国道五十八号戦線異状ナシ 公演情報 国道五十八号戦線異状ナシ」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.6
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  • 最優秀賞。
    物語は粗筋にある通り。沖縄は主宰・友寄さんの地元。初の学外、尚且つ賞の掛かった場での勝負に見事勝利。今後は劇場で戦う姿が観られますので、未見の方はお早い内に。

    ネタバレBOX

    福原さんが鍵となる役を担い、終盤で周りに影響を与える行動を起こすのが過去の作品傾向。しかし今回は最終的に彼が振り回される側に。どうやら変化が始まっている様です。
  • みてきました。
    相変わらず奇抜な設定に挑戦していました。
    がんばってー。

  • 満足度★★★★

    消費されないことへの怖れ
    ここには、現代社会そのものの、ある側面が、あると思った。

    基本的には、口当たりの良い、さわやかなエンターテインメント。上演時間も短く、後を引かない。逆に言えば、あまりにもきれいにまとまっていて、後に残らないとも言えるのだけれど、それこそが、作者の意図とは関わりなしに、世界を映しているのではないかな、と思った。

    ネタバレBOX

    チラシの持つ、重々しい雰囲気や、非常に濃密なストーリー紹介。果たして、このようなストーリーを、舞台上で、どのように表現するのか。チラシに、トリックが仕込まれているのか。舞台は、上演前から、観客を巻き込んで、ある種の情報戦を、戦わせる。

    物語そのものも、情報戦がメインとなっている。核の起爆スイッチを手にしてしまった、どこにでもいる(この、どこにでもいる、という感じが、舞台美術を含めて、徹底的に演出される)若者たちと、外務省の担当官僚と名乗る男との、丁々発止のやりとりが、物語を牽引する。

    このような情報戦を、僕らは、日々、経験しているような気がしてくる。例えば、こりっちの口コミをみて、自分の需要に合った舞台を捜す、というように、ネットの世界は、常に情報の海との戦いといえるかもしれない。そして、ネットの情報は、日々消費され、忘れられる。

    なんだか、この舞台が、ネットそのものみたいに見えてくる。登場人物たちの設定の説明は、なんだか、ネットのテクストに貼りつけられた注のように、キャプションみたいだ。また、実は、この舞台美術は、沖縄の、祖国復帰運動のときの座り込み小屋らしいのだけれど(アフタートークで触れられていた)、物語中は、ちらりと触れて、スルーされる。情報の詰め込まれた舞台に、後で検索をかけたくなる。

    ここには、それが消費されることまで織り込み済みで、世界を情報として捉える世界観が、みえるような気がするのである。実際、鮮やかなどんでん返しが続いたあと、物語は、きちんと折り畳まれて、試みに提示された、ネット活用の紛争抑止システムとともに、すっきりと消えていく。そして、僕は、あっという間に忘れる。この舞台には、あらかじめ、消費されることへの怖れみたいなものはなくて、むしろ、必死で、自分から、消費されようとするみたいなのだ。

    僕には、この舞台の中で、そこが、一番面白かった。作者の友寄総市浪は、明治大学の五年生。大学入学を期に上京した、沖縄生まれの沖縄育ち。自分の育った、問題だらけの沖縄が、本土では南国の楽園みたいに捉えられていることへのギャップに驚いたと語っていた。

    だが、そういう現実を捉える目は、驚くほどに軽くて、そしてその、鋭さをもった軽さが、武器となって、僕らに、消費を、許す。後は、どれだけ、打ち込めるかだと思う。いつまでも情報が残るネットと違って、舞台は、どうしようもない一回性のものだ。消費された瞬間に、消えてしまう。そして、この舞台も、驚くほどの早さで、「観た」という情報へと消えた。それは、「次」への安心、油断のようなものかもしれないけれど、これは、学生演劇。(五年生とは言っていたけど)「次」は、多分、約束されていて、僕は、それを、楽しみに待とうと思う。
  • 満足度★★★

    素晴らしきかな青春
    着想が面白かっただけに、ディティールの甘さが気になりました。もっと曖昧にしてしまうか、徹底的に辻褄を合わせるか。
    セリフの説明臭さやご都合主義も、もっと排除できるとなお。
    それはつまり、もっとリアリティを感じたかったということで。
    「荒唐無稽かつリアル」になれば、無敵に近くなるのでは。

    魅力的な客演を迎えつつ完璧に近い一体感を出せたのは、劇団も選ばれた客演も、両方が素晴らしかったんだと思います。
    もうちょっと会話の妙が見れればなお。

  • 満足度★★★★★

    もう行けるとこまで行ってほしい
    ただただ芝居してる姿を観てるだけで嬉しくなってしまいました。
    本当は全ステージ観たかったのに二回しか見れなかったのが残念でならない。
    前作とはまた違ったスケール、何よりセリフが面白い。

