ルドベルの両翼 公演情報 ルドベルの両翼」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.6
1-20件 / 22件中
  • 満足度★★★

    せっかくの無料配信~と動画観劇です
    やはり映像では劇団の売りの
    らしいところが感じ難かったかなぁと・・・

    また話もいまひとつ
    のめり込めなかったかなぁと
    「仮面の男」とか
    いろいろこのような話は出来の良いのが転がってるんで
    比べてもいまいちかなぁと思えた約100分

  • 満足度★★★★

    新しいスタイル
    今回初めての観劇となりました。
    劇場ではなくライブハウスで、「客席」と「ステージ」というくくりがなく、客席もステージのひとつ、みたいなのは新鮮でした!
    観劇した日から少し日が経ってしまいましたが、お陰様でそのインパクトのある空間は今でも脳裏に焼き付いています。
    非日常的な空間に圧倒!ストーリーとも見事に調和されて、とっても感心いたしました。

  • 翼がなくても。
    想像力と云う翼で、物語を紡ぐ。
    おぼんろらしく、おぼんろらしくない物語。
    個人的には、今回のお話も物語の締め括り方も、とても好きです。
    物語の登場人物がいとおしく感じられると、彼らの未来に幸あれと
    願ってしまう。
    だから、この物語のラストシーンは単純に嬉しかった。
    今回も、語り部の舞台での居方、照明、衣装、音楽、美術などの
    クオリティが高くて素敵でした。

  • 満足度★★★★★

    ルドベルの両翼千秋楽
    昨年の「ゴベリンドン」からのひよっこ(年齢じゃなくてね)ファンなので、ほかのみなさんの言うように作風が変わったのかどうか分からないのですが、笑わせておいて最後は悲劇の「ゴベリンドン」よりも今回のお話はほっとできて好きです。私は泣きませんでしたが、泣ければいいと言うものでもなく、毎回見るごとに登場人物がどんどん好きになっていきました。その後みんなはどうなったのか。海へ行けたかな?勝手に想像して自分で物語を紡ぎましょうか?

    ネタバレBOX

    見やすい(おしりに優しい)椅子席か、迫力の桟敷席通路側か。早く行けたときは結構悩みましたが、入場した順や状況であちこち座りました。2回目からは「ハザマの地の路傍に咲く野の花として参加しよう」と思って毎回花柄のシャツを着て行きましたが、きっと誰にも気づいてもらえていないでしょう。でも自分では楽しかったからいいんです。
    予言者が来たのは双子が生まれた時なのか、6歳になった時だったのかがよく分からないし、王であるトベルが死んでしまうなら跡継ぎはもう生まれているのか?トシモルはどこの国の人だったのか?王の儀式の場に護衛が一人もいなくて良いのか?等々疑問はたくさんあるので、作者に会えたら聞いてみたいです。
  • 満足度★★★★

    幻想的な...
    寓話...活喩のような物語。会場はアークホテルビル地下 BASEMENT MONSTAR王子で、その階段を下りると、そこには洞窟内の神秘的な世界が広がる。場内には 末原拓馬氏 の柔らかく朗々とした声が響き、その心地よい音質に誘われて物語の世界に浸る。その異空間と思われるところに暗渠(あんきょ)のような通路。しかし、そこには水は流れていない。そこをキャストが激しく動き回る。舞台(役者の動線)と参加(観客)席には区切りがあるが、雑然としている。そして席は桟敷、ベンチ、スツールと様々である。参加者の視線(桟敷は見上げる、ベンチは平行、スツールは少し遠目)によって印象が違う。そのことは十分意識しての配置であろう。
    (上演時間2時間)

    ネタバレBOX

    場内は全体が暗色、形容しがたい舞台美術。その異形オブジェに囲まれて、キャスト5人が縦横無尽に動き、走り回る。その熱量が半端なく上がり汗が迸る。
    物語は人間界とは別世界...瀆神(とくしん)とは少し違うかもしれないが、天上界の怒りから地上界へ。その索漠・茫洋とした様子が舞台美術に表れているようだ。空虚は照明効果による幻像表現として演出する。それは登場人物の外見・衣装にも妖気をただよわせる。

