時代絵巻AsH 其ノ玖 『草乱〜そうらん〜』 公演情報 時代絵巻AsH 其ノ玖 『草乱〜そうらん〜』」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.5
1-11件 / 11件中
  • 満足度★★★★

    熱心に取り組まれているんだなー、と好感は持てたのですが
    他の方のように絶賛とまではいかなかったかなというのも正直なところです。
    (胸打たれたり涙腺緩む人がたくさんいたのも納得な作品だったと思います)

    若い人が多かっただけに仕方ないのかなと思いつつ
    よかっただけに、もう一段階上を望みたくなったというか。

    大人の役者さんをキャスティングしての公演なんかできたら
    劇団としてもいい経験になったりするのかな、なんて思ったり。

    ネタバレBOX

    どうして真田の要素を入れたのかなあ、というのが疑問というか
    なくてもよかったんじゃないかなあ、と。

    幸村は元から村の子だった方が友情に絞れた話になったんじゃないかな、
    神の子と鬼の子の対比で膨らむ話もあったんじゃないかな、
    今年の上演じゃなくても真田の要素は入ったのかな、なんて思ってしまいました。

    あとは村の人たちの衣服があまり汚れてなかったり
    攻め込んできた幕府勢の傘と胴はもうちょっと頑張れなかったのかなあ、と
    そんなところも気になってしまいました。

  • 満足度★★★★★

    その時代を生きる男達の、何とも言えない健気な思い、熱い思いが伝わってきました。とても感動し、途中から涙が止まらなくなりました。ストーリーは勿論、役者さん達の熱演も良かったです。殺陣は少なかったのですが、黒崎さんの殺陣には泣けてきました。素晴らしい舞台で、涙を堪えるのに疲れる位でした。大満足でした!

  • 満足度★★★★★

    いつも
    最後の展開に泣かされてしまいます。
    人の生き方についていつも考えされてしまう作品、ぜひ見て頂きたいですね。

  • 満足度★★★★★

    泣かされた~
    四郎を守りたい人村人の気持ち・源次郎を守りたい佐助の気持ち。そのピュアな気持に いつしか涙があふれていました。 迫害をする者と受ける物はいつの時代になってもなくなりはしないが 大切な誰かを守りたい者達だってずっと居続けると思わせてくれる作品でした。

  • 満足度★★★★

    見応えあり
    灰衣堂愛彩さんの世界観,今回もお見事です。これまで90分の芝居が多かったが,今回は110分,その分だけ拡がり深みがあったかなぁ。個人的には,「少年たち」よりも「男」「武士」を描いた世界の方が好みだけど,芝居としてはこの作品も十分見応えありです。この劇団,接客から最後の挨拶まで,行き届いています。好感が持てる劇団です。

  • 満足度★★★★★

    観応えありました。
    タイトルも考えさせるものがあったが、内容的にも、じっくりと描き出されて、思わず落涙した。最後まで楽しめました。次回作も期待したい。

  • 満足度★★★★

    面白い!...争乱ではなく草乱に共感
    徳川幕府三代目(家光)、天下泰平になりつつある時代(1637年)に起きた大事件。その史実をどういう視点で描くか、ということに興味を持っていた。時代絵巻AsH・灰衣堂愛彩 女史は弱き者から観た、そして戦った物語をしっかり現代に映し出していた。

    タイトルは「草乱」になっており、これは天”草”、島原の乱と、”草”莽(そうもう)=民間、世間をイメージさせる。

    (上演時間1時間50分)

    ネタバレBOX

    舞台セット、中央は江戸城内または武家屋敷の座敷をイメージさせる。奥に障子、上手側へは廊下、下手側は別場所を思わせる平敷石や立木。冒頭は「灰」の字を菱形に書き込んだ平板を釈台の前に立たせてある。

    梗概は、島原藩の過酷な年貢の負担やキリシタンの弾圧が原因で起きた一揆という史実。そこに天草四郎(山本恭平サン)とその幼馴染のような友達(実は真田十勇士のような)との絆を描いた物語。
    年貢を納められなかった大矢野村の角蔵の嫁(妊婦)が代官によって殺されたことが直接の原因として、島原と天草の領民たちは次々と蜂起する。彼らの総大将となったのは16歳の少年・天草四郎(設定では豊臣秀頼の子)。

    当日パンフに灰衣堂愛彩 女史は「戦いのない平和な時代に満ち溢れた、時代に取り残された者たちの憎しみや恨み、そして哀しみ。為政者からの圧力に抗い、生きることに懸命だった者たち。」という当時の弱き者(農民)や弾圧されたキリシタン教徒という視座で描く。これは史実という世界で描かれているが、一方、人間・四郎(神の子)と友情を育むのが肢体の不自由な者(右腕がない、左足が不自由、右目が見えない)など、鬼っ子のような者を登場させている。こちらはフィクションに近いであろうが、その絡ませ方は巧い。

