草莽の果て 公演情報 草莽の果て」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.2
1-7件 / 7件中
  • 満足度★★★

    初日だからか
    思いが伝わる良いストーリーだったとは思います。ただ,初日だったからか,その思いが芝居に生かし切れていないように思いました。まず,台詞と演技,途中からこなれてきて,板についた役者さんもいましたが,最初から最後まで首をひねらざるを得ない方も複数。次に殺陣,窮屈でしょう。迫力は感じられません。それと,行っても仕方ないかもしれませんが,体の締まってない方もいて残念。最後に時間,2時間の芝居のはずが終演は9時25分。延び過ぎでしょう。芝居が間延びしてしまっています。せっかく開演5分前に注意事項やっているのに,開演時間を過ぎてからコントがらみか?注意事項を別の方が話し始めて・・・これも終演が遅くなった一要素です。初日だからかとは思いますが,もっと良い舞台になるはずと思い,ちょっと残念感が残りました。

  • 赤報隊の悲劇には
    同情を禁じ得ませんが、この舞台、ちょっとお芝居になってなかったな…という感じがする。その原因は時代劇の型のようなものがちゃんとしておらず、なんというか、あまり美しさの感じられない舞台であったせいかな。また登場人物がやたらに多く、何となく仲良しクラブ的な感じを受けた。また、体の締まりのない俳優さんが目につき、凛とした着物姿の美しさが感じられない。時代劇特有の所作なども、着物と洋装の組み合わせで難しいところだと思いますが、独自のきれいな型を作ろうとする努力が感じられず残念。

    ネタバレBOX

    日舞ですが、裾が全く捌けておらず、何で入れたのかが理解出来ない・・・・。
    男舞まで入れて頑張ったのはわかりますが、ちょっと欲張りすぎではないでしょうか。衣装も昭和の着物姿であることが一目瞭然で、時代劇をやるのならそれなりの時代感のある衣装が欲しかった所。ストーリーですが、部下を全員死なせて、それでも生き続けることができるなんて、有り得るだろうか?何だかよくわからないセンスだ。新撰組の二人が救援に駆けつけるシーンでは、槍の先に風呂敷包みをひょいとひっかけたり、あるいはばっと懐をはだけてそこに新撰組の衣装を放り込んで走るなど、いなせな感じなど見せてほしかったが,普通に持って走ったのは残念だったな・・・。時代劇は現代劇とは比べ物にならないくらい、各シーンの美しさが重要だと思います。それでこそ
    愚直で不器用な男たちの美しさが引き立つのだと思う。
  • 満足度★★★★

    優しく切ない
    意表をついた面白い人間関係を創出していました。あの人数で思いっきり殺陣が出来る広さのあるステージだったら良かったのに。舞がいい具合の余韻になっていました。

  • 満足度★★★

    愛を感じました
    いろいろな夫婦の相手を思う気持ちがとても切なくて、感動しました。
    そして、隊長と隊員の人間愛、とてもよかったです。
    殺陣のシーンは、ダイナミックさも必要だと思うのですが、舞台の半分しか使わないのは、勿体無いと思いました。

  • 満足度★★★

    着眼点の良、体現の力不足が勿体ない
    本公演の時代背景は幕末...多くの公演で取り上げられるのが、倒幕側では坂本龍馬を始め勤王志士、佐幕側では新撰組、描かれ方が微妙であるが勝海舟といった日本史の教科書に載っている人物が多いと思う。もちろんエピソードが残り創られ、芝居として制作しやすい面もあろう。今回登場する赤報隊(自分は、存在は知っていたが、史実面は不知)は、官軍であって官軍でなくなる、という混迷した時期に生じた悲劇でもあろう。時の為政者といっても主導したのが誰か判然としない。それにも関わらず偽官軍としての汚名をきせ歴史の闇に葬られそうになる。この公演は、そういう意味(在野)の一団に光をあて、新たな視点を提供したといえる。

    その着眼点の面白さはあるが、その体現する芝居としては少し残念であり、勿体無い公演になった。(実際 2時間20分 休憩なし)

