第十五夜『盲獣ーあなたの世間に唾を吐くー』 公演情報 第十五夜『盲獣ーあなたの世間に唾を吐くー』」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.0
1-1件 / 1件中
  • 満足度★★★★

    鑑賞日2017/04/08 (土) 14:00

    価格3,000円

    2人の女優(+α)が朗読(+α)する乱歩の「盲獣」に合わせて緊縛師と3人のモデルによる緊縛ショウが繰り広げられる趣向にして小劇場系のトレンドになりつつある(私見)「光学効果」満載(しかも最近観たいくつかとはまた異なるパターン)で想像力を刺激しまくる朗読緊縛劇。
    脚本・演出がオフィス再生の高木尋士さんだけに入場した時点で目に入る舞台両脇のアレに「それな」(笑)だし、以降も再生色が随所に。

    アフタートークで出た有末さんの「海外のもの(あるんだって!)と較べて日本の緊縛は多様性がある 」との言葉に風呂敷や折り紙に通ずる日本の伝統文化か、などとも思う。
    また、欲情を促進するものがカストリ雑誌のエロ小説→画像(=挿絵・イラスト→写真)→映像(ポルノ映画・アダルトビデオ)と次第に具体的なものに変遷して行くのにつれて想像力・妄想力が衰えてしまったのではないか、とも考えた。

    ネタバレBOX

    ステージは白い幕で遮られており、その手前両サイドに電気スタンドが乗った机が1つづつ。オフィス再生の読書劇で「前科」がある手口だね。
    その幕は結局終演まで落ちたりせず、奥での緊縛の影や画像(版画(?))映像(緊縛の様子の生撮影しているビデオ)を投射するスクリーンというシカケ。
    光源に近い位置にあるものの影は大きくなるという「影の遠近法」を利用して人の全身と同じくらいある大きな手が人物を愛撫する……などの「SFX」も使うのも面白い。

    また、アフタートークで「すべて見せないことによるエロス」などの話も出たのもこの手法に合致しており納得。

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