満足度★★★★★
上手い
このタイトルも無論、1938年11月9日~10日にかけてユダヤ人やシナゴーグ、ユダヤ人経営店などが襲撃された“水晶の夜”を暗示している。パリでユダヤ少年にドイツ外交官が銃殺された事件をゲッペルスらが利用してポグロムに発展させたと言われる、例の事件である。原作は、アーサー・ミラー。
満足度★★★★
この濃密な舞台空間
アーサー・ミラーのこの戯曲を、濃密な舞台空間に詰め込む。役者たちは演劇集団円などからの実力派だから、客席はその世界に釘付けになる。
戦前のあの時代、ユダヤ人であることが夫婦を縛り付けていたと読めるが、実はもっと違う見えない縄がたくさんあったのではないか。狂気が一瞬にして切れるラストシーンを見ると、その一瞬にいろんな縄が心の中に浮かび上がってきた。