水面に浮く花 公演情報 水面に浮く花」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.3
1-7件 / 7件中
  • 満足度★★★

    鑑賞日2015/12/19 (土)

    優しい夫、素直に育った二男一女に恵まれた母親をヒロインに、彼女が、そして子供たちが、二つの「困難」から大切な家族を・家庭を守ろうとする様を描いた2時間弱。

    ネタバレBOX

    まだお若いのに気の毒だなあ(笑)とも思えるのが、母親役の秋山ひらめさん。
    よく通るクリアで快活な…でも、しっとりとした声質は、家族への愛情のみを武器に「困難」に立ち向かう母親役にピッタリ! まさにハマり役だと思います。
    長男役・岡田奏さん、次男役・マナベペンギンさん共々、前回公演と同じ布陣で臨まれたのも、むべなるかな…舞台を観終えての率直な感想です。
    ただ、それ故に、なんですけど、前作『傘と花火』からの既視感が大変強烈で、途中までは、いささか斜に構えた視線を舞台に注いでいたことも、正直、白状しましょう。
    でも、そんなオッサンの意地悪な心を溶かしたのが、末娘役、夫役のお二方。
    末娘役の田中友梨奈さん。以前に拝見したときと比べて、随分と重い役柄にも関わらず、丁寧に演じられていました。ド素人が言うセリフじゃありませんが、格段の進歩だと思います。
    夫役の高橋良吉さん。役柄にとどまらず、板の上に姿を現しただけで、観客の心を安堵させる存在感。キツい内容の作品にもかかわらず、一種の「救い」として機能していたように見受けられました。
  • 満足度★★★★★

    あたたかい家族愛
    久しぶりの舞台鑑賞でしたが、この作品に出会えて良かったです。
    ストーリーは、わかりやすく役者さんのセリフも聞き取りやすく
    間近で観られて迫力もありました。
    後半知らぬ間にボタボタ泣いていました。
    クリスマス、久しぶりに家族と過ごそうかな。と考えながら帰りました。

  • 満足度★★★★★

    感動!
    幸せの家族に一人の息子が突然本当の子供でないことを知った時とお母さんが認知症になっていくところが本当に泣けてしまいました。観に行って良かったです。今度の舞台も期待して観に行きたいと思います。

  • 満足度★★★★★

    家族の絆
    家族の愛や大切さや優しさ、そして家族の絆を感じる温かいストーリーで、何度も涙腺が緩みました。音楽も舞台に合っていて、何だか胸が熱くなりました。今、自分は幸せなのか?と考えた時、大切な家族がいる自分は幸せなんだな・・としみじみ感じました。役者さん達の熱演も良かったです。特に次男役のマナベペンギンさんの切ない表情には泣かされました。温かい素敵な舞台でした。

  • 満足度★★★★

    優しい...
    全体を優しく慈愛に満ちた目で見ているような、そんな温かさを感じる公演である。当日パンフでも脚本・演出のAzuki女史が「日本の文化や日本人らしい気遣いや優しさ、絆が生む力。私はそれを感じる度に、この国に産まれて良かった。」と記している。この芝居を生んだのは間違いなく女史(他にスタッフ・キャストなど関係者の協力はもちろん)であろう。
    今の世の中、自分のことしか考えない、家族の絆に疑問が、いやそれ以上に確執がという声も聞こえそうだ。女史の言葉に呼応するのであれば、この芝居は古き良き時代を ほうふつ とさせるような懐かしい日本の原風景を見るようだ。

    ネタバレBOX

    舞台セットは、中央が畳部屋に丸卓袱台・箪笥、上手が玄関、格子戸の先に外の板塀が見える。下手は台所というイメージの通路。客席側は庭・縁台。その庭には小さな池がある。

    梗概は、平均的な暮らしをしている5人家族(両親・兄弟・妹)、そこに見知らぬ男が訪ねてくる。実は二男は実子ではない。両親だけが知っており、本人も含め子供たちには話していない。同じ病院で出産した他の子(実母は事情により育てられない)。一方自分の子は死産したこともあり、引き取った。この男は、実母の再婚相手で、二男を引き取り新しい家庭を築きたいという。

    さて、この家の母親が若年性認知症に...家族のことを忘れない、そして自分のことも忘れてほしくないと願う。先10年分の”忘れな草”の苗を届けてもらうよう手配済み。その花びらを子供の名前を呼びながら池に浮かべる、実に印象的なシーンである。チラシのデザインはこのイメージであろう。

    人に対する慈しみに貫かれた世界観。実際の人間社会は醜く汚いものもある。それでも人に対する信頼を持ち続けることの先に希望が見える。
    しかし、人間の醜さに目を瞑ってばかりもいられない。人は悪いことをするという前提に立ち、それを予防するために法律もある。悲観的な見方だけでは未来は見えない。人間は良い面、悪い面の両面から捉える必要があるのではないか。この世には絶対的な悪人、善人はいないのではないか。

    そう考えた時、二男の思考、行動があまりに もの分りが良すぎる。悩みが深ければそれだけ芝居的にも奥行きができたと思う。
    もう一つ気になることは、二男の件と母の認知症の話の関連性が見えないこと。なぜか違う話が別々にあり、違ったまま平行して展開したような感じである。
    二男の件は家族の絆として捉え、(若年性)認知症はまさに医療の大問題であり、身近なところに大きな問題提起をする、その卓越したテーマ設定は素晴らしい。それだけにそのテーマがもう少し深いところで絡み合えば良かったと思う。

    最後に、当日パンフに役名があると助かる。

    次回公演を楽しみにしております。
  • 満足度★★★★

    見応えありました。
    後半は尻上がりに見応えがあり、こみ上げるものがありました。ちょっと気になったのは、台詞のタイミングが少し早いシーンがあり、リアル感がない感じがしました。

  • 満足度★★★★

    水面に浮く花
    『私は幸せです』と言えるのは素敵です。

    ネタバレBOX

    本当の親子が真実を受け入れるところで完結とはならずに、ストーリーにさらなる奥行きがあったのは素晴らしかったです。忘れな草は花言葉が多いのが印象的です。暗転で流れる音楽がいい効果をあげていると感じました。家族のあたたかさを心の底から感じたひとときでした。

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