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わたしたち、ちょっと、こじらせちゃったの…
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わたしたち、ちょっと、こじらせちゃったの…
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ハンダラ(10439)
満足度
★★★★
見きれ残念にゃ~~~~~~~~
お姉たま達の何とも可愛らしい決起集会である
ネタバレBOX
。踊っているのは、浮気性のあゆこや「赤毛のアン」に因んで互いにアン、ダイアナと呼び合う金持ちの子女二人組、アンはハードニート、ダイアナは同じハードニートでも多少自立性ありなのだ。
舞台は、これらの人々が出入りする喫茶店、復帰したベテランウェイトレスの重田さんが、重石役。スリーパートに別れた話だが、重田さんの落ち着いた物言いと控えめな態度で提起されるこの店のマナー(即ち禁止事項)が、全き日常を女として生きる登場人物それぞれにハードルを課し、そのハードルを各々が乗り越えようとするところに、劇的なものが生まれてくる。とても上手なシナリオである。
同時に演出も、出吐けのタイミングや役柄転換の妙味を意図した洒落たもの。同じ役者が異なる登場人物になって現れているのに、一瞬、その事実に気付かないほど、化ける女優達の演技力及び素早く巧みなキャラクター転換には正直恐れ入った。
シナリオは、基本的に普通の女性が過ごす生活を描いているのでそんなに大きな波風が立つ訳ではない。浮気症のあゆこにした所で浮気程度のことは、70%程度の主婦がしていることだというから、大したことではない。それどころか日常の一コマだろう。ただ、演劇的に大切なことは、日常はそれだけでは演劇になれない、ということだ。
その点で、家庭ではなく、話が進む場所が喫茶店という、日常の中にあって家庭とはずれがある空間であること、更に、重田さんが、禁止事項を持ち出すことによって超えるべきハードルが設定されること、そのハードルを越えようとして、登場するキャラクター達が各々自分の存在を押し広げようとすること。当然、この両者の関係には軋轢が生まれそのことがドラマツルギーを構成することなど、実に理路整然としたつくりである。
惜しむらくは、本当の喫茶店での公演である為、座る場所によって見切れが多々出ることで、雰囲気のあるいい喫茶店だし、自分の入った時にはアベマリアが流れていて、選曲の良さも感じさせる。(讃美歌の中でこの曲が自分は最も好みである。無神論者であるから、讃美歌総てを聴いた訳ではないが)以上、お姉たま方ありがとうございましにゃん!
ところで、このタイトルの付け方も、平安時代から続く日本の女性文学の伝統というかDNAを感じる。
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2015/10/12 03:30
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