八月のシャハラザード 公演情報 八月のシャハラザード」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.0
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  • 満足度★★★★

     原作は1994年に初演された劇団ショーマ主催の高橋 いさを作品である。

    ネタバレBOX

    脚色・演出は、役者としても劇団血風過激団主催者、木島として出演している小澤 美慧。主人公の亮太は、所属する演劇部で溺れた人を演ずる為に海に出るが、大波に巻き込まれて遭えなく落命。三途の川をあわや渡る所であったが、現世に脱走。理由は、彼女であるひとみに一言別れの挨拶すらできなかったことが悔やまれて成仏できなかったからである。辿り着いたのは、葬式後にひとみを癒そうと演劇部の仲間が集まっていた部室。だが、彼の発する言葉も、姿さえ皆に認められることはなかった。だが、諦めきれない亮太にチャンスが巡ってきた。現金輸送車を襲った強盗川本が、仲間に裏切られた挙句腹部に銃弾を受けて死に近づいた為、彼の姿を見、声を聴くことができるようになっていたのである。
     あの世への渡しを担当する夕凪も協力して亮太の最後の望みを叶えるべく作戦が開始されるが、川本の復讐への思いは矢張り断ち切り難い。裏切り者の梶谷の背後には悪知恵の働く女、マキが居る。こんな攻防の中、ひとみが、裏切り者一味に攫われた。人質として取られたのである。果たして、亮太の思いは、川本の復讐心は、そしてひとみの運命は? 更に各々の思いと結末は!? 初日が終わったばかりなのでこの辺りで。あとは観てのお楽しみだが。明暗転の際、場転がスムースでシャープである。役者の演技も中々上手い。自分が殊に気に入ったのは、川本役、梶谷役。他の面々も中々良い。

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