その流れを渡れ 公演情報 その流れを渡れ」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.2
1-10件 / 10件中
  • 満足度★★★

    大人の事情の恋愛物語
    災害で孤立する旅館という稀有な密室空間の会話劇というプロット。
    大学生のカップル、離婚前提の夫婦を導入に
    、大雨の中訳ありで現れる男と、幼馴染の仲居
    彼氏の存在を隠す仲居、そして女を捨てた男勝りでの女社長。
    淡い恋とは違った人間の本性を赤裸々に投影する
    大人の事情にまみれた恋愛物語に見えた。
    日常を切り取ったホームドラマ的なテンポと
    緊迫したシチュエーションが絡み合うアンバランス感は
    狙いなのか?稚拙なのか?ちょっぴり残念なポイントに感じられた。。


    ネタバレBOX

    骨太でおもしろいお話なのに、
    それぞれの会話が殊更に長く、その先の結論を見せない。
    思いっきり深く考え想像させて次へ展開はフラストレーションが鬱積する。
    その先を観客に投げるものありだが、
    その展開一つ一つが長く重いそして多すぎると思う。
    登場人物が何を思い何をして何になったのか…。
    作者の思う形をもう少しみせてくれても良かった。
    物語自体は面白く、味のある役者さんも揃っている劇団。次回作にも期待!
  • 満足度★★★

    “結果”より“経緯”
    ちょっと変わった視点で描かれた作品と感じた。

    ネタバレBOX

    100年に一度といわれる大雨によって、旅館に通じる橋や道が崩落し
    足止めをくった宿泊客や旅館側の人間に切迫感がないのは、
    完全孤立したわけではなく、電話による外部との連絡が出来、
    食料の備蓄もあるという状況からだろう。

    そんな中、再び雨が降るという予報をうけて、
    「山道の下山は危険だ」という旅館の社長の反対を押し切り、社長先導の下、下山を試みる人たち、残る人たち。

    下山を試みた人たちは無事下山できたのか?
    残った人たちは・・・、その後は描かれていない。

    作者は、其々事情を抱えた登場人物が選択した“結果”より、それまでの“経緯”を描きたかったのかもしれない。

  • 満足度★★★★

    心の微妙な変化
    大災害と言ってもサバイバルをかけたアクションスペクタクルではなく、じっと待つしかない人々のイライラ感がよく表現された舞台。山の深さを表現した抽象的に背景と、大水害とは好対照をなすやさしいギターの音色がステキでした。地味でのんびりしてる割にはいろんな人ののっぴきならない人生が詰まってて、緊迫感もひしひしと感じられました。

  • 満足度★★★

    初見
    毎回こんな感じなのか?初めてなのでわからないが、今回のはちょっと分かりにくい感じ、何を伝えたいのかが、伝わらない印象だけが残った。

  • シンプル?
    劇場に始終流れていたアコースティックギターといい、すっきりとした美術やワンシチュエイションの舞台構成といい、すごくシンプルな印象を受けました。と同時にこんなシンプルな構成の劇で観客を魅了するには、俳優さんやその他諸々が役不足だなぁ、という感じが強い。お芝居はわりと骨太で、劇中の、他人から見たらどうということのない悩みや苛立ちも、その分からなさの故にリアリティがあって面白かった。でも全体にいろんなものが足りないような気がする。

    ネタバレBOX

    最後のもやもや感は私はあまり気にならなかったです。他人ってリーズナブルに動いてくれるわけではなく、何かのポリシーに沿って動いてくれるわけでもない。リアリティーを追及したらああいうエンディングになった、という妥協の無さがむしろ救いだ。でもこういうシンプルな劇はかなりの演技力や様々なものを削ぎ落とした核のようなものが必要だし、美術や衣装の美しさも重要になってくると思う。う~ん何なんだろう、あの女子大生のみっともない恰好や、従業員の割烹着みたいな服の上にエプロンって・・・・。何かこちらの方がモヤモヤした。何だか舞台が絵になっておらず、たとえダサダサの女性たちを表現するにしても、もうちょっと舞台全体の見栄えを考えてほしかったです。
  • 満足度★★★★

    楽しめました
    この劇団のちょっと不思議で、それでいてリアルさを感じる世界観が好きなのですが、今回も大いに楽しめました。しかし客入りは少ないですね(自分の観た回だけかもしれませんが)。ゆったりと観劇できる分にはいいのですが。

  • 満足度★★

    スッキリしない!
    不明な事だらけ。
    状況見て、あと皆想像してでは何のため作った芝居なのか?
    何が言いたいのか、もう少し絞った具体性がほしい。!

