OVER THROW 公演情報 OVER THROW」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 5.0
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  • 満足度★★★★★

    あまり得意な分野でなく、趣向になれるまで時間がかかった。そのため、前半の最後にやや眠くなった。しかし、後半は、アンドロイドを演じる三人の女性ダンサーの動き、切れに眠気も吹っ飛んだ。あとは、終末まで一気におもしろい流れ、息を呑む展開に圧倒されるばかり。気がついたら、ふたりにつられて、スタンディングオベーションをしていた。

    実際におもしろかったのは、人工知能の問題ではなかったともいえる。才能ある将棋屋が、ギャンブルに身を滅ぼすくだり。あるいは、ラーメン店員になっても、ちっとも自我を殺すことができない場面。共感が持てた。

    ほんとうのところ、人工知能が将棋界はぶっつぶすのかもしれないが、社会全体をこわすとは思われない。その前に、人類が滅亡するのは時間の問題だと書いた文章に心がむかう。おもしろい演劇だと感じる。

    主役が、ぼくはパフォーマーで、役者じゃないけどと本音を言っているのもなんかわかる。それで良かった!その方おもしろい。そんな気がするのだ。

    ネタバレBOX

    コンピュータが進むと,将棋・碁の世界には,どのような影響があるのか?

    対局というのは,かつては,個人の獲得した知識とか,もって生まれた天才的・動物的直観などで,その道の名人と言われる世界だったと思われる。ところが,パソコンのすべての過去データが膨大に集積されていくと,その精度がめっちゃあがっていくと,それは当初予測されたアンドロイドではなくなってしまう。

    人口知能はどのような人間も防衛し,叩きつぶす。だから,すでに,対局のたびに人間が勝ったとか,ときどき負けた・・・とかなる段階で恐ろしく,将棋屋にプレッシャーとなっていく。気の弱い人は,対戦相手の向こうに,かつての100人名人が見えてふるえてしまう。

    なんとなく,こんな世界は想像できるが,この恐ろしい演劇は,ダンスとか,パフォーマンスで見事に揶揄し,嘲笑している。

    私見だが,前半はもっと簡潔にした方がいいかもしれない。

    後半の展開は素晴らしかった。とても楽しい演劇だった。
  • 満足度★★★★★

    舞台の上に、空間に、とてもとても熱いものを観ました。
    PVから想像したはるか上を行く表現に「やられた!」の思いです。
    前宣通り、いろいろな要素をまとめて「SPINNIN RONIN史上最大の問題作になるであろう」という言葉にうなずけます。単なる人間VS電脳ではなく、見た目は静と思える対局の内面の実は激しい動である姿の表現力に圧倒されました。

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