    個人的な好みとしては、知恵伊豆こと、老中松平信綱を総大将として派遣するまでの徹底抗戦、幕府が本腰を入れるまでの過程をもう少し描いてほしかった。あっさり鎮圧されたのではないところに、武士ではなく名もなき民の力を見たのであるから。
    また、四郎と子供達の友情を育む時代(幼少の時)が短く、四郎を庇い散っていくという心情が分かるような厚みがほしかった。

    演技は好演、もう少し徹底抗戦した場面があれば殺陣シーンも増えたであろう。ラストの戦闘シーン(四郎を逃す)に印象付、余韻を持たせることが出来たと思う。

    国家(幕府)は、権力を守ることに専念し、人は歴史の中に消えていく。だから個々人の思いや記憶を大切に残すことが大切になる。時代劇専門に上演している、この劇団(代表・灰衣堂愛彩 女史)は時代を掘り起こし記録することを通じて、目は現代や未来に向けられていると思う。歴史に埋もれるはずの弱き人々の視座から丁寧に掬(救)い上げた芝居は見事であった。

    次回公演も楽しみにしております。
  • 満足度★★★★

    相変わらずの泣かせ節
    小さな時代劇専門の劇団だけど、なかなか頑張ってますね。
    今年は6月に「臙陣」も観たけど、最後はいつも泣かせ節です。
    隣の若い男の子がハンカチ出してました。
    黒崎君は今までにないタイプの芝居に挑戦したことになっちゃいましたが、なかなか頑張ってましたよ。
    小さいながらも良く出来た舞台美術で、舞台転換、照明、音響とも素晴らしかった。
    客演の村長次兵衛役の陸奥鶴太が実にいい味を出していた。
    真田大助役の佐久間大器と森宋意軒役の和田宏治も。
    まあ、「超」若者の小劇団だから、どうしてもよそから借りてこないと、それ専門にしている時代劇そのものが成り立たないわな。
    AsH では双子の大坂牢人の弟役の酒柿征虎君が良かった。

  • 満足度★★★★

    いつか・・・
    とても良い脚本だった。予想外のキャスティングも良い出来だった。いつもならボロ泣きになっていたに違いない。ところが、どうも要になる役柄の何人かに違和感を感じてしまい、そちらに気を持って行かれて、泣けずに終わってしまった。無念!新しい劇場のサイズにまだ演じる方も演出側も慣れてないような・・・気がする。大きくなった途端、殺陣が少なくなっていっているのは個人的に寂しい。とはいえ、今回の黒崎くんの殺陣は実にイイ!そこに繋がる少年達、清海・伊佐兄弟、四郎の存在感、こちらも上出来だった。出来うる事なら、あと何年かして、劇団が大きくなり、もっと大きな劇場を使うようになったら、セット・衣装に力を入れ、そして人(この舞台に民と呼ばれる人たちは不可欠)をもっと増員して、大きな歴史の物語として、復活して欲しいと切に願いたい。

  • 満足度★★★★★

    伝説
     三代将軍家光の時代(寛永14年10月25日~翌年4月12日)に起こった島原の乱をベースに登場人物を伝説をベースに可也自由に取捨選択している。無論、伝説とは民草の願望の表現であり、力では無く記憶と願望そして切なる願いが形作る無形の表象である。(追記後送)

    ネタバレBOX


     今作では天草 四朗時貞を豊臣秀頼の忘れ形見とし、彼を支える人物に夏の陣後鹿児島に落ち延びたとの伝説のある真田 幸村の孫、源次郎を据えている。のみならず、徳川幕府の各藩への弾圧(断絶、廃藩等々)によって浪人と化した旧豊臣残党を多く描いている。
    同時に、敵の総大将である家光をも賢さ、狡さ、冷徹な判断を速やかに下す側面と共に度量の広いひとかどの人物として描いている点で、作家の力量を表してもいよう。このように筆者が判断するのは、敵を高めることによって、味方の人間性そのもののスケールが大きく強くなるからである。
  • 満足度★★★★

    草乱
    “時代絵巻AsH”は、其ノ六 『碧血〜へきけつ〜』と、本作で二作品拝見しましたが、『碧血』と同じく、今回も全14ページからなる上質紙を使った豪華なパンフレットが無料でいただける。

    今作は『碧血』と比べると“殺陣”がかなり少ない(というよりほぼ無い)のですが、その僅かな“殺陣”のシーンに感動します。

    その辺りは、物語のつくり方が“巧いな”と感じますね。

    そして何よりも、演劇に対して真摯に向き合う姿勢がこちら(観客)に伝わってくるのが気持ち良い。

このページのQRコードです。

拡大