錆色の瞳、黄金の海 2016 公演情報 錆色の瞳、黄金の海 2016」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.7
1-20件 / 24件中
  • 満足度★★★★

    鑑賞日2016/01/21 (木)

    『錆色の瞳、黄金の海』(1時間45分)、21日の回を拝見。

    ネタバレBOX

    錬金術師によって生み出された、人造人間・ゴーレム。
    自らの意思は持たず、人間の命令のみで動く、身長5mの木の人形は、人々の暮らしを守るようにと、王国全土の町村に配備された。
    北方の辺境、豪雪地帯にあるジェミの村に送られた…村人から「イハナ」と名付けられた、そのゴーレムも、自然の猛威や盗賊たちから90年間、村を守り、やがて、いずことなく姿を消して、長い眠りについた…
    30年後。イハナの活躍を知る者が殆どいなくなったジェミの村で、ただ一人、イハナの伝説を目を輝かせながら聞いている少年がいた。
    大きなカラダを活かして、ただ黙々と村の人たちのために尽す…ミルキ少年は自分でも気づかないうちに、イハナのイメージにまだ見ぬ父親の姿を重ねていた…

    この後、お話は30年ぶりに目覚めたイハナが意味不明な行動を始め、壊れた?!と考えたオトナたちがイハナを破壊しようとするのを、ミルキ少年等が必死になって守ろうとする…といった展開になります。

    関西の劇団ショウダウンさんの東京公演を観るのも、これで4作品目。過去作は、大ホームランもあれば・ゲッツーもあり、だったんですが、では、今回の作品はといえば、イハナ少年の夢と冒険を通しての失敗と成長のものがたり…まさに「良質のファンタジー」♪ といった印象です。

    まあ、さすがに4作品も観ていると、背景等の説明セリフの多用・舞台上でのヒトの動かし方・劇伴の傾向…などなど、まさに「馴染みの洋食屋さんの、いつものランチの味」といった印象はぬぐえないのですが、幸いなことに、この「ショウダウン」というお店、あと味の良い料理を出してくれるようです。
    自分の狭い観劇経験で、なんですけど、関東では見かけないテイストの芝居、未見の方も・体験済みの方にも、どうやら今回はお勧めしても、いいかなっと♪
  • 満足度★★★★★

    この劇団の熱量は凄まじい。
    一気に舞台に取り込まれる魔力がある。

    ネタバレBOX

    とにかく面白い。
    主人公の少年を演じる林遊眠さんの台詞と動きのキレが美しい。
    彼女が物語を力強く引っ張る。
    他の俳優さんたちも入り替われ立ち替わりさまざまな役を丁寧にこなす。
    予算の都合もあるのだろうが、もう少し衣装な道具類にお金をかけられたら、もっとビジュアル的にもいい作品になるのだろうと思わせた。

    物語は、ぐいぐい進む。ただ、ラストはなるほどと思わせる反面、後日談的な印象で、もっとすっきり終わってほしかった。

    作品とは関係ないのだが、仕事の都合で開演10分後に劇場へ。制作の方が、入る直前に、尋ねたわけででもないのに、そこまで内容を簡単に説明してくれた。「ここだけ押さえれば、あとはわかると思います」という言葉とともに。そんな経験初めてだった。なんと素晴らしい心遣い。劇団への愛を感じた。これが舞台の上の凄まじい熱量を支えているのかもしれない。
  • 満足度★★★★★

    鑑賞日2016/01/23 (土)

    ショウダウンさんを観たのは2度目です。前回は一人芝居、今回はキャストさんも増え、見ごたえ大満足。目の前にゴーレムが、いました。

  • 満足度★★★★★

    人類永遠のテーマが...
    本公演は、「グリーンフェスタ2016」において「BASE THEATER賞」を受賞した。
    この芝居は、4人で演じる脚本になっていたらしいが、どうしても描きたいエピソードがあり7人へ構成し直したという。
    伝承的な話を大胆に脚色することで物語に魅力付する。壮大なロマンとその村に生きる少年の成長という極小の両極を描くことで、大きな世界観と繊細な人の機微がうまく融合しており、実に観応えのある公演であった。
    (上演時間1時間45分)

