AQUA 公演情報 AQUA」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.7
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  • 満足度★★★★★

    叫び
     幼児の頃、教会の前の路上に捨てられたAqua。

    ネタバレBOX

    彼女はひとまず、教会に引き取られて育てられるが、十にもならないうちから、聖職者たちの慰み者にされた。ニーチェの言葉を引用する必要もあるまい。インクブスやスクブスなどという妄想の産物を生み出した彼らの性意識がどれほど強い抑圧の下で歪んだ生育を遂げ、孤児と看做された子供達相手にどのような惨劇が繰り広げられたかは容易に推測がつく。彼女は、その後、母親に引き取られるが養育費名目だろう。大金を支払わされている。それでも母の実家に住むようになった二人だったが、母が持病の心臓病を悪化させて働けなくなると森の奥の小さな小屋を与えられ、それからはいつの間にか訪れるようになった数人の男たちを相手に、Aquaが春をひさいで生きて来たのだった。その母が亡くなった後、父が迎えに来たのだが。NYから来た父と共に新たな母とその母との間に出来た妹の住むNYに帰りたくない、と主張する彼女の気持ちを汲んで父は、彼女と共にこの小屋で暫く一緒に過ごすことにした。そこへ男が訪ねてくる。男はAqua を買っていた男たちの一人であった。余りの衝撃に父は男に襲い掛かり暴力を揮ってしまう。一旦、男を叩きのめしたものの、暫くすると娘に気を取られていた父に男が反撃。かなり手ひどく反撃され、肋骨を何本か折った父も、漸く起き上がって男を追撃、娘が妖精の家と言っていた墓から、人骨を発見、それが男たちの誰かとAquaの子であると辺りをつけ、怒りのあまり誤って男を死に追いやってしまった。部屋に戻った父は、Aquaに真実を尋ねる。彼女は、その骨が彼女の子供のものであることを認めた。だが父は誰であるか分からないと言う。死因は、恐らくAqua自身の体が充分成長していない時期に身籠ったことが原因で未熟児が生まれ、その結果育つ力が弱く生後2週間で亡くなったということのようだ。何れにせよ、これらの事実が明らかになる中、彼女が捨てられてからの生活が語られ、傷ついた父を追い詰めてゆく。自らの理不尽な生き方を余儀なくさせた父を許すことができない、という彼女の思いと大好きな父を逃したくないという思いが、実は、この鉄格子と鍵の秘密であった。余りに痛ましい話で、Aquaの悲痛な思いが痛い。
     父を演じたキリマンジャロ伊藤さんとAquaを演じた杉坂 若菜さんの熱演が光る
  • 満足度★★★★

    うわあ・・・・
    これはなかなか迫力のある舞台で、純真から狂気へ一転するシーンが見事。衣装などもよくキャラクターを表していて面白かった。ああ、あのアクセサリーはこういう意味か・・・・と納得。ガラクタを使った伏線作りもよくできていたなぁ。うう、怖かったです。初演なので音出しのミスや、若干セリフの聞き取りにくい役者さんもいて、いつもの完璧感が感じられなかったのは残念。いくらメガバックスとはいえ、すべてのお芝居に完璧を求めているわけではありません。でもこのお芝居はやはりその若干のミスが痛い。せっかくの緊張感が途切れてしまいますね。もう一度見たい。

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