    ネタバレBOX

    豪雨で土砂災害の為、山を下りられなくなった2組のカップルと外に倒れていた一人の男そして旅館の女将とスタッフの下山が可能かどうかの話。
    夫婦は下山できないのか旅館の責任とも言わんばかりの文句を延々・・・。
    若い学生のカップルのひとりの男性は5日後に控えた試験で単位を落としたら留年の為、下山したいのだがそこで恋人と文句の言い合い。男は足をねん挫し下山を諦める。
    危険な状況下での下山を反対する旅館の女将に案内してもらい、夫婦と若いカップルの女性は下山することにしたか、生きて下山できたか?
    倒れていた男はスタッフと幼なじみで教師だが本人曰く生徒をぼこぼこに殴って逃げてきたという。これも本当か嘘か?その後も?
  • 満足度★★★

    もう少し緊迫感が
    極限状況に置かれた人間ドラマ。その状況を端的に表現していたのが、冒頭の豪雨・雷鳴の音響であろう。状況設定はシンプルで、山奥にある旅館が、紅葉時期を迎えた某日、大雨(100年に1度)の影響で橋が崩落し、今にも山崩れが起きそうである。そこに居合わせた人々の焦燥と思惑、旅館従業員の対処と困惑が描かれる。

    この状況は、2015年9月にあった栃木県・鬼怒川温泉が大雨(こちらは50年に1度)で被害を受けたことを思い出した。もっとも災害の様相は似ているが、人間ドラマは関係ない。

    この公演のラスト、観客の好みが別れそうだ。自分は嫌いではないが...。

    ネタバレBOX

    舞台セットは、ほぼ素舞台に近い作りである。あるのは木の縦格子のような衝立、縁台1つ、木椅子2つ。そしてランプ灯。なお、最後まで気になったのが天井にある梯子(階段)?のような造作。
    全体的にモノトーンな照明、沈滞するような雰囲気が人の憂鬱な感じを表現しているようだ。

    登場人物は、大別すれば客(大学生カップル、離婚寸前の夫婦)と旅館従業員、それに旅館社長とその幼馴染である。客のうち、大学生・彼氏と夫婦の妻が早く帰りたい派、大学生・彼女と夫婦の夫がそれぞれの相手とじっくり話し合いたい派、という態度の違いを見せる。それに従業員の世間話、噂話が入る。

    大雨による山崩れの危険性、ライフラインの寸断が伝えられる中、その危険的状況に対する緊迫感がないようだ。原因は自然現象であり、旅館による責任がないことから従業員もどこか他人事。だから客と従業員との間に緊張感がない普通の会話になっている。

    自分としては、この旅館(周りに何の観光名所もない所)に来る理由を描いてほしかった。例えば天然温泉(公演では 沸かし湯)とか名物(山菜、川魚など)料理など。そして大雨で温泉装置が壊れる、料理が食せないという不満が客と従業員の間に不穏な空気を流すなど、人間の欲、責任を絡ませて極限における人間模様が垣間見えると...単純な構図では勿体なかった。

    ラストは、社長が客を連れて山越えし、また旅館に残った人たちの二次災害の危険性、さらには社長の幼馴染(教師)の暴力事件の経緯と真相は、など思わせぶりに...。その結末は観客へ委ねたのだろうか。ここは余韻と捉えるかブツ切りと観るか、観客の好みが分かれるところ。この先にある不穏な兆し、天災(地震津波)から人災(原発事故)へ被害が拡大するかのような、本公演を通じて”人の行動”を改めて考えてしまう。

    次回公演を楽しみにしております。
  • 満足度★★★★

    本当の狙いは?
     ちょっと変わった作り方をしている。

    ネタバレBOX

    通常、芝居は観客にカタルシスを齎し劇的空間から解放して現実世界へ戻らせる。然し、今作は、謎を残したまま、というより最後に謎を深めて観客に持ち帰らせるのだ。というのも、吉永が実際には何かを見たのか? 或いは南の言うように誰かを庇っているのか? も分からないし、さくらを案内役に出発した一行が無事であるか否かも、また旅館に残った人々が土砂崩れや山津波に襲われるのか否かも分からない。最後に再び雨の降りだしたことが告げられる訳だし。肝要な点が総て謎で終わる点が眼目なのだろう。とすれば作者の暗示しようとした我らの暗澹たる未来の内容をこそ、我らは己に問うべきであろう。一、二例示しておくならば、原水爆のみならず、原発を含めた核によって滅びるシナリオ、足音がすぐそこに迄迫って来ている第三次世界大戦等々。
  • 満足度★★★

    カチカチした感じでなく
    ふんわりモコモコした感じと言いましょうか
    であんまし雰囲気の良くない感じを醸していた作品かな

    自分的には事象・出来事等を明確にしてあるものが好みなんで
    今一つに思えたかなぁって

    で客席の千鳥配置は嬉しいけど
    各椅子の横幅をもうすこしとってくれるとモットよいかな
    などと感じた1時間40分強の作品でありやした

    ネタバレBOX

    そんで旅館に留まる組と山降りて麓に出る組に分かれて行動し
    どうなったかは共に不明・・・・だそうです

    開演時の暗転で流した大雨の音がスタートなのですが
    100年に1度の大雨で生活道路と電線が分断
    食料・水・ガスなどはあるものの通信も圏外で情報無く
    2度目の雨で麓の街も流されてる?~流される?
    この旅館も2回目の雨は防げず流されたりする可能性が・・?と
    または何も悪い出来事は起こらない?
    どうなるのだ未来は?
    という終幕は いかなオープンエンドといえ
    何かモヤモヤするなぁと思えた話でした
    狙い通りだったのかな?

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