    寓話のような...天地の境が人間界のような描き。登場するのは人間の姿をした架空の生きものか。そこに おぼんろ ならではの非現実的な世界観で描くことによって、より物事の本質に迫るような切り口が垣間見える。
    今回は、天使と奴隷(極端な譬え)の恋の果てに痛みを伴う仕打ちを受ける。それも後世にまで...。さらに双子(児)という、古の時には忌み嫌われたようだが、本公演でもそれを踏まえた展開のようだ。それらの不条理とも思われるような考えと行為に抗う、もしくは翻弄される姿が痛々しい。

    パンフには、「僕らはこの場所で変幻自在の夢をみる」とのコピーが書かれている。本公演の雰囲気は魔、実際に描かれている話は俗談のようである。それでも翼があって飛べるような夢が観れた。

    次回公演を楽しみにしております。

  • 満足度★★★★★

    新しいおぼんろ
    いつも悲しくて寂しくて切なくて涙を流してしまっていたおぼんろでしたが、
    今回の涙は違いました。
    仲間を思いやる気持ちがあまりにも美しすぎて、それに対する歓喜の涙でした。
    ゴベリンドンでは怪演していたさひがしジュンペイさんの熱い男ぶり。
    異形のモノ、ゴベリンドンを演じた高橋倫平さんは弱虫で純粋で可愛い青年に。目を疑うくらい様変わりの二人のコンビが大変に気持ちがよかったです。
    わかばやしめぐみさんの強い女ぶりも新しく、
    藤井としもりさんと末原拓馬さんもいつにもまして、見るものを魅了する鉄板なコンビ具合でした。
    一年に一度の本公演を繰り返していたおぼんろが、
    今年は10月に「狼少年二星屑ヲ」そして11月12月に地方を含むロングラン公演をするとのこと。
    今回は一度しか参加できなく、大変悔いが残ったため、次回次々回は
    しっかりと予定をあけて、参加しに行きたいと思います!

  • 満足度★★★★

    共にイマジネーションの世界へ
    縦横無尽に駆け回り、物語に誘う語り部(キャスト)たちのパワーに、いつもながら圧倒される。たった5人しかいないのに、しっかりと世界が確立して広がる。
    舞台美術、照明、音楽。どれを取っても丁寧で熱意がある。
    たくさんの想いがぎゅっとつまった空間が好きだ。

    秋と冬の本公演も楽しみ!

  • 満足度★★★★★

    何度観てもホントに
    この公演では、結局3回も行ってしまった。投げ銭制のイイネ公演や友達を連れていけば安くみられるチケット制度もあって、財布の中身にやさしい劇団であることもうれしいものだ。その上、3回も観て飽きない。飽きないどころか、毎回、アー、楽しかったとなる。連れて行った友達の満足そうな顔を見るのもうれしい。
    観て幸せになれるなら、それはそれでこの劇団の最大の魅力なのだと思う。

  • 満足度★★★★★

    初おぼんろ~楽しかった!
    初おぼんろなので、システム・・ルール・・が良く分からなくて・・。劇友さんを誘って、イイネ公演に参加。臨場感を楽しみたくて、桟敷席を選択。2時間は、腰とお尻が痛かったけど、ガマンと引き換えてお釣りがくるくらい、物語に巻き込まれた。楽しかった!!今回の公演はもう観れないけど、次回公演も絶対に行くって決めた!

  • 満足度★★★★★

    ネホリーハホリー☆
    (^^)/ 6月30日の昼の「イイネ公演」を観劇しました☆ 1年ぶりの「おぼんろ本公演」に、期待ワクワクでした。そして、舞台はさすがの「期待以上」でした♪ おぼんろの世界に参加出来てよかった☆ 心底にある「愚直さ」の描き方が、さすが「おぼんろ」でした☆ 曲と相まって、ますます芸術性が高まってます♪ 観劇日記をブログに書きました。

  • 満足度★★★★★

    ルドベルの両翼
    回を重ねるごとに良くなっていく感じです。それぞれのキャラクターの思いが深くなって、何度でも観たくなります。明日で千秋楽なのは残念。心して観たいと思います。

  • 満足度★★★★★

    美しく、幸せな時間の流れる舞台
     ほの暗い階段を下りきって、目の前に広がるのは、洞窟の胎内に抱かれたような、「サーカステントの夜」という言葉が、ふと頭を掠めるような空間。「ああ、おぼんろの空間だな」と思える世界。

