ゴミ屑の様に可愛い我が儘の為に。 公演情報 ゴミ屑の様に可愛い我が儘の為に。」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.6
1-7件 / 7件中
  • 満足度★★★

    両方観れば面白いだろう【抒情詩編】
    当日パンフには「彼方になってからが『はじまり』です」とある。判然としなくなったのが、劇創作そのものなのか、その創作を彼方から観ているのか、その視座というか視点が分からなくなった。
    抒情詩(リリック)と叙情詩(エピック)ということは、虚・実ループするような作りになっているのであろうか。スケジュールの関係で「抒情詩(リリック)編」のみ観させていただいた。
    (上演時間1時間35分)

    ネタバレBOX

    梗概...元演出家・故三橋譲慈(植松俊サン)は不慮の事故で亡くなる(享年32)。その劇団は公演に向けて稽古しているが、今一つ魅力に欠ける。その劇中創作に成仏できずに彷徨っている故人。生前は不完全燃焼で、芝居演出に未練が残っているようだ。もっとも本公演ではその演出ぶりは観せず、物語の進展そのものが演出しているという設定のようだ。そして劇中劇が魅力付けされ、完成に近づくにつれ自身が彷徨える浮遊霊から本当に彼方(来世)へ旅立つような...。

    その観せる舞台セットはシンプル。下手側にカーテンで仕切った奥に飾り棚があるのみ。上手・下手にある柱に映し出される陰影、それが現世(尖塔窓的文様)と来世(幾何学的文様)を区別しているようだ。

    未練な想いが、劇団員相手へ凭(もた)れるような虚実の「からみ」として交じり出す。実際、この公演の作・演出の長野恵美女史の抒情の原点がここにあるのかもしれない。劇中芝居を動かし回すのが、スバル(うめいまほサン)と とみて(長野恵美サン)という主人公・故三橋の先祖と子孫である。この道化のような存在がラストの余韻に繋がる。しかし遊び心なのか、印象付けなのか先・子を逆転させるようで複雑・混乱してしまう。

    芝居は脚本家・演出家の思いを役者の体を通して観客に伝える。自分がいて相手がいて、その先に第三者(観客)がいる。役者という他者の障壁がどう語りを紡ぐか、その不確かな表現の中で芝居は成り立っている。そんなギリギリの地点から じわっと立ち上げた抒情詩。不思議な感覚で面白いと思うが、観客(自分)として感情が動かなかった。
    演技は比較的小さい劇場であるにも関わらず、絶叫するような大声には閉口した。熱演であろうが、出来れば抒情的な表現にしてもらえれば...勿体無い。

    次回公演を楽しみにしております。
  • 満足度★★★

    つくりはいいが・・・
    一列目で見ましたが、お金を払う価値のある作品でした。
    次回作も期待します。

  • 満足度★★★★★

    叙事詩編エピックを観劇
    小難しい事は置いといて、楽しい舞台だった。
    偏愛的な友情と愛情が感情的にぶちまけれられる様は、ある意味清々しい。
    そして失礼ながらキャラクターに適役なキャスティングも素晴らしく、
    その役者さんたちのエネルギッシュな振り切れぶりも楽しかった。
    細かい部分や話の見えない部分は、
    別バージョンを観る事で補完されるのであろうが、少々判りにくいところ。
    しかしながら小劇場らしいボルテージの高い舞台でした。

    ネタバレBOX

    母その2の長野さんは劇団の主宰・脚本・演出をされているそうで、
    劇団員で黒子の相良さんが、
    作者の脳内にめぐらされた人間愛的な喜怒哀楽をしっかり体現する、
    面白い物語の原動力的に素敵な感じですね。
    また、カヨさん、婚約者、書店の店長とアルバイト女子、魅力的で個性的、
    作者の脳内表現の体現者が揃いとても良い感じでたのしめました。
    ただ、2編観ないとわからない部分はちょっと残念。スバルとトミテは一体…
    今度は1本ですっきり楽しめるとうれしい気がします。
    次回作にも期待。
  • 満足度★★★

    地蔵菩薩を忘れないで
    キャラ出力MAXで過電流気味の前半から、適度に制御がされた後半へ、よりスムーズな送電環境の中で照らし出される疑心暗鬼。有用・不用で考えるなら、ゴミ屑でありえない唯一の存在は自分自身。自分をゴミだと甘えて倒錯すれば、周りのすべてはゴミに転化する・・・。改めて、”可愛い”に優しい味わいを認める。

  • 説得力
    エピック編を観劇。そもそもカオスで破綻しかかった話をともかく強引に進め、役者の熱量でラストまで持って行きました。かつての小劇場演劇のテイストがあり懐かしくも感じましたが、作者の言いたいことが明確になっている分、昔とは様相が異なるようです。芝居は説得力が肝要、ということを改めて感じた次第です。

    ネタバレBOX

    ラストはリリック編を観ていないと、ちょっとわかりにくい。観劇順序に依ってだいぶ印象は変わると思います。
  • 満足度★★★★

    超複雑な友情
    超ひねくれてて複雑な友情がシュールに表現されていました。謎の人物の詳細は別の回を見ると判明しそうなんですが、時間的に都合がつかず、見に行くことが出来ません。ごめんなさい。

  • 現実と非現実と
    初日、リリック編を観劇。
    思ったより話がまとまっており、観やすい作品になっていました。
    若干、話がわからなくなる部分はあったものの、現実と非現実の交錯がうまく表現できていました。役者さん、皆それぞれ懸命です。

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