新約熱海殺人事件 公演情報 新約熱海殺人事件」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 2.7
1-3件 / 3件中
  • 満足度★★★★

    「狂気の行方」を観覧。
    「狂気の行方」を観覧。櫻井宇宙さん演ずる木村伝兵衛部長が芝居の間中、ずっと無言で観ているだけというのが返って印象に残った。こいけさん演ずる水野刑事の奮闘ぶりには圧倒されました。別バージョンの「喚起に寄す」の方も観たかったですね。

  • 満足度

    もはや熱海ではない。
    【狂気の行方】観劇。
    まさかの演出といい、色々と自由な熱海でした。
    もっと情熱的なのが好み。



    ネタバレBOX

    熱海なのに、伝兵衛が完全に埋没。
    殆どアンサンブルの扱いのまま推移していき・・。
    ヒロインのこいけさん:たどたどしさも気にならぬような、烈風の如き激情で小屋全体を持って行く熱さが欲しかった。
  • 満足度★★★

    新約と言うよりは”新案” 【狂気の行方】
    つかこうへい氏が生きていたら何と思うだろう。苦笑するか怒るか...本筋(ストーリー)や舞台セットは今まで観てきた「熱海殺人事件」であったが、その演出は西荻小虎氏の独自性が出ている。その特徴は、ストーリーよりも観(魅)せて楽しませるというパフォーマンスの印象が強い。その意味で”新約”というよりは「”新案”熱海殺人事件」といった感じである。

    副題「狂気の行方」とあるが、当日パンフに演出・西荻氏の解説が記載されていた。それを都合よく抜粋させてもらえば、「…恐れるな。深淵に足を掴まれ立ちすくんでしまうなら、俺達が前を歩こう。背中を追いかけてこい。その先で待っているから」と。
    言葉は悪いが、手垢の付いたような「熱海殺人事件」を独自の演出で表現するため、自分自身を勇気付けしているような。
    (上演時間1時間25分)

    ネタバレBOX

    上手・下手の両側に机が置かれ、舞台を横断するようにレッドカーペットが敷かれている。舞台中央に椅子2脚が向かい合って置かれている。この構図の色彩は、印象を強く持たせる赤と黒のコントラスト。下手側の机に・木村伝兵衛部長刑事(西荻氏)が開演前から座っている。この芝居の中で動くことはなく...ラストのみ不敵な笑み。

    大音量の「白鳥の湖」をBGMに電話でがなりたてるオープニング、新任刑事に渡す書類を床にわざと落としたり、また犯人を花束で何度も打ち据えるシーンなど、この作品の名物となっている部分は残しているが...。それも水野朋子刑事(こいけサン)に担わせている。
    水野刑事の演技は熱演。客席の隘路に立ち絶叫している。その時はカラオケも大音量で台詞が聞き取れないが、敢えてそうすることで切実さが強調される。

    梗概は、熱海で起きた殺人事件を破天荒な取調べで行うもの。一般的な登場人物は、部長刑事・木村伝兵衛、地方からきた新任の刑事、木村の愛人の婦人警官、恋人殺しの犯人の4人。物語は、犯人・大山金太郎を、木村伝兵衛が一流の犯人に育て上げる中で、新任刑事、婦人警官、さらには木村自身も成長をしていく、といったもの。そこでは同性愛という設定もあった。

    本公演、先に書いたパフォーマンスとは、舞台中央にある両開戸から警視庁テロ対策班が突然乱入し、互いに格闘し出す。その型(空手の突き、蹴りのような)からは想像出来ないが、柔道部という設定から乱取のようだ。そして合間にマイクで歌うなどカラオケシーンへ変わる。

    今まで観てきた濃(悩)密な会話にみる、貧困・差別などという社会問題の炙り出しよりは、観て楽しむという娯楽中心の芝居へ変化させている。これはこれで一興かも...。

    次回公演を楽しみにしております。

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