    今後国道五十八号戦線には期待というよりも、もう行けるとこまで行ってほしいという願望が大きい。

    絶対カッコイイことをするに決まってる。

  • 満足度★★★

    寝転がって見られたらいい
    アンケートに書いたことまとめー

    ネタバレBOX

    【今まで通り良かったところ】
    ・役者のチィムワークが良いところ。そこから生まれる空気を大切にしてるところ。
    ・観客をいい意味でポカンとさせたりびっくりがっかりさせたりするための
    場面のつくり方、脚本の構築の仕方(後半のだましあいとか)
    ・舞台美術

    【今までと違って良かったところ】
    ・役者がみんなアホっぽいところ←一番良かったところ
    ・ファンタジーとか、SFとか、そんな感じを前面に出してなかったところ
    なのにやっぱりファンタジーっぽいところ

    【今まで通りあんま良くなかったところ】
    ・ひかくさんげんそくとか、くーでたあーとか、そんな難しいこといわなくても
    お話が作れたんじゃないかってところと、
    そうゆうむずかしいことと今回のような軽快な作風がマッチしてなかったところ。

    押井守の「ビューティフルドリーマー」を思い出しました。
    作演の友寄くんはいつもすごく真面目に考えて書いている気がするので、
    そんなスタンスでもっとおバカで愉快な作品を作ったのなら、
    すっごく面白いんじゃないでしょか。
    役者さんみんなも、今回みたいな愉快な作風のほうが合ってるような気がします。
  • 満足度★★★

    裏切り方が
    なかなかに魅力的でおもしろかったっす。どんでん返し上手。前半のテンション芝居にはちょっと閉口したけど、まぁそれも後半へ向けてのキャラ作りならば。

    ネタバレBOX

    チラシに書いたあらすじの雰囲気を裏切ろうって言うのは成功してます。でもそれがわかってて来るならいいけど、そういう重い芝居を求めて来ちゃってたら拍子抜けするね。夏だしね。
  • 満足度★★

    好感の持てる荒唐無稽。
    全てが魅力的。

    だが、薄味すぎる印象か。
    演出と本がマッチしていない感じで、全てが「惜しい」ライン。

    学生団体ということで、ちょっと厳しく。☆ふたつ。

    次回も期待しています。

    ネタバレBOX

    懇意にしている団体の主宰様が現場にいらっしゃって驚きました。
  • 満足度★★★★★

    混沌とした部室
    そんなイメージで作ったお芝居だと打ち上げでどなたか言ってましたが、言い得て妙ですね。
    沖縄・青年・核ミサイルのボタン、、、、若さとエネルギー、そしてとんがっているんだけどどこか愛らしい彼ら。ラストどうなっていくのか観ていてここまで気になる作品もそうそうないです。

  • 満足度★★★★

    明るく爽やか
    トリッキーなSF色をおさえ、フツーの人間ドラマの比率が上がった。
    ポップで親しみやすく、テレビドラマや映画に出来そうな感じ。

  • 満足度★★★★

    スイッチスイッチ
    今回もなかなか楽しめました。インパクトはいつもよりは少なめかと。けど相変わらず最後でひっくりかえしてくれますね。

    ネタバレBOX

    シナリオ
    てっきり戦争物でも始まるのかと思いきや、最初に登場するのはだれた若者。日常風景といったかんじで途中までやたらゆるゆるでどこに盛り場を持ってくるつもりなのかが気になっていたのだが、ガモウが個別にサトミとセイテツに別の話を持ちかけてきたあたりから目が離せなくなる。終盤のスイッチにかんしての駆け引きは見ていて楽しめた。スイッチの場所は観客も知っているとおりガシュウが持っていたはずなのに、あれ、もう一個でてきちゃったよ!ていうかガモウ押しちゃうのかよスイッチ!!って、両方偽物?笑


    ところで間違えて青年団の誰かが電気のスイッチを押してしまうことはないんだろうか(笑


    演出
    すべて青年団の部屋でことが進み、キャラクターをうまいこと部屋から出したりすることで個別の話が進む。序盤でやたらとみんな出たり入ったりするから中盤でガモウがサトミとセイテツに個別に話をもちかけられるのもごく自然だと思った。


    キャラクター
    これまでと違い、濃いキャラクターというのが基本的におらず、言ってみれば普通だ。いるのは青年団(熱いバカ、やたら頭のいい軍作業員、まじめなフリーター、場の流れに身をゆだねる少女、酔ってると使い物にならないハッカー、沖縄ばあさんユタ)と官僚である。実際インパクトのあるキャラクターを登場させたりする必要がない世界観ということだろう。それでもそれぞれの役割をしっかりともっていて満足のいくものに。