    ネタバレBOX

    舞台は、進軍している赤報隊(一番隊)が碓氷峠を前に布陣しているという状況。その舞台セットは、中央に段差のある奥舞台、その左右から斜めに下りるような傾斜がある。イメージとしては山間部を表しているようだ。上手には少し大きい直衝立、下手には屏風状の衝立があり、白い粉模様のような...雪景色であろうか。不思議な造形であるが、”和風”空間を感じる。

    そこは史実に創作を織り交ぜ、独自の物語を紡ぐ。物語の前半と後半とでは、そのテンポ・趣きが違う。前半は冗長で退屈するが、岩倉卿と対峙する場面あたりから緊迫感を増す。始めからしっかり緊密性をもって描いていれば、骨太作品になったかもしれない。

    この公演での登場人物は、どちらかと言えば歴史に大きな名を残した人物の陰にいた人に注目している。例えば、桂小五郎(維新の立役者であるが、坂本龍馬等と比べると知名度、エピソード等の魅力が乏しい)、新撰組の2人(永倉新八、原田左之助は近藤勇、土方歳三と比較)など、強い光があたらない人々を対象に描き出す。公演の底流にある、名もなき人々も歴史を作っている。それは男だけではない。芝居の台詞を借りれば「オナゴにしか出来ないたたかいがある」という。その思いの先...明るい日本を築く礎になること。

    この芝居を体現する役者の外形、演技(殺陣も含む)に違和感と物足りなさを感じる。多少細かくなるが、多くの男性キャストが長髪(少しの整髪で印象が違うのでは)、軍服を開けだらしがない。一方、女性キャストは髪を結い、着物・(恋仲)道行などでイメージを作っていた。舞も良かった。
    殺陣は、場内スペースを考えれば十分に力を発揮出来ていないかもしれない。それでも技術も迫力不足。刃を交じえ鎬を削る時の発止(ハッシ)音を演出していたが、場面とズレることもあり、効果音としては今一つ。

    登場した人物が、史実では顔を合わせたとは思えない。そこは作・演出の大和鳴海氏の私実に基づいて、大胆に発想した物語。激動の時代に翻弄されながらもその志を貫く、その”志実”はあったと思う。

    次回公演を楽しみにしております。
  • 満足度★★★

    人柄が◎
    史実にそったストーリーなのでしょうか。終盤の隊長が部下に慕われる場面では涙が。赤報隊の知識がなかった私ですが このお芝居をみて ちょっと調べてみようかなと思いました。ただちょっと残念だったのは 殺陣にもっとキレが欲しかったです。

  • 満足度★★★

    草莽 今政治屋にこれを望むのは絶望的
     薩摩の西郷や下級貴族から成り上がった岩倉具視らの支援を受けて結成された赤報隊は、薩摩藩邸の浪士隊で人望厚かった相良 総三を総裁とした組織で新政府の許可を得て、東山道軍先方として、年貢半減などを各地で喧伝、各地で民衆からの支持を得た。

    ネタバレBOX

    然し新政府は、年貢半減は無謀と判断を覆し、彼らを裏切ったうえ、偽官軍の汚名を着せ、偽官軍の烙印を各地で触れ回った。隊は一番隊から三番隊までの三隊。今作では相良を一番隊隊長として描く。彼らの目論見では信濃の中山道と甲州街道の分岐点にあたる碓氷峠を占拠することによって、北陸雄藩と江戸を遮断することが主眼点であった。軍略的に極めて合理的な判断だろう。相良の智将としての側面を窺わせる。だが、西郷・岩倉らの裏切りは、赤報隊を追い詰めてゆく。この後史実とは異なる展開になるが、そこは伏せておこう。
     シナリオは、中盤以降締まったものになるが、前半は、だらだらした内容で大幅にカットして良かろう。そうすれば尺も短くなりもっと締まった舞台展開になる。また、殺陣を十全に演じる為には、この小屋は小さい。予算の関係もあろうし、殺陣そのものがまだまだであるから更に上を目指して精進して欲しい。ただ、草莽に思いを馳せた志は買いたい。

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