悪党 公演情報 悪党」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.6
1-5件 / 5件中
  • 満足度★★

    145分弱
    殺人被害者の遺族感情を描いた劇としては良くできていた。
    一方、悪党に「「悪の衝動」が生まれる瞬間」は描ききれていなかった印象。
    このタイトルなのだし、むしろ後者をしっかり描いてほしかったところ。

    ネタバレBOX

    連続児童殺傷事件のあの男とリチャード三世を重ね合わせる演出には無理を感じた。
  • 満足度★★★★

    重みのある演技と題材が調和してました
    所属の役者さんはあちこちで拝見してましたが、
    InnocentSphereという団体での公演を観るのは初めて。

    凶悪犯と「リチャード3世」の重なり具合、
    その見せ方がズシンときました。

    休憩なし2時間15分。
    長いとは思いませんでした。

    自分が端で観ていたというのもあるのでしょうが、
    全体的に声が小さめだったなという印象です。

    ネタバレBOX

    途中から、被害者遺族の再生話になっていって、
    リチャードと凶悪犯の類似を探っていた悩める演出家という要素が薄くなっていって「あれっ?」と思いました。

    家族を喪った遺族たちそれぞれの反応が丁重に描かれていて、
    そこに近づいてくる人達の人生も描かれていて、見ごたえありました。

    悪のふりをして実は…という人間や、
    無自覚に他人の心をえぐる人間、
    よかれと思ってしたことが後に毒になったり、
    優しい顔で私利私欲のために近づいてくる人もいて、
    「悪党」といえる者は作中のあちこちにいるなと思いました。

    リチャード(犯人)の、最期の戦のシーンの演出が好みでした。

  • 満足度★★★★

    やっぱり役者がいいね。
    「リチャードⅢ世」の件や二人の「悪党」の「悪の衝動」が生まれる瞬間を探っていく…。といったあらすじに興味を抱いて足を運んだ身には肩透かしを食った未消化な印象。
    そのタイトルにも大きな違和感を感じるものの概ね楽しめる内容でした。

  • 満足度★★★★

    地震!
    追記:チラシにあった「悪に翻弄された人々の『それでも生きて行く』という心の力」は感じました。特にラストの、お母さんが子どもの足あとをたどるシーンは今思い出しても涙が出ます。しかし「二人の『悪党』の『悪の衝動』が生まれる瞬間」は分かりませんでした。“ある男”には探りきれなかったのでしょうか?それとも・・・チラシは上演より大分前に作られますよね。その後脚本を書いているうちに、あるいは稽古に入ってから方針とか演出が変わっていったのでしょうか。今までにも何回か「チラシと、設定が、展開が、違うではないか!」と言う舞台を見たことがあり、そのひとつは理由を聞くことができました。西森さんにお会いする機会があれば聞いてみたいです。


    9時ちょっと前、もう終盤にさしかかった頃「ドン」と言う音と振動を感じたので身構えましたが、それ以上揺れる事はなく舞台もとどこおりなく進んでいるので「勘違いかな?」と思ったのでしたが、やはり地震だったようです。熊本の地震が伝わって来たのかと思ったらそうではなかったようで、東京23区を震源とする地震でした。311以来、観劇する時は「もし今ここで・・・」と気になるようになりました。たいてい開演前に「非常の際には・・・」と言うアナウンスが流れますが「ほんと?大丈夫?」と思ってしまいます。
    「悪党」このタイトルで良かったのかと言う事をアフタートークでゲストの下村氏がおっしゃっていましたが、私もそう感じました。だからといって的確な別案があるわけではありませんが。今も整理しきれない重いものを持たされた感じです。

  • 満足度★★★★

    長いよ……(笑)
    2時間15分です。とにかく長いし、最後の15分は完全に蛇足。「終わりだな」と思わせてから15分は、長いです。そういうのは集中力が切れるのでやめた方がいい。それカットして、ラストシーンを15分前倒しにしてほしいです。周りの人は相当そわそわしてましたし、私もそわそわしちゃいました……とはいえ、とても見応えがありました。特にラストシーン。以下ネタバレへ。

    ネタバレBOX

    座高円寺の舞台上にあんなでかいシミ?があったの?ってずーっと思っていました。なぜなら素舞台じゃないけど、デハケ口をはっきりと観客席に見せる美術になっており、すごく変な感じ。ただこれは、「劇中劇」という内容に沿った美術ですので舞台を見る上では違和感はありません。
    そしてこの「シミ」がラスト、とんでもないところに繋がるわけです……。


    池田小事件関連の様々な読み物のあっちこっちを持ってきたような内容に、既視感がぬぐえませんでした。
    被害者遺族も同様で、物語というよりはルポというかドキュメンタリーを見ているような気もしました。
    そこはそういう狙いだとしたら、そういうもんか、と思うだけです。
    客席では涙をぬぐう人が結構いらっしゃいましたが、私はそういう理由のためにいまいちラストシーンの手前まで惹き込まれませんでした。
    また、「悪党」といってリチャード三世を出してくるのならば、佐久間の内側をもっと掘り下げるべきだと思いました。被害者を描きすぎて「お涙ちょうだい」風にうまくまとめられてしまったのはなんか残念な気もします。そういうのはテレビで見られるから……。

    で・す・が。

    私が今まで見た舞台シーンのトップ5には入るようなラストシーン。
    胸が締め付けられました。

    座高円寺の舞台上のシミが、殺された娘のものだった……。

    これは意外性があって凄かったです。そしてそこからのラストシーンへの展開。見た価値がありました。

    役者さんも一人も下手な人がいない!座高円寺の舞台に立つのだから当たり前っちゃあ当たり前ですけどね。
    主演の女性は特に変化がはっきりわかる演技で、見応えがありました。

    ですので満足です。

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