Revenge of Reversi 公演情報 Revenge of Reversi」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.2
21-22件 / 22件中
  • 満足度★★★

    科学と演劇
     タイムマシン開発に纏わる発明のコアデータ開発者と研究所長の確執に、利害に敏い政治屋が絡み、その間に立って暗躍する弁護士2人と盗みのプロが絡まり合ってストーリーが展開する。而もタイムマシンがこの事情に更にタイムパラドクスを仕掛けてくるから、状況設定としては充分面白くなる題材を揃えた。揃えすぎかも知れぬ。わかったふりをする人々には、タイムパラドクスをどのように解決するかで作品評価が分かれる作品であろう。

    ネタバレBOX


     落とし所をどのように作るかだが、演劇作品に於いて肝要なことは、矢張り観客のパトスに訴えることであろう。その点で若干弱いように思う。今の大学院がどうか詳らかには知らないが、自分の友人の多くが大学院の修士、博士課程に在籍していた頃、弟子の研究成果を指導教授が横取りして発表することは日常茶飯であった。無論、そうでない立派な教授も居らしたがマイノリティーであった。現実に現在でもポスドクの自殺率は異常に高い。その原因は、少子化を見越して多くの大学が大学存続と自らの生活安定の為に、学生をなるべく長く大学に残しておく為の戦略を立て、実践したことにもあるだろう。結果、世間的実体験に乏しく、プライドと学歴が高い、企業にとって使いにくい人材が多数生まれた。企業は、儲けの為にのみ行動することが本質である。これらの要素が結実する所にポスドクの仕事場は無かった。無論、出来の良い秀才たちであるから彼らの周囲の期待も高い。板挟みにもなって、居直るだけの世間知も無い人々は自死に追い込まれる事実があるのである。哀れなのは、精神的に自立する強さも持たない彼ら彼女らが、大人の判定を受けていることである。今作には、このような研究弱者の恨みは反映されていなかったように思う。そこをもっと強烈に描いて欲しかった。それがあれば、リベンジは、観客に更に強く訴え掛けたであろう。これが、タイムパラドクスをどのように処理するのかと同じくらい大きな演劇的要素だと考える。
  • 満足度★★★

    劇団のカラー?
    “PocketSheepS”は本作が初見。
    ストーリー自体は面白いのだが、全体的に冗長な印象を受けた。
    少し整理をすれば、90~100分程度にまとめられたのではないだろうか。

    そして、いちばん気になったのが、
    ストーリーに対して、役者の芝居が“ミスマッチ”と感じたことろである。

    まあ、これが“劇団のカラー”であるということなら、
    致し方ないところであるのかも知れないが・・・。

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