ときのものさし 公演情報 ときのものさし」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.3
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  • 観てきた!
    1時間ちょっとのお芝居でした。何回も繰り返される歌(童謡?)が印象的でした。それぞれの役者に役割があり、見ていて分かりやすかった一方で、一度ハケるともう出てこなくなる方々もいて、そのせいか役者の印象が薄いように感じました。おばあちゃんの演技と無声の女性の演技がやはり心に残りました。

  • 満足度★★★★

    悲しいこと
    もう来なくていい、という母親はやっぱりわかってないのかな。
    息子だとわかってもらえない息子の気持ち、悲しいです。

  • 満足度★★★★

    わかるな~そうだよねぇ~
    わかっていないようで見抜いている、感じている。「会う」では足りない、「会わなくちゃ」では憂鬱、「会いたい」と思ってますか? さびしさからの‘逃避’に誘われた夢見を覚ますのは、「会いたい」いまのあなたに。謡声に振り向かない妹を見つめる、優しく少しさびしそうな微笑が暗がりに遠くなる、夢から覚めていくのだなぁ・・・ 「会いたい」と思い思われることが、ときのものさしを‘いま’に合わせておくために大切なのではないか、しみじみ考えさせられた。

  • 満足度★★★★★

    心が揺さぶられる珠玉作
    初見の団体...「介護」という説明文に興味を持って観たが、滂沱した。観る年齢層によっても捉え方に差があるかもしれないが、人はいずれ老いる。その時までどう生きるか...この公演でも特別な出来事は起きない。ただ坦々と日常の生活が...しかし、だからこそ身近で味わい深いものがある。

    芝居の魅力は波瀾万丈か、虚実皮膜の世界を描くだけではない。その物語性も大切であろうが、芝居の丁寧、細密にもその魅力を感じる。本公演は言葉に力強さがある。その輝く台詞が公演全体を覆いつくし観る者の心を揺さぶる。
    なお、認知症が進むと言葉が少なくなるが、そこに演出の工夫が…。

    ネタバレBOX

    介護施設「緑風荘」にいる母は認知症が進み、息子や嫁、孫の名前まで忘れがちである。自分の思いは、「後悔先に立たず」という諺があるが、本当にそのとおりであると実感した。認知症になると会話が著しく困難になり、意思相通が難しくなる。公演では「こえ」という役柄があり、無音になる芝居を観(魅)せていた。

    また、公演の構成の巧みさに感心させられた。約60分という短い上演時間を前半・後半に括り分け、その前半...心の彷徨は、既に故人となっている離婚した夫、実妹に向けられる。その会話は方言や標準語が交わり愛らしく聞こえる。丁寧な展開の中に深い思いやりが見てとれる。今になって言える、または聞かされる本音の数々。”生きてきた”という実感がこもる。
    後半...実の息子夫婦との関係は、自分の覚束ない記憶への諦め、苛立ち、息子への気遣いが痛いほどわかる。親密(親子)であれば向き合いたくない現実がある。その突き放したような描写が切ない。

    この”夢・現”で繰り返し呟く言葉...胸の中で自分の支えとなる「しょうがないね~」は、”自分を許すお守り””大事な人を安心させるおまじない”という。慎ましやかな響きは、彼女の人間性をしっかり印象付ける。

    最後に「認知症は、英語でロンググッドバイ」というそうだ。長い別れであるが、大切な思い出もたくさん残してくれた。そんな余韻を感じさせる見事なラスト。
    次回公演も楽しみにしております。

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