    ネタバレBOX

    今もチェコに伝わるゴーレム伝説をモチーフにしているようだ。ゴーレムは泥人形で、作った主人の命令だけを忠実に実行する。そこには厳格な制約がありそれを守らないと凶暴化し、世界を破壊し尽くしてしまう。

    梗概...冒頭、仮面の男女によってゴーレムによる戦闘場面が語られる。最後は「人々は知るのです。自分たちを守る巨人は、自分たちを滅ぼす力がある」という。中盤では「人は、自分が制御できないものを持つべきではない」という台詞がある。この2つの台詞が物語のテーマの根幹をなすといえるだろう。

    100年以上前に国王の「一つの自治体に一体のゴーレム」という施策によって、ジェミの村にやってきた石人形・型番129、すなわちゴーレムはイハナと名付けられ、「村に永遠の平和」という命令のためにだけ従って動き続けた。

    そして時は流れ、技術進化に伴い新しいゴーレムが...。そしてイハナの運命が大きく変ろうとしている。そのイハナ、川に入り黙々と作業を行っているが、その目的は何か。新旧ゴーレム対決という緊迫感もさることながら、そのミステリアスな展開も魅力的である。

    ユダヤ教に伝わるゴーレムは、ギリシャ神話の青銅の巨人タロースや旧約聖書の天地創造において、土によって作られたアダムなどと繋がるところがある。物質と生命という人類の永遠のテーマを孕んでいる。
    物語は分かり易く、またテンポよく展開するから心地よく観ることが出来る。そして物語の案内役のようにジェミの村の少年・ミルキ(林遊眠サン)が、この世界に飛び出してくるようだ。

    劇団ショウダウンの公演、といっても東京での「マナナン・マクリルの羅針盤」(2014年9月@風姿花伝)、「マナナン・マクリルの羅針盤再演2015」(2015年2月@シアターグリーンBASE THEATER)、「パイドパイパー」「千年のセピラ」(2015年9月@あうるすぽっと)の4公演であるが、そのどれもが時と場所・状況が大きく動く。時空を超えたり、大海原を航海したり不死の力を持つなどその設定が魅力的である。

    本公演は確かに100年以上の時を経るが、それは台詞だけで、その移ろいが感じられない。また中世の街らしい舞台セットを走るが、あくまで周壁内だけ。そのスケール感が先に記した公演に比べると物足りない。この公演だけを観(初見)れば満足するところであるが...人(自分)は満足の度合いが高くなるもの。その求めるレベルが高くなるのも必然かもしれない。劇団ショウダウンはその欲求に応えてくれるだろう。

    次回公演を楽しみにしております。
  • 満足度★★★★

    その村で過ごしたい
    面白かった。某ジ○リの映画を見てるようでした。また、七人の出演者なのにあのキャラ数の多さ、そして演じ分けはお見事でした。
    ただ、林遊眠さんが劇団の看板役者なのはわかるが、説明台詞も入れて、台詞量が多すぎるかなあと、ちょっと感じたかも。

  • 満足度★★★★★

    林遊眠
    小さい身体のどこにそんな体力が?
    声も大きいし通る
    凄みがあるかと思えば、あどけない顔もする。
    巨大なゴーレムと向かい合う姿が目に浮かび、懸命な姿に涙がまた溢れる。
    千秋楽は見逃せないと思い、3回目を観たがやはり見てよかった。
    大阪にも行こうと思います。
     