    エイリョウさんかっこよし。




    ディズニーアイランドいってみたいねー
  • 満足度★★★

    どんでんがえし
    ストーリーの半分は説明にUP済みだから、その後からのレビューを拾う。

    以下はネタバレBOXに。。

    ネタバレBOX

    世界を滅ぼせる切り札(スイッチ)だけが手元に残された。

    そのスイッチを取り戻すべく、外務省職員の蒲生はアジトに乗り込む。
    そこには、大学生とフリーターと軍作業員、専門学校生の男4人と高卒の女、スージーと呼ばれる何やら怪しげな白装束の女が居たりする。

    アジトという割にはどことなく頼りなさそうな輩なのだ!(^0^)

    そんな頼りなさそうな輩だから、スイッチを奪い取ることがすごく簡単なように思える。。

    蒲生は教祖のようなスージーの支持により縛られてしまうが、諦めない。
    一人一人を説得し、スイッチを手中に収める為に、それぞれの性格に合わせてバラバラな事を言って将来の沖縄の具体的なビジョンを掲げてありもしないことを吹き込み、そそのかせる。

    この騙し言葉が絶妙で面白い!
    外務省職員の言葉に操られ、だんだんその気になる独立宣言者たち。。


    個別にそそのかされた輩は一見操られたかのように見えたが、ここでどんでん返しがある。

    蒲生が個別に唆した事がバレてしまったのだ。

    すると今度はスージーが畑に埋めたというスイッチをいとも簡単に蒲生は押してしまう。。
    実は自分はCIAの人間で、スイッチを押す目的で派遣された、というのだ。
    だから、核ミサイルは打ち上げられたが、君たちのミサイルは発射されてすぐに撃墜された。このミッションはクーデターから仕込まれたもので自分はクーデターメーカーから、来たのだと・・。
    日本人特有のすぐに物事を忘れてしまうノー天気さをチクリと風刺する。。


    この時点でスージーは実は私が蒲生を呼んだと告白する。
    今度は蒲生が有利な立ち位置になる。


    しかし・・・その次の瞬間にはそのスイッチがニセモノだった事が解り、今度は独立宣言者が優位になる。

    コマは完全に宣言者の手中に収まり、蒲生は愕然とするが、それでも彼の使命はスイッチを押すことにあるから、この沖縄から離れることが出来ない。
    つまりスイッチの行方が鍵なのだ。。



    そうして、更にコマは動く。

    アメリカ基地内に「正哲王国」なるものを立ち上げた彼らはスイッチが手中にあることを切り札にして、小さな王国を作るのだ!



    いあいあ、何が愉快って、蒲生の騙し言葉とどんでん返しの返しの返しの返しです。。

    そうしてばかばかしいが、非現実な6人だけの王国は自分たちの常識を疑うこともなく脈々と息づいているのである。。


    まるでそこが自分たちの城であるかのように。。



    そうして、スイッチが本当にあるのかは誰も知らない。


  • 満足度★★★★

    意外と
    意外と(って言っては失礼か・・・),楽しめました。最初から舞台に引きこまれ,話がドンドン面白くなり,最後の展開はなかなかのものです。学生演劇もなかなかすごい。感心しました。

  • 面白かった。けど後半にもっと期待。
    まず単純に面白かった。
    全体的にコミカルな語り口で進行していく。大笑いではないけれど、おかしみを炙り出すように、登場人物への愛着を湧き上がらせるように、うまーい具合にコミカルに進行していく。「そうか、物語の面白さこそ根本だよな」と再確認。
    あと、普通に役者が上手い。ガツンと魅せるのではなく役割を丁寧に演じていく芝居なのだけれど、個人の役割の意識も皆のコンビネーションもとてもよくて、登場人物が好きになる。ずっと見ていたい。
    でも、初日ゆえか不安定だったり空気の切り替わりがシャープじゃなかったりする部分もあり。これからのステージに期待。

    ネタバレBOX

    後半の、スイッチを巡って二転三転するところで、空気が変わりきらなかった・空気が歪まなかったのが残念。あそこをもっとメリハリというかソリッド(?)にショッキングにはめてくれるとすごく刺激的。
    フィクション具合・リアル具合のバランスの関係なのかなー。最後は劇中の登場人物達自身も「荒唐無稽」と思いながら、笑い飛ばしながら、無茶なアイディアがまかり通ってしまうんだけど、そこのフィクション具合が若干恥ずかしくなってしまう。蒲生の狼狽ぶりが少し浮いてしまっている気も。
    なんだろう、でも日常と地続きのノリで無茶なことを実行する芝居だからなー。アレでいいのかなー。

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