結婚プレイ2016 公演情報 結婚プレイ2016」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.5
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  • 満足度★★★

    表現方法としては面白いものの
    表現方法としてはとても面白い。ほぼ朗読とそれを色付けるダンス。ダンス表現がストーリーとマッチしていて,ストーリーに想像が加わった。これが2人芝居だけだったら,ただ観ただけということになったと思う。面白く,好印象の小作品を見せてもらったと思う。でも,やっぱ,元が外国作品なんだよね。いまいち共感しきれないんだなぁ。ストーリーはわかるし,面白くはあるんだけどね。

  • 満足度★★★★

    贅沢で 新鮮で
    ダンス・パフォーマンスと朗読劇の調和...どちらも男女というペアになっており、夫婦という設定でシンクロするような身体表現と朗読内容が面白い。同調する臨場感ある雰囲気は、さらにバイオリンの生演奏で引き立てられる。

    ネタバレBOX

    長方形の舞台にダンサー2人が対極に立つ。装置は背景の壁のみ。その壁の前に客席に向かって左右に一定の距離をおいて並ぶように椅子に座る朗読者。ダンスは、小気味よい動き、それに応じた表情の変化、視線の交差、直接的な日常動作(生活)をイメージさせる要素が含まれる。それはこれから始まる朗読と相まって場を変容させていく。ダンスと朗読のそれぞれの特長を活かし、互いに排除(ジャマ)しないところが巧い。

    朗読は、夫婦の交換日記ならぬ妻の性交日記を読み進めるという形で展開する。性交した回数は約3000回、その成果、いや性果は夫婦という日常の生活のうち、極めて人間の本能に近いところを抉り出す。人間の本来性は肉体ではなく、精神にあるなどという建前論ではない。だだ、この性交の先が見えてこない。人の営みそのものに焦点をあて、その結果、子の姿が見えてこない。その形容は、夫婦で紡いで来た30年間を振り返り、その出来事を感情豊か、というよりは激情・哀切・憤怒・平静などの感情を操り、過ぎ去りし日々を分析する。追憶などという甘美さはない。夫、妻という性別が同じように体感した出来事であっても見方が違う。座っているだけだが、圧倒的な迫力、纏わり付くような空気、その口調…妻はエキセントリックでハイテンション、早口でまくし立てる。一方、夫もハイテンションで挑発するかのような台詞。この丁々発止のような声・声...それをダンサーの不断の鍛錬で鍛えたであろう肉体を通して聞こえてくる。

    そして、生演奏の素晴らしさはもちろん、音響での雰囲気作り、照明での印象付けという舞台技術も良かった。だだ、この絵空箱という空間では、Barスペースと区切っていなかったこともあり、音・光が拡散するようで効果という点では弱くなったと思われた。この会場には何回か来ているが、出来れば客席後方とBarとの間に暗幕で仕切りを作り、もう少し密室空間を作り上げればと思えただけに、少し勿体ない気がした。

    次回公演を楽しみにしております。

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