金の卵1960 公演情報 金の卵1960」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.5
1-6件 / 6件中
  • 満足度★★★★

    庶民生活文化史
    新宿ドヤ外の工場内だけの舞台なのに、空間だけでなく時間の奥行きのあって面白かったです。また、登場人物描写も奥深く、それに見合った役者さんの演技も素晴らしかったです。

    ネタバレBOX

    刑事と工場長のくだりは、昨年映画「野火」を観ていたので、刺さりましたね。
  • 満足度★★★★

    面白かった。
    しっかりした話で面白かったです。好き。

  • 満足度★★★★

    お芝居だなぁ!(変な感想ですが)
    昭和の時代背景と、そこで生きている一人一人の人生が細かく描かれ、お芝居の息吹のようなものを感じる舞台だった。現在のように欲しい情報がすぐに手に入るわけではなかったあの時代、初めて知ること、触れる物に人はあんな風に驚き、子猫のように飛び上がっていたに違いない、と思わせる力があって、芝居力のようなものをビンビンと感じました。だるま座らしい遊びもあり、再演のゆとりみたいなものも感じた。キャスティングがものすごくはまっている人と若干そうでない人がいたかな?

  • 満足度★★★★★

    だるま座初見
    プレゼントチケット、ありがとうございました。その日は偶然のことながら、同じ1960年代を描いた作品をもう1本見ており、興味が倍加しました。1960年代というと、終戦から15年ほどしか経っていないという、今から15年前というと2000年に入った頃のことだと考えると、そんな程度の時間空間だった、と認識を新たにしました。

    一方で戦争を知らない世代が、「安保反対」を叫んで国会周辺をデモり、一方で貧困から何とか脱しようと集団就職してくる若者がおり、そのまた一方で、戦争を引きずる大人たちがいる社会だったのだと。
    その社会的背景がよく描かれていて、特に、中隊長を演じた俳優の存在が芝居の要になっていると思いました。

  • 満足度★★★★★

    世界情勢まで入った金の卵 チケットも金色にゃ
     開演前にはエノケンの歌う歌がずっと流れ、エンコ全盛当時の雰囲気を漂わせる。

    ネタバレBOX

    そういえば、自分の思春期の頃には、ヤサグレて東北から出てきた若い人たちがノガミで随分、チンピラやヤクザの餌食になっていた。そんな話は随分聞かされたものである。焼け跡、闇市から朝鮮戦争特需で36億ドルを吸収した日本経済は所得倍増計画などを謳って経済面でのし上がっていった。1964年の東京オリンピックをメルクマールにした頃迄は、中卒集団就職組や都市部でも中卒で就職する人たちは金の卵とモテハヤサレタものであった。自分の出た中学校は山の手の中学だったが、それでも学年の1~2%は中学卒業で就職した者がいたものだ。
     舞台は四谷にも近い町のパン屋へ就職した金の卵2人と日米安保少し前からオリンピック頃迄の世相を巧みに織り込み、戦争を生き延び、更に戦時中よりも乱れた戦後の混乱期を生き抜いてきた人々が現役で働いていた時代、息苦しい時代から解放され自由というものを空襲の無い青空に見た世代、復員世代等々、多様な人間たちが登場する。だるま座らしい温かい人情を描き乍らも、社会主義・共産主義に憧れ60年安保に突っ込んでゆく若者と、朝鮮戦争出兵で占領米軍が手薄になったことを理由として自衛隊の前身である警察予備隊が1950年に発足、52年に保安隊になったが54年には陸海空の自衛隊に再編されたのは、52年以降冷戦時代に突入したからである。当然、空襲の無い青空を自由と同化して見た世代は、急速にラディカルに傾いていった。このような状況下、社長の御曹司は家を継いだが、従業員らと共に“あすなろう”なる団体を組織、各種勉強会や学生運動リーダーたちとも関係を深めてゆく。公安のデカは、こんな彼を当然マークしているが、学生運動の資金をサポートさせられているだけだ、との認識もある。
     こんな具合に時代状況と政治、青春、戦前・戦中・戦後を生き抜く庶民の様々な関係と雰囲気を言葉の端々や登場人物たちの諸関係、演技で見事に描いた秀作。音響も効果的である。
    特に気に入ったのは、工場長。
  • 満足度★★★★★

    Bを観ました
    強弱があってひきつけるものがありました。

    ネタバレBOX

    観終わったあとに、満足感がありました。
    風月パンの外側の行きかう人がとてもいい味わいでした。
    昭和の時代の雰囲気がうまく出ていてよかったです。
    1960年ころは、今とは違った難しい時代であったことがよく伝わってきました。

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