     「想像して下さい」
     末原拓馬さんのこの言葉から、おぼんろの物語りはいつも紡がれ始める。

     目を閉じて、拓馬さんの声に導かれるがままに瞼の裏に広がったのは、夜露に濡れてひんやりと湿った草が足の裏を擽り、仄かに金色を帯びた蒼白い月の光が天空から、まっすぐに私に伸びる夏の夜の森。

     温かな月の光に包まれながら、目の前に、透明な銀色に菫の紫と夜の蒼を垂らして、マーブル模様にしたような美しい物語葉がゆらゆらと揺れ、梔子(くちなし)の甘い香りが微かに燻る(くゆる)風が頬を、髪を撫でて吹き過ぎる静かな夜の森に、1人佇む私の姿が浮かび上がる。

     パチンとシャボン玉が弾けるようなクラップの音にそっと目を開けると、其処は<br>おぼんろの語り部たちが紡ぐ『ルドベルの両翼』の世界だった。

     人と恋をし、神様の怒りに触れたルドベルは、両の翼をもがれ、痛みにのたうち回るその目の前で、恋人を八つ裂きにされ、重い世界を背負わされ後悔と永久に続く苦しみをも背負わされ続ける。

     呪われた地ルドベルに生まれた民は貧しく、翼のない者が住み、地上は荒れ果て住むことが出来ず、無限に入り組む地下洞に住み、神に愛されたビルゴンドの地に住む翼を持った民は豊かに暮らし、ルドベルとビルゴンドの狭間の地は、様々な存在が生きたり、死んだりしている。

     『ルドベルの両翼』は、ルドベルとビルゴンド、狭間の世界の物語。

     「いつもとはひと味違うおぼんろの舞台」と末原拓馬さんが言っていた通り、おぼんろの色彩(いろ)でありながらも、いつもとは違う物語が紡がれていた。

     おぼんろの、末原拓馬さんの描く物語りは、いつも切なく、胸に染み通る美しさと仄かな温かさを秘め、一見悲しく見える結末も、よくよく思い返せばある種のハッピーエンドと言えるものではないかという物語の結末なのだが、『ルドベルの両翼』は、清々しいまでに、ハッピーエンドなのが、いつものおぼんろとひと味違うところ。

     高橋倫平さんのリンリが、純粋でお人好しで、かわいい。昨年の胸を引き裂くような孤独と悲しみを背負ったゴベリンドンとは180度違う印象で、いつもなら、拓馬さんが演じるタイプの役なのだが、そこもいつものおぼんろと違うところ。

     ひたすらにタクムを信じ、ジュンジュを信じ、タクムを助けようとするリンリの純粋でまっすぐな人の好さが健気で、ほうっと温かく胸を打った。

     さひがし ジュンペイさんのジュンジュも、『ゴベリンドン』のザビーとは、これまた180度違う、途中、ちょっとだけタクムを利用しようとする所もあるのだが、結局は、タクムを守ろうとし、いつもリンリを守ろうとする温かさがある。

     わかばやし めぐみさんの水の民は、口ではきつく、厳しい事を言いつつも、何処かで、純粋でまっすぐで、嫌と言えないリンリを歯痒く思いながらも気にかけている、心のなかに優しさの欠片をちゃんと持っている。

     藤井としもりさんのトシモルは、タクムの下僕と言いつつも、何処か兄のように、自分の身を犠牲にし、双子の兄の身代わりになってでも、兄を守ろうとするタクムを誰よりも思い守ろうとする姿に胸が熱くなる。

     末原拓馬さんのタクムは、純粋でまっすぐなのは、リンリンと似ているのだけが、『ゴベリンドン』の切ないくらい天真爛漫なタクマと比べると、毅然とした大人っぽさのある無垢さを感じた。

     人を愛したが故に、神の怒りを買い、両翼をもがれたルドベル、大切な兄を守ろうと自らの両翼を切り取ったタクムこそが、もしかしたら互いの半身だったのではないだろうかと思った。それは、鏡に映したもう1人の自分なのではなかったろうか。

     なぜ、人を愛したことが神の怒りを買ったのだろうか?

