ヘレン・ケラー 公演情報 ヘレン・ケラー」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 5.0
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  • 満足度★★★★★

    不思議でした。
    ヘレンケラーも熱演でしたが、サリバン先生がものすごく面白くてのけぞりました。動作が大仰で、形だけ、みたいに見えなくもなく、台詞も棒読みみたいなところがある。子供向けってことなんですかね?でもそういうのをひっくるめて全てが面白くて魅力的で目が離せませんでした。不思議でした。

    ネタバレBOX

    ぼくが客席についてしばらくすると、隣に親子連れが。子供がぼくの隣に座ったんです。「もう、なんでだよ。やだなー」子供は途中で騒いだり、親に話しかけたりしますからね。それだけで観劇が台無しになっちまいます。
    「どっか席移りたいけどなー、もう移る席ないしなー」我慢してそこで観ることに。観劇が台無しになることを覚悟して。
    でも始まってみると、子供は静かで舞台に集中しているよう。逆に後ろ側の席でばりばり音を立ててる大人がいたり。

    後半が始まって、途中、なんとなく退屈なシーンがあったんですが、そのとき隣の子供が「腕伸ばしたい」ってお父さんに小声で言ったんです。
    「おお。子供ってのは正直だなー」逆にほっこりした気持ちに。
    これも不思議でした。芝居のテーマに通じてるから?

    ケラーの家族たちが途中、物語の都合で、サリバン先生を持ち上げたり、下げたりする感じだったのが、ちょっと都合いいなあと。
    そういうところが退屈だったかも。
    でも最後のクライマックスではおお泣きさせていただいたでございます。

    サリバンとヘレンの関係。父親とジミーの関係。それが対比されてるのかなあと思ったけど、いまいち鮮明ではなかったかも。

  • 満足度★★★★★

    やはり“風”の公演は見事!
    素晴らしい クリスマスプレゼント ありがとうございました。

    この公演は、2015年上半期(4月~7月)は東日本地域巡回公演を行い、下半期(9月~12月)は九州地域を52ステージ行い、この東京公演は凱旋公演にあたる。東京演劇集団 風 では、この「ヘレン・ケラー」(脚本・松兼功 氏、演出・浅野佳成 氏)を1995年に初演しており、何度となく再演しているという。

    記憶の中で、親に初めて買ってもらった本が「偉人伝 ヘレン・ケラー」である。遠い世界の人と思っていたが、後から調べてみると、その本を読んだ時にはまだ存命であった。

    三重苦というハンデを乗り越え、「ことば」の意味を理解し、単語から文章になり人に伝えるようになる。それはアニー・サリバンとの出会いがなければ...そう考えると人の縁の不思議を感じる。

    ネタバレBOX

    この公演は、ヘレン・ケラー誕生(1880年6月)から「物、事柄」「ことば」に意味があることを認識する1887年夏までを描いている。もちろん、見せ場は井戸で水を汲み...waterと叫ぶシーンである。
    舞台は、中央部に室内、執務室などのシーンによってセットを搬入・搬出する。ヘレン・ケラーが好んで触っていた、蔓草…蔦も上・下手に取り付けていた。実に細かいところまで見せる。もちろん井戸(ポンプ)は、下手客席側にある。

    この演劇集団の劇風は丁寧・重厚というイメージを持っている。今回公演も例外ではないが、扱う題材(人物)にしては、暗く重苦しくならず、どちらかと言えば明るい感じすらする。
    ヘレン・ケラー(倉八ほなみ サン)は、腰が引けO脚ぎみに歩くが、これは彼女の演技感性らしい(初日の乾杯時に他の劇団員から聞いた話)。
    一方、サリバン先生(高階ひかり サン)は誇張したような演技に観えるが、先に記した巡回公演では、学校体育館のような広いところでは、遠い位置から観る場合、オーバーな演技にしないとその醍醐味(いわばヘレンとの格闘)が伝わらないかもしれない(短期間での劇場用への演技修正は難しいのではないか、公演全体に影響する)。
    どちらも観せるという”端正な演技”と”実話に基づく臨場感”が自分の心を捉えた。

    現代において、人は人工物や情報が氾濫する中で、個性や意思は状況によっては飲み込まれてしまう。そんな希薄な存在に追いやられるかもしれないが、それでも不確かであっても存在はする。この公演の若い二人の女性は、単に特異な存在ではなく、誰もが持つ生きるという普遍的な意思を伝える。身体的な不自由は自覚しつつも、それでも困難を乗り越え逞しく生きる。それを周囲の人たちが温かく見守る...クリスマスに相応しい公演であった。
    地方巡回公演の取り組みも含めての評である。

    次回公演も楽しみにしております。

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