満足度★★★★★
濃厚な時間
痛みのある話なのに違和感なくすんなりと物語に入り込め、
気持ちよく感情移入できる秀逸な脚本。
役者陣も喜怒哀楽を丁寧に紡ぎ、
舞台も客席も一緒に笑える空気を作り上げていた。
贅沢を言うならば、ダメ兄貴の妹を思う気持ちや、
セツナイ妹の感情の爆発など、
しっかり泣かせる展開があっても良かったかもしれない。
しかしながら濃密で味わいのある芝居でした。
初めて観た劇団でしたが、お客さんの8割方が女性でビックリ。
劇団のファン層は女性よりなんですかね?
満足度★★★★
毒母と災害からの脱出
毒母と災害のトラウマ。かなり重苦しい話なのだけど、妙に笑いも多くて、芝居は結構楽しめました。主役は美人だし。しかし客席が狭くて、両サイドがかなり肥満の人(失礼!)で、おしくらまんじゅう的に不自然な姿勢を強いられたのは結構辛かったなー。
満足度★★★★
熱演でした
ストーリーは重く暗く、正直好みではありませんでしたが、その暗さがリアルな感じがしました。そして役者さん達の熱演で、惹き込まれました。ただ、この場面で笑っていいのかな?と思う所が多々あり、微妙な感じもしました。光役の岡野真也さんは、美少女で、役柄の雰囲気に合っていました。何だか独特な舞台でした。
満足度★★★
確かに少女は美少女だったが・・・
話自体はあまり好きになれないし、共感できる登場人物もいなかった。確かに少女は美しい存在ではあったが、最後に普通の女の子になってしまった。少女の抱えている問題が彼女を魅力的に魅せていたのか?彼女の不幸にみなが引き寄せられていたのか?なぜか逆に哀しい気がした。
満足度★★★★
熱い篤い母に蓋われた娘・光のような
地震津波の被害を思わせるような瓦礫の数々。その中央に防波堤か避難所のような上にセーラー服の少女。突然サイレンが鳴り響き...暗闇に懐中電灯の光が二筋照らされる。その異様・不気味な雰囲気が場内を覆う。
この地震津波は、1993年に起こった北海道南西沖地震(別に「奥尻島地震」とも呼ばれる)をイメージした。奥尻島を中心に、火災や津波で多くの死者、行方不明者を出したという。
この公演は、地震津波という悲惨な状況を背景にしつつも、この島にいる普通の家族(特に母と娘)の関係を濃密に描いた物語と言える。
(上演時間2時間)
満足度★★★★
無題1895(16-185)
20:00の回(曇)。
19:15受付(整理番号付)、19:30開場。
舞台は瓦礫の山。一番高いところでセーラー服の少女が何かを描いている。
座席はパイプ椅子にクッション、満席らしい。
網、浮球、机、椅子、自転車、キューピー、ソファ、姿見、ちゃぶ台、ザブトン、キーボード、切り株、仏壇(?)、ビールケース...どれも汚れ、壊れて。
20:00サイレンが鳴り響き、開演(前説なし)~21:50終演。
こちらは(スタジオライフも)初めてですが、浅賀友希さんは劇団ピアチェーレ時代からずっと観ています。初日には元メンバーも客席に。
全体に「熱」が入った演出で、ときどき過剰かな(ここのボケは?かな..とか)と感じるところがありましたが、なかなかの力作だと思いました。また、闇に浮かぶ仁王立ちの姿は絵になっていましたし、最後の出てゆくシーンも印象的。
ただ...ですね、チラシのイメージとは違うなぁ、と。
余談ですが サポートスタッフにお名前がある和田真希乃さんは「青のはて(2011/12@吉祥寺)」に出ていらした方?
満足度★★★★★
いい役者がいっぱい
いい芝居を観た後は幸福感に包まれ身体が軽くなった様になるのですが、この作品はまさにそれでした。
チラシに掲載された役者が急遽一部代わっているまさに綱渡り感や、劇団員が積極的に会場案内や物販を行っている「がんばってるなー」感も含めて。
ストーリーはチラシのイメージで、災害地から娘一家を救出する話かと想像していましたが、被災後もその島で生活する人々の姿を、兄妹家族を中心に描いた内容でした。
ストーリーがシンプルな分、ヒロインを取り巻く人間関係が時には滑稽に、時には生々しく表情豊かに描かれていたと思います。
凛として生きようとするヒロインの心情の変化も納得の出来ですが、その兄の憎めないクズっぷりが見事、泥臭くていい演技でした。
時系列でちょっと解りにくい箇所や、兄が最後フェイドアウトしてしまった感等、気になった所はあるにはありますが、それを差し引いても魅力的な公演でした。