工場 公演情報 工場」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.0
1-4件 / 4件中
  • 満足度★★

    約80分
    ブラックコメディとしては弱い。
    一方、 社会派演劇として捉えると、本作で誇張して描かれる、日本の労働市場で進みつつある現象をなんとかしようという真摯さがあまり窺えない。
    この作・演出家が社会派っぽいことをしようとすると、いつもこの欠点を抱え込む。

    ネタバレBOX

    そして、工場で働く日本人たちの無機質な喋り方。
    掌編ならともかく、80分もある劇でこういうケレンを延々続けられると、鬱陶しさが限界にきてイライラしてくる。
    リーディングにとどめず、ちゃんとした劇として上演したいようだが、その時はこの点、一考願いたい。
  • 満足度★★

    おとぎ話
    ちょっぴり刺激的ではあったけど、あまり面白みを感じられないリーディング公演でした。

  • 満足度★★★

    報告
    面白い。80分。

    ネタバレBOX

    上司(石川彰子)…移民の男の教育係。色々苦労する。
    事務員(坂倉奈津子)…移民の男がちょっと好き。
    社員(藤松祥子)…派遣の男と付き合うも、放置され気味。
    移民(代田正彦)…移民の男。ポルトガル語しかわからないが、けっこう一生懸命。事故の責任を感じる。
    派遣(中藤奨)…ヘラヘラした派遣男。代理店の女をクドく。事故の責任を取らされクビに。
    代理店(藤松祥子)…上司の妹。スペイン語が堪能で、移民とも会話できる。
    新移民(石川彰子)…事故後、雇われた移民の女。デキる人。そのあおりで、派遣は追いやられることに。
    隣の男(中藤奨)…禁煙な屋上でタバコを吸う男。

    移民の雇用が進む社会で、現場ではちょいちょいトラブルな感じの日々が繰り返されるとある工場で、社員(日本人)と移民のコミュニケーション不通で事故が起こる。そうしてその責任を派遣社員が引き受けさせられ、有能な移民社員が一人増える…。
    今の時代と近未来を感じさせる不思議な味わいの作品。淡々としつつもどこか力強さがあって、面白く感じられた。上司や事務員、社員の低調な会話トーンとか好き。移民を抱えた職場の閉塞感みたいなのもじわーっと伝わってくるようで良い。新移民のハキハキ加減も気に入った。
    短めな公演時間でも全体的にユニークで、けっこう良かった。
  • 満足度★★★★★

    寓話的
    外国人の話であり、日本人の話でした。

    ネタバレBOX

    移民導入政策が進み、日本語が不自由で風習が異なる移民が勤務するようになった工場の付属研究室における人間関係やトラブルなどをコミカルに描いた話。

    旧態依然の日本人は、外見的には白塗り、特徴的な言動を取り入れた役者たちが演じていました。実際の研究室とは細部で異なるのではないかと思いつつ、こうした形式ばった演技のため全体が寓話的になり、そのような気持ちは払拭されました。立派な台本を持ってのリーディング公演でしたが、台本をヘルメットに使うなどリーディング公演を逆手に取った演出も良かったと思いました。

    日本人と移民との間で指示が正確に伝わらないことから事故が起きました。結果、本当にやりたいことが見つかるまでは派遣がいいと言っていた日本人研究員は首になりました。笑えない現実であり、将来像です。

    上司と新たに就業した移民女性の二役は個性が全く異なっていて素晴らしかったのですが、派遣研究員と隣の研究室の研究員の二役は最初は二役だと気付きませんでした。そして、この男性の二役は無意味だと思いました。

    ただし、女性の二役の方も、舞台上で白衣を脱いだのは種明かしをしているようで奥ゆかしさがありませんでした。

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