セブンスター 公演情報 セブンスター」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.0
1-7件 / 7件中
  • 満足度★★★★

    青い茅ヶ崎
    その刹那、たしかにふたりシャトルで翔んだのだろう・・・。あのとき向き合ったのか、サドルにシャトルを見ていることに、アニキごっこであることに。漕ぎ走る汗の引力、地鳴る車輪音のワクワク感、なにかを振り切り飛び立つ耀きの眩しさ故か、疾走する自転車のなんとカッコ良く見えたことよ!ライティングの雄弁さに忘我しつつ、重なる記憶がフラッシュした。

  • 満足度★★★★

    男の挫折を描くにはかなり想像力が要ったのでは?/約55分
    挫折感というものを初めて味わう青年にフォーカスした一人芝居。若者の挫折にはまだまだ甘酸っぱさが感じられて、そこが味わい深かった。

    ネタバレBOX

    二十代で無職なんて、そんなのまだまだ傷が浅いということに、気づけないのも若さゆえ。
    「君のトシならまだまだやり直しが利くよ」
    青年にそう言ってやりたかった。
  • 満足度★★★★

    セブンスター
    面白い。55分。

    ネタバレBOX

    亀山浩史が自宅ガレージで自転車組み立ててると兄貴が嫁さん連れて帰省してくる。やや不良だった兄貴はけっこうしっかり人生歩んでて、種子島から打ち上げられるロケットの部品の製造に携わっている。父もまた、兄貴の話を聞きたがっている。逆に、無職で宇宙飛行士になる夢(そもそもそんなに目指してないけど)も潰えたどこか思春期な亀山は、宇宙飛行士ごっこして一晩を明かす。(兄貴のようになりかったけどなれなかった)劣等感からか、ロケット打ち上げ見学に消極的な亀山だったが、過去の想いを振り切るように見学に行くと兄貴に告げる…。

    宇宙飛行士の導入とかいい立ち上がり。一部兄貴の語りも入るけど、基本亀山の独白スタイルで進め、漫画家を目指す女の子との出会いと別れに繋げていく感じも上手いと思う。ほんのり寂しいし。構成的にも好き。

    種子島目指してニケツして事故ったあの日のことを考え、がむしゃらにチャリを漕ぐ亀山がちょっとだけ前進したような、ほんのり前向きな感じもよい。美術配置も良いし、なにより壁にチョークで描いた地球(とかシャトル)とあの女の子に当たるライトがなんだか優しげだった。
  • 満足度★★★★★

    淡々としてリズム感のあるお芝居でした
    一人芝居にも関わらず、無理なく、よく考えられた台詞と、淡々としたリズム感のある演出が久々に楽しめました。お芝居のテーマが感じられました。これくらいの時間が丁度よい。

  • 満足度★★★

    ネタばれ
    ネタばれ

    ネタバレBOX

    うさぎストライプスの【セブンスター】を観劇。

    宇宙飛行士を夢見る少年の話し。

    「おいおいこの狭い劇場で、宇宙空間を表現しながら、自転車を組み立てるのかい?」という度肝も抜く出だしは素晴らしく、このままいけば傑作になるぞ?という予感もあっさりと青春物に落し込んでいったのはやや残念であった。
    ただこの劇団を観はじめた頃は、全くの嫌悪感でしかなかったのが、今や観賞するのが至福の瞬間でもある。
    短い上演時間ながら、中味は濃く、良い出来である。
  • 満足度★★★★

    少し切ない
    体力系

    ネタバレBOX

    宇宙兄弟、観たことはないのですが、技術者と飛行士になって夢を叶えようと子供のころ考えていた兄弟の、青年になっても引きこもっている弟の話。

    舞台装置をばらしたりするお芝居は観たことがありますが、本作では自転車を組み立てました。そして、いつもと違って今回は体力系パフォーマンスはないのだろうと思っていましたが、自転車を力いっぱい漕ぐという力技があって、そうなんだと少し笑いました。

    引きこもりの原因が、後ろに乗せた少女が下り坂の事故で死んだことに因ったのかと思い、漫画家になる夢がついえたのかと悲しい気持ちになりましたが、これまた死ななかったんだと少し笑いました。
  • 満足度★★★★

    佳作 花四つ星
     11歳。世界が未だ夢に溺れていた頃、少年は、宇宙飛行士を夢見ていた。

    ネタバレBOX

    兄より少し成績はいいのだが、兄のように様々な物を組み立てたり、プラモデルの組み立て説明書など一切見ないで正確に完成させてしまうような能力はなかった。それでも、小学校5年になると塾に通うようになり、国語がとてもよくできる女の子と話すようになった。彼女は国語より図画が得意だと言っていたのだが、授業中もずっと漫画を描いている子であった。漫画家志望なのである。而も漫画は頗るつきで上手かった。そんな彼女と話すうちに少年が、宇宙飛行士になったら、その半生を彼女が漫画にするという話が出、二人は自転車で種子島迄行こう、という話になった。彼女を後ろに乗せて出発した少年は、坂道でブレーキが利かず、ガードレールに激突、入院する破目になってしまう。事故以降、彼女とは会っていない。
    そんな思い出を織り込みながら、今はロケットの一部を作っている兄が久しぶりに里帰りした時に交わす会話や、父が種子島へ行きたがっていること、長じた少年も、彼女との思い出に触発されて行こうと思うことなどが描かれる。
    うさぎストライプらしい、夢のように淡い情感を巧みに表現して爽やかだ。宇宙ステーションに滞在する宇宙飛行士からの交信を随所に挟みながら、夢を現実化できなかった少年の寂しさが、並行して演じられる為、多くの人のリアルを付与して切ない。柔らかな感性と情緒を具えた若い人には特にお勧め。

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