  • 満足度★★★★★

    技術とヒト
     初演は大阪公演のみ、キャストは4人であったが、今回はテノヒラサイズからの客演を含めて7人。

    ネタバレBOX

    ショウダウンの特色と言ってよかろう、良い面は、徹底して真っ直ぐな物の見方を通して書かれたその素直なシナリオ表現が、役者達の演技によってある深みに到達している点だろう。この深みは初源の光で編まれたような純粋性に満ちているが故に、哀しいまでに靭く、汚辱に塗れた世を生きる我々に、子供の頃に夢見て大人になって忘れかけた夢の痕を思い出させてくれる。それは、人の世が信ずるに値することを切に願う我らの願いの具現化であり、結晶である。
     今作で描かれるゴーレムは、現代科学の基礎となった錬金術の技術によって作られたヒト型疑似生命体である。王は、このゴーレムを各共同体に1体ずつ与えることにした。共同体に与えられたゴーレムは、動作確認を除いて初期化された状態であり、名前は自由につけてよく、命令は一つだけ。注意すべきは、命令されたらゴーレムは、その命令のみに従って行動する為、良く考え抜かれた命令をしなければ、共同体は存続の危機を含めとんでもないリスクを背負うことになることだ。つまり技術それ自体は、善でも悪でも無いが、使い方次第でどちらにでもなり、その責任は人間が負わねばならぬということである。
     このテーゼは重大な意味を持つ。即ち、ヒトが制御できない技術を持ってはいけないということである。現在、我々、ヒトはこの地球上で食物連鎖の最上位に位置する。即ち総ての生命体のリーダーである。従って総ての生命体に対する責任も負わねばならない。だが、我らヒトは、核技術を持ってしまった。而もこの技術を制御することができている訳ではない。放射性廃棄物処理は不完全だし、採掘、処理過程や、抽出過程、原発の運転中、メンテナンスでも、兵器製造過程でも常に被ばくを伴うが、これも完全に防げる訳でもない。また、事故時の悪影響は計り知れない。にも関わらず、こんな物を為政者や私企業が持ちたがり、原発に関してはどんどん輸出しようとすらしている。滅びへ邁進する狂い沙汰としか言いようがない。賢いと言われる為政者やエリート達であれば、この程度のことが分からぬわけはない。にも関わらず何故、彼らは制御できない技術に頼ろうとするのか? その理由は、他者を信じることができないからであろう。信じることができなければ他者は敵である。敵である以上敵対行動をとるに違いないと互いに考えるから、恐れが生まれる。こうして恐れが不信を昂進させ、不信は更なる恐れを生み、この構造だけが昂進してゆくのであるが、恐れを口に出す訳にも行かないので、その根本に不信が蟠踞しているとして、不信を基礎とするオーダーが定位される。そしてそこからの唯一の論理的帰結は敵殲滅である。
     そんなことの危険性をも示唆する内容である。だからこそ、ミルキがゴーレムを信じることに強い必然があるのだ。そして恐らくは信じ合うことによってしか世界は維持できない。

  • 満足度★★★★

    今後も見逃せない! 劇団ショウダウン
    昨年の『パイドパイパー』ですっかり心を掴まれた劇団ショウダウンの待望の公演は、やはり期待を裏切らないものでした。

    たった7人で回しているにもかかわらず、一人複数役でもほとんど違和感が無く、主演の林遊眠さんをはじめとする役者さんたちの熱演には、本当にそこにゴーレムがいるかのように感ました。

    自然と涙が頬を伝いました。もっと多くの人に観て欲しい作品です。

    ただどうしても、作品のスケール感と劇場の大きさが釣り合っていないように感じます。本作にあまり小さな舞台は相応しくありません。もっともっと大きな劇場で上演されるべき作品です。

    同劇団のチラシのビジュアルも毎回素晴らしいので、(実際、自分が初めて『パイドパイパー』を観に行ったきっかけも、仮チラシのビジュアルの良さに惹かれての事でした。) もっと折り込みチラシの部数を増やすなどして宣伝に力を入れて欲しい。もっと多くの人に知って欲しい。心からそう願います。

    劇団ショウダウン、やはり今後も見逃せません。

  • 満足度★★★★★

    何度見ても・・・
    2年前の初演の再演を期待していました
    そして 今回の東京公演 23日15時 24日11時と17時30分の計3回
    観劇しました 何度見ても 飽きない内容 そして観劇の回数を
    重ねる毎に 引き込まれていきます 大阪公演から メンバーも内容も
    少し変わり 毎回涙か止まりませんでした
    ナツメワールド最高 そして演者の人も 全員最高でした
    絶対に 2月の大阪・船場サザンシアターも必ず 見に行きます

  • 満足度★★★★★

    期待を上回る素晴らしい作品でした。
    知り合いの演劇関係者からぜひ観に行ったほうがよいと誘われて伺いましたが、期待を上回る素晴らしいファンタジー作品でした。多数の登場人物がいるのに、出演されているのが7名しかいないというのにはさらにびっくりでした。セリフの量もかなり多いのに…素晴らしい作品をありがとうございました。大阪凱旋公演も頑張ってください!

