高学歴娼婦と一行のボードレール 公演情報 高学歴娼婦と一行のボードレール」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.2
1-6件 / 6件中
  • 満足度★★★

    ある女性についての女性の筆による劇
    実話を基に書かれた舞台だというが、その基の事実が説明されない事には評しようがない所があった。台詞の中にヒントは散らしてあったようだが。前半、劇団員男子のだべりの戯れは団員の長い付き合いそのまま舞台に乗った塩梅が自然で緩急もよい。見事。「事件」の被害女性をめぐる、やや下品た会話の、隠微な部分への「踏み込み」具合が絶妙である。一転、いつしか男が消え、女性二人による対話のシーンでは、事の本質(女性の存在のあり方=生き方)に迫るやり取りが展開するが、これが非常に抽象的で、「何か切実なものがあったのだ・・」とある結論らしきものを仄めかして去る、と行きたい所、そのために置いたヒントが、ボードレールの詩、しかしこれがあまりピンと来なかった(何と言ったかは忘れた)。 他の何かでも置き換わる抽象度の高い表現で、着地がいまいち、対話の内容も熱をこめて語るわりに、語る役者の口に馴染んでいないのではないかと勘ぐられるような具合だった。 
     言うなら「思想劇」。・・これは余程深く思考を潜らねばやれない代物という事だろうか。 それとも、女性被害者をめぐる劇の言葉は、女性からは共感を獲得できていたのだろうか・・。

     ところでこの公演の趣向としてバーのママ役が日替わり(三名)で、おそらく出演者の参加事情からなのだろうが、私の観た回は平田敦子、体格さながら演技者としての骨太さを間近に堪能させてもらった。

  • 満足度★★

    ネタばれ
    ネタばれ

    ネタバレBOX

    猫のホテルの【高学歴娼婦と一行のボードレール】を観劇。

    東電OL事件の顛末を描いた作品。
    事件に関わった犯人、OLを娼婦として買ったサラリーマン、
    事件を追っているジャーナリスト、そして死んでしまって天国で彷徨っている本人などを様々な角度から事件を突き詰めていく。
    誰もがこの事件で思ったのは、何故、高い賃金を得ている一流企業のOLが、安い端金で男性を買っていたのか?という疑問だ。
    今作もやはりそこに焦点を当てていた様だが、さっぱり疑問は解けずという感じだ。
    ただ飲みや屋の壁に貼ってあったボードレールの詩の一篇
    【雪崩よ、崩れ落ちて来て、僕をさらって行かないか?
    ~虚無の味】
    が謎を解く鍵としていたようだが、それはそれで分からないでもないが、それでは演出家の答えになっていないなぁ~というのが今作を不満に思うところである。

    今作は観る必要がない。
  • 満足度★★★

    みてきた
    もうひとつ響かなかったです。

    ネタバレBOX

    チョメチョメしか頭に残らなかったです。
  • 満足度★★★

    雪崩
    面白い。75分。

    ネタバレBOX

    東電OL殺人事件を下敷きに、OL(佐藤真弓・千葉雅子)や殺人を犯した男(市川しんぺー)や地獄の役人(村上航)で、なぜ殺されたのかを抉る。

    序盤は、コント的なシーンをはじめとしてコメディな色合いだけど、中盤以降は自省的なトーンで進行する。ビビっときたワケでないけど、ボードレールの詩のような、終末観を感じた。

    鈴鹿なラブホとか、酔っ払い演技はウケた。
  • 満足度★★★★

    円山町
    こまばアゴラ劇場への行き帰りには多分この近くを歩いているのだと思います。

    ネタバレBOX

    一流企業の調査研究部門に勤務しながら売春をしていた女と彼女を殺した男がそれぞれ地獄の入り口で係員から詰問され、経緯が少し明らかになるようなならないような話。

    女には自殺願望があり、手助けしてくれる人を探すために2,000円とか安い金額で売春していたのでしょうか。それとも単にセックス中毒だったのでしょうか。彼女の希望を叶えた男は背中が痛いと言っていたので阿藤快さんのように大動脈瘤破裂が死因かなとも思いましたが、恐らくは死期の迫った癌患者だったのでしょう。

    高学歴観客向けのような作りでした。
  • 満足度★★★★

    女性客が大部分/約80分
    “あの人の淋しさ”を“人間全般の淋しさ”へと拡張させるような作劇・演出が良かった。
    お陰で、女でない私でも、どこかしらで“あの人”に共感し、感情移入しながら観ることができました。

    ただ、舞台上の絵ヅラにダイナミックな変化がなく、やや平板な印象も。
    照明のトーンがあまり変わらないのも一因か?

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