永遠の花 公演情報 永遠の花」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.0
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  • 満足度★★★★

    まるで物語を読んでいるよう・・。
    昭和二十四年、七夕の物語。

    ひじょうに美しく幻想的でした。
    物語としての筋もさることながら、肉厚な戯曲でいくつもの言葉によって観客を酔わせる嗜好。

    素晴らしいです。

    言葉を操りながら物語りをすんなりと進ませるから、京極の物語を読んでいるような錯覚に囚われます。

    コンテンポラリーダンスと岡山言葉を駆使しての幻想詩は一語一句聞き漏らさないようにしながら、目も離せないという荒業でした!(^0^)

    以下はネタバレBOXへ。

    ネタバレBOX

    昭和二十四年、七月。

    岡山県山間の集落で村人がが一夜にして忽然と姿を消すという事件が起こる。

    その集落はひまわり畑に囲まれた美しい村でした。
    その小さな村に一人の女が住んでいました。

    綺麗な花をみつけた少女はその獅子のように凛とした美しい花にそっと唇を近づけました。
    その花の蜜を吸い永遠に生きる事になった少女は、長い間、好きな人と出会い、別れ、また出会い、生きて、また忘れる。
    その繰り返しでした。
    その花の名を「永遠の花」という。


    その村には昔からの言い伝えがありました。
    「夜、歩く獣に話しかけられても返事をするな。ししの森に連れていかれる。」

    その獣はクダンといいました。体は獣で頭が人間でした。


    獅子の末裔のウラ家はそのクダンの血を絶やすように男の子が産まれると殺さなければいけない。というウラ家に伝わる子供の話を長い間、守ってきましたが、怪物の子を宿した女は、その掟を破り、黄金色の毛を持つ美しいクダンを育ててしまいます。

    やがて、その子は大きくなり、村の人達に夜な夜な声をかけるようになります。
    ついうっかり、返事をしてしまった村人達はクダンになり、同じように、村人に声をかけます。

    一夜にして20人もの村人達が行方不明になり、そうして、戻らぬ人を想い続けていた残った村人たちも、やがて村から居なくなります。

    イオコを守るために村を一つ消してしまった駐在。


    一つの物語を1ページずつめくって読んでいるような錯覚に囚われます。
    ひじょうに綿密に作られたサスペンスファンタジーです。

    素晴らしい!

    村の不思議な出来事や数多の謎に彩られた怪異に、駐在さんや、旅の学生さん、旧家の子息、カナコの兄や、その他の村人が絶妙に絡まります。

    「サルマヤサマ」という家畜を殺す獣を退ける守り神や、「獣封じの矢」も登場し、それらがキーとなって、物語を大きく深く想像させる役割を果たします。




    ダンスシーンの部分、もっとライトを工夫してくれれば、もっと幻想的に美しくなったはず。
    惜しいです。

    役者はどの役者も素晴らしかった。
    物語に忠実に動き、村の駐在は、「ああ~、あんな感じ。」と思えたし、タカヒコ役も絶妙でした。


    大絶賛です!(^0^)


  • 満足度★★★★

    楽しめました
    ダンスとのコラボレーションが素晴らしい。
    今までいろんなコラボを観てきましたが、
    真にコラボしてました。自然な感じでした。
    役者さんの舞台の動きも特徴的で能や狂言を観ている
    ようで、テンポが良く、大変楽しめました。
    (「幻想詩」という世界ですと、今までは間延びして
    すぐに眠たくなったのに、最後まで楽しめました)
    さらに、世界観に迫ってくるものがあれば、最高
    ですね。
    (岡山言葉は雰囲気で捉えてましたが、
     正しく把握できたかどうか・・・)

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