。
    ただ、五十嵐 結也さんが目の前にいらっしゃると、つい褌姿がオーバーラップしてしまうというトラップが・・・。


    今作は、「スポーツ」=「根性」という鉄の法則を
    0%にも100%にもしない。
    「熱い」想いは受け取るんだが、「暑苦しい」とはならず、
    押し付けがましい「すぽこん物」では無い。
    なんという形容が一番適してるのだろうか。

    スポーツやアイスホッケーに興味ある・なし、
    知識ある・なし、
    俳優を知っている・知らない

    そんなのは関係なく観るとワクワクして、ドキドキして、楽しくて
    ほろりとして・・・。
    人と人の繋がりや、頑張りっていいなと思うような舞台だった。

    あとは、色んな葛藤を皆が抱えて、そこは年齢の層で色々ちがうんだなっていう演出も面白かった。

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