満足度★★★★
鑑賞日2017/04/10 (月) 15:00
価格2,200円
Wikipediaのあらすじを読んでの推論が当たっていたりそうでなかったり(=石黒主宰とσ(^-^)との解釈の違い?)で、青空文庫にある原作を読んだら更にいろいろありそうに感じた。
会場は横長な使い方だったが、もしかすると奥から見るとグレーゴルの視点、手前(入口に近い側)から見ると家族たちの視点になるのではないか?
原作でのグレーゴルの部屋を広くする部分の見せ方とその後のグレーゴルの居場所(による「あること」の表現)が見事。
見事と言えば4人が同じテーブルについていながら食事が供されているのは3人だけ、というのも家族内断絶の視覚的表現として巧み。
なお、Wikipediaでの予習に加えてリツイート他でTLに流れた感想も解読(笑)や解釈のヒントになり、佳き事前情報だった。
ところで「あの水音」も印象的だったが、あれも何の隠喩?
満足度★★★★
--風月花鳥ならば春といえば桜なのだが、そうでなくれば、埃っぽい突風、冷たい夜などが、桜の代わりにあがっても不思議ではない。ずっと風の音がしている地下劇場。
『変身』に関して、新解釈があるとか、衝撃のビジュアルがあるとかいうわけではない。忠実に、細部にこだわって、イメージを描き起こしている。いわゆる劇団普通のスタイル、一直線に歩いて登場する人物。冒頭の発声者の人称の混乱? 繰り返し。ひそかなエロティシズム。凝った道具立て。自分のスタイルに引き寄せている。
満足度★★
鑑賞日2017/04/09 (日)
座席1階1列
劇団普通『変身』 於:新宿眼科画廊
カフカの名作を舞台化。
ザムザの「変身」後をどう表現するのか、という点に注目していました。
観客の想像に委ねるタイプの演出で、私には思った以上にしっくりと来ました。
私のイメージと、実際の舞台上の絵面が違っていても「あ、あの場面だ」というのはすぐに分かって面白かったです。
原作を持参するとチケット代の割引がされる特典があったりして、
ある程度原作を知っている人がターゲットなのかもしれません。
ものすごく静謐な雰囲気の作品でした。
間をたっぷりと取って、掛け合いのテンポもすごくゆっくりなので、
途中もどかしく感じる場面もありました。
会場入口付近と奥側の2つのエリアを使った横にながーい舞台。
客席は奥側にのみあります。
入り口付近のピンスポットを使った演出が良かったです。