満足度★★★★
年上の教授(男)とまだ若い生徒(女)の2人がそこにいる空間。
この立場も、年齢も、性別も全く違う2人、というのが重要。
相互無理解(ディスコミュニケーション)の二人芝居。
良い意味で物凄く「居心地の悪い」会話が続きます。
お互いに相手の会話は聞いていて、それに対して反応し返しています。
ただしそれが全く、いや微妙にズレ続けている。その微妙なズレが居心地が悪い。
お互いが持つ大前提が違うからか、それぞれの中ではシッカリと筋が通った会話なのに、
相手にはその意味では届いていない。
そして会話が続くにつれてお互いにもドンドンとストレスが溜まっていく…
私は男性なので、教授側に近い感覚でストレスを感じながら観ていましたが、
きっと女生徒側しか理解出来ず、教授にストレスを感じていた観客もいるでしょう。
非常に興味深く印象的な戯曲でした。
満足度★★★★★
無題1907(16-197)、1908(16-198)
8/13(土)19:30の回(晴)、19:29前説、19:33開演~21:20終演。
8/14(日)13:00の回(晴)、13:01前説、13:04開演~14:50終演。
2日連続です、8/13観て帰宅、翌日の予約をしました。
会場が「キッド・アイラック~」、作品が「二人芝居」、それで観に来ました。
こちらは初めて。三木さん、今駒さんも本作が初めてです。
今駒さんですが、websiteを拝見すると「日本芸術高等学園卒業」とあります。実は、2月に西国分寺の学園まで「卒業公演」、萩尾さん/野田さんの「半神」を観に行きました。
このホールは天井が高く、よく声が通ります。上部からスモーク(マスクの用意あり)。下手にデスクと椅子、背後にブラインド、正面は本棚(洋書)...ちょっと傾いている、上手に赤い椅子。芝居の醍醐味、脚本×演出×役者さんから生まれたもの、一瞬たりとも目を離せません。
場転で代わる「立場」の転換、衣装とともにモードも替わる。
教授と生徒:イヨネスコ「授業」、ラッセル「リタの教育」。後者は西亀さん(高校の先生)、五十嵐さんのお二人出演のものを2014/4(@関内)に観ました。※終演後お話させていただいたように、ぜひ、お二人にこの作品を演じていただきたい。
お二人の攻守(立場)の変化、見応えがあり、立場によって表情や態度が入れ替わる様が見事。
余談:今駒さん、端正な横顔、最盛期のロバート・プラント(L.Zeppelin)を彷彿させるヘアスタイルでした。また、「新世界」は小澤さん指揮ということでした。私が持っているのは西本智実さん。図書館に予約を入れていた原作が届いたそうなので、次の土曜受け取る予定。
ディスコミュニケーション
100分を二人だけで演じ切るという、チャレンジングなお芝居。
ディスコミュニケーションをテーマにしているだけあり、会話が噛み合わなかったり、相手がどう反応するか予想がつかなかったりと、常に振り回されている感覚がありました。元がどんな戯曲なのか、興味がわきました。