     カトリックの幼稚園に通っていた私は、神は愛を説いた人、愛を説き、奇跡を起こしたが故に、それを良しとしない者に迫害され、磔刑に処せられたというイメージがある。

     ルドベルの両翼をもぎ取った神は、かつてイエスを磔にした神という名を騙った迫害者だったのではとすら思ってしまう。

     人が人を愛することは尊い。

     けれど、この頃思うのは、愛する者のために、自らの命を差し出し、自らの命を犠牲にするのが愛ではなくて、愛とは、愛するとは、何があっても、どんな状況であっても、心から愛する、心から大切に思う者と共に生きること、命尽きるその日まで、共に生き抜くことが、愛なのだと。

     『ルドベルの両翼』を観ながら、いろんな思いが全身を駆け巡り、胸に去来し、思考と感情が凄い勢いで回転し、押し寄せて、泣いたり、笑ったり。

     ぽろぽろと涙が溢れる場面はあるのだけれど、物語の結末がとても幸せで、「ああ、良かった~!」そう思えて、観終わった後に、温かな優しさと幸せな気持ちが胸に留まる、 美しく、幸せな物語が紡がれた舞台だった。

                           文:麻美 雪

  • 満足度★★★★★

    二回見ました!
    『ルドベルの両翼』観劇

    おぼんろ劇団は,劇場はいつも,おんぼろだ。五人の役者は,ヘビーメタの化粧に隠されて素顔がわからない。

    まず,「想像力」を鍛えたいとうったえる。目をつむって,物語はいつも童心にかえって,そこから開始する。今回は,良かった。とりわけ,「あんただれ!」「弁士です」までの,最初の30分間の流れが良かった。すっきりと,楽しくはいっていく。さらに,60分ごろ,若林めぐが,弁士的に台本を読むところまでで結構今回はもりあがった。

    おぼんろは,2013年『ビョードロ~月色の森で抱きよせて~』で頂点をきわめてしまった。というのも,『パダラマ・ジュグラマ』『ゴベリンドンの沼』も,作品の作り方が,ほとんど同一なのだが,唯一ちがっているのは,『ビョードロ』は,若林めぐ演じる「じょうきげん」の存在を,あいまいで,特殊で,ファジーなものにし,そのことによって,作品に「なぞ掛け」をしていることだ。

    今回は,似たような部分や,場面,ことばの使い方があっても,ほかの作品とはちがって,新しく生まれ変わった楽しい寓話になっている。そこが,非常に好感が持てた。惜しいのは,最後で,全員が「つれ自殺」を行い,気が付くと生きていた・・・というところ。なにかものたりないが,全体としてはOK。

  • 満足度★★★★★

    あの熱気はすごい
    とにかく5人の役者の芝居に引き込まれた。あの熱気はとにかくすごい。時間があればまた行きたいと思った。

  • 満足度★★★★

    初おぼんろの方には超おすすめ!
    おぼんろダイジェストのような作品。初めて参加する人には馴染みやすいのではないかと思う。
    事前に聞いていた「今までにないおぼんろ」はやっぱり「おぼんろ」であることに変わりなかった。「これもやっぱりおぼんろ」それは素直に受け入れられる。あの5人だから紡ぐことの出来た物語だ。
    熱い友情に涙しながらキャラクターの微笑ましさに頬がゆるむ。「泣いたり笑ったり」ではなく、完全なる同時進行は初体験かもしれない。それは幸せな時間だった。

    ネタバレBOX

    「今までにないおぼんろ」、キャラ変更はうまく行っていたと思う。特に役者高橋倫平はもっと観たい。
    「おぼんろダイジェスト」と書いたが、これまでの末原作品のいろんな要素が散りばめられていた。が、それがパッチワークとして見えすぎ、こねあげられていない気がした。語り部の力量でカバーされているが「作品」としてのクオリティは「??」
    フライヤーのセリフが作中に出て来ないところをみると、当初の構想とは違う物語になったのだろう。あのセリフからすると最初は従来通りの悲劇の予定だったのかも。それがああなったのは、拓馬の「本当にやりたいこと」=「この5人で共に物語ること」、その気持ちに正直に物語を綴った結果ではないかと思う。だから誰も死なせない。
    ただ、急遽の方向変換で練り上げる時間がなかったのだろう。
    こういうハッピーなエンディングの作品でも、もっと心を揺さぶることができるようになって欲しい。「あれもおぼんろ、これもおぼんろ」、両方のバランスがとれるよう、今後に期待したい。

  • 満足度★★★★★

    面白かった❗
    凄く面白かったです‼話に、演技に引き込まれ、素敵な時間でした。

  • 満足度★★★★★

    約115分
    今作は尺的にも内容的にも前作『ゴベリンドンの沼』ほど重くなく、割合気楽に楽しめました。
    でもメッセージはしっかり伝わってきた。天晴れ!