  • 満足度★★★★★

    素晴らしい❢
    11時の公演を観ました。
    全員の心が一つになって、少年の言動を引き立てつつ
    それぞれの個性をしっかり作っている。
    そして目の前には広大な景色、そこに立つ5メートルのゴーレムの動きが一つ一つ見えてきた。
    昨日も観たのでストーリーが分かっているのにもかかわらず、
    余計に涙がこぼれた。
    本当に心が洗われた。
    素晴らしい❢

  • 錆色の瞳、黄金の海
    劇団ショウダウンさんを見るのは3作目ですが、私はこれが一番好きです。

  • 満足度★★★★★

    無題1729(16-019)
    14:30の回(晴れなれど寒!)

    14:00受付、開場。14:30前説、開演~16:20終演。やはり本作も2回観たことになります。

    神話、古来からの伝承、古文書に残されたある歴史の記述、未来なのか、過去なのか、それとも異次元なのか、膨らむ想像。

    ロボット三原則、平成ガメラと浅黄の関係にも似た絆、舞台奥、黄金に輝くのは麦の穂のように見える。

    本日2回目の公演でありながら、役者7人、スタッフに一分の隙なく楽しませていただきました。

  • 満足度★★★★

    満足出来る結末
    村人とか登場人物が多いのに
    7名しかいないんですよ!凄い厚みです。
    流石に主人公の母と後任のゴーレムが同一役者さんなのが
    時折違和感を感じてしまいますが、仕方がありません。
    一人芝居が得意だそうで、主人公の役者さんが流石
    観客を引き込ませる演技、台詞量も多いです。
    悪人が誰も居ないんだけど、悪い方向に向かって行く空気
    ファンタジーマンガ的な軽やかな笑もあって、
    1時間45分なのにたっぷりの時間を感じました。
    普通ならここで終わりでもいい所、サービス精神でしょうか
    最後までキッチリ魅せて、ハッピーエンド好きには納得の仕上がり。
    ファンタジー世界だから、似合うってのもあるかな?
    次回は一人芝居、どんな題材か期待したいです。
    TBやっと完了。

  • 満足度★★★★★

    感動しました
    全員の視線、心がひとつになって、舞台を大きな大きな大地に、仕立て上げられていきました。見えてる以上に想像を掻き立てられる演出。音楽。
    最後は泣けて泣けて❢
    とても感動しました
    また観たいです。

  • 満足度★★★★

    ウェルメイドなファンタジー
    結成15年というのが何となく伝わる枯れた演出が気になったが、完成度高くウェルメイドなファンタジーで楽しめた。俳優が結構な回数噛んでいた。思えば相当な台詞量と1人複数役こなしてたからかも。

  • 満足度★★★★★

    7名で紡ぐ本格ファンタジー
    2015年1月に続き,2度目のシアターグリーンBASE THEATERで拝見する劇団ショウダウンさん。子どもも楽しめそうなお話でありながら、グッと心動かされる重厚なファンタジーでした。多忙で心がささくれつつある私には、これ以上ない清涼剤でした。わずか7名かつ小さなスペース演じているのに,沢山の人が関わる広大な世界が舞台上には確かに見えました。
    今期,東京に何度も来ていただけるというのも大変嬉しい限り。2016年は劇団ショウダウンさんの年になりそうな感じです。

  • 満足度★★★★★

    とてもよかった!
    初演も観劇しましたが、さらにパワーアップしたショウダウンのファンタジーでした。物語の楽しさ、役者さんのパフォーマンス力、音楽や照明も最高でした。是非多くの方に観ていただきたいお芝居です。

  • 満足度★★★★★

    やはり、ショウダウンはいい!
    純粋に涙が溢れる。
    その切ないまでの真っ直ぐな少年のハートは、
    完全に観客の心を打ちのめす!

    初演の四人芝居もだが、7人芝居も堪らない!
    これは必見!
    観た方の童心を揺り動かす傑作!

  • 満足度★★★★★

    素敵なファンタジー
    これは良かったねぇ。年明けからパッとしない観劇ばっか続いたけど,こういう芝居を観ると,やっぱ芝居って良いなぁって思える。老若男女,年齢層を問わず入り込める物語。1時間45分,全く飽きることなく,見続けました。このファンタジーはおススメです。また,この劇団,6月と9月にも上京が予定されているとのこと,新作もあるとのことで,今から期待です。

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