    ネタバレBOX

    全員が生き残るラストが素晴らしい。
    あの展開なら全員死ぬのが常道だけど、運命に逆らって生き延び、偉そうな神とやらを笑い飛ばせばいい。
    我々は神でも王でも為政者でもなく、他ならぬ我々のために生きているのだから。
  • 満足度★★★★★

    コチコチの脳味噌をほぐす
    毎年恒例の脳味噌のマッサージ。今回もよくほぐれた。
    遊牧民の大テントのような会場、いい雰囲気でした。
    私にとってはハズレのない長期安定政権的な劇団。

  • 満足度★★★★★

    観れば必ず元気になれる!
    初日に参加して、今回2回目。初日は少しフワッとした感があったけど、さすがおぼんろ。4日もたつともう何十回も公演しているように5人の役者ががっちりと組んで芝居を仕上げている。その熱い芝居は連れて行った3人の友人にもしっかりと伝わったよう。「よかった。楽しかった。」と素直に言ってくれてうれしかった。とにかくエネルギーに溢れている。物語の内容がどうのこうのという以前に、その物語を創り上げることへの情熱がすごい。疲れていても、落ち込んでいても、その芝居を観終わったときには、ようし自分も頑張ろうという気持ちになる。そこがおぼんろという劇団の最大の特徴なのかもしれない。

  • 満足度★★★★

    5人の仲間
    キャラに既視感はあるが、設定が新鮮で面白かった。
    下僕のキャラが魅力的で、藤井としもりさんの伸びやかな声が快く響く。
    場転と出ハケに、的確で美しい照明の効果が絶大。
    これは理不尽の海でもがく若者たちの成長譚だ。
    冒頭、BGMの音量が大きくて語り部の声が少し聞き取りにくかった。
    導入部分の大事な説明であり、ここを聞き逃すとその後が解りにくくなるので
    どこに座っていてもクリアに聞こえるといいなと思った。

    ネタバレBOX

    地下に降りると、そこは時代も国籍も不明なおぼんろワールド。
    丁寧に席を案内してくれる語り部たちの顔が、いつもとちょっと違う。
    涙のメイクが無くて端正な表情だし、髪の色がみんな違う。
    それぞれの髪色が良く似合って美しい。

    物語は神話の世界から始まる。
    神の怒りに触れて地下深く追いやられた不遇の民と、
    地上に残って支配することになった民。
    交わることの無いないはずの彼らが遭遇し、互いの歴史と境遇を知る。
    双子であったために忌み嫌われ王家を追われた若者と忠実な下僕、
    一方地下で過酷な労働を強いられながら、ここを抜け出そうと試みる男二人、
    密かに革命を起こそうとたくらむ一匹狼の女夜盗。
    この5人が出会って運命に逆らおうと究極の選択をした時、奇跡が起こる…。

    5人のキャラがある程度定番化するのは悪くないと思う。
    役者の個性とバリエーションという意味で、ピュア系・お調子者系・ひねくれ系等々
    物語の展開上必要な役割だと思うから。
    今回は登場人物5人の背景がバランス良く語られているが、
    逆にバランス良すぎて突出したキャラが存在しないところが物足りない印象。
    例えば怪物ゴベリンドンとか、破壊兵器ジョウキゲンのような、
    他を圧倒する、強烈で常識を逸脱したキャラがいない。
    メンバーの個性ありきになっているところが魅力的でもあり
    “薄味”の原因でもあると感じた。

    物語の設定はファンタジックで素敵だ。
    抗うことのできない神の時代の運命と儀式、
    リンリンとタクムが、初めて“ともだち”に出会った喜びが伝わってくるところ、
    嘘をついたジュンジュンが仕方なく皆を鍾乳洞へと案内するところ、
    “奪ってきた自分”が“与えて来たタクム”と出会って変わったのだと語るトシモル、
    革命を起こそうと密かに暗躍するムグの強靭な精神と歌声、
    そしてタクムの自己犠牲に次々と仲間が共鳴した結果起こる奇跡…。
    忘れられないいくつものシーンがあって、やっぱりおぼんろは素晴らしい。

    私は次もまた5人に会いに行くだろう。
    5人でどんな世界を創るのか、どうしてもそれを確かめずにはいられないから。







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