満足度★★★★★
舞台で見せた「哲学」
「人は変わることができる」などというアドラーの心理学。自分で何とかできるところとできないところを区別し、自分のできるところをやり、ほかのところは他の人の仕事として目を向けない。
上記の部分は正確でないかもしれないが、アドラー心理学を教える大学の先生が、それを説明するくだりだ。このように、とっつきにくいとも思われる哲学の本を、舞台の上で戯曲化してしまったのがこの作品だ。果敢に挑戦した脚本・演出の和田憲明さんにまずは拍手を送りたい。
アドラーの教えを説明するところはあるが、この舞台の核心はそこではない。
何よりも、特に難しいことを考えなくても、ずっしりと心に残る物語を見せてくれたことだ。相当な力量を持って演じきった利重剛、愛加あゆ、黒沢はるから俳優さんたちに、大きな拍手を送りたい。
戯曲の力というものを見せてもらった気がする。
満足度★★★
アドラー心理学が原作の舞台
どこかの劇場でチラシを目にして興味を持った舞台なのだが、ここでは説明が記載されていないので、簡単に付記。
フロイト、ユングと並び「心理学の三大巨頭」と称される、アルフレッド・アドラーの思想を易しく説いた大ヒット同名書籍を原作に、これをスリリングなサスペンスへとシチュエーションを置き換えて緊密な人間ドラマを描く舞台。
ということで題材と一部キャストに惹かれて観に行った。
原作未読だが、心理や自己啓発や宗教とか、人の教えや思いは様々。哲学と心理の間から見える救いを求める人間ドラマ、本音を突き詰めるほど小難しい人間になってしまう人たちの深い会話劇、と思えばよかったのかな。
上演前のアナウンスで映像見切れる座席位置があり譲り合って〜、と前もって説明はあったものの、やっぱり最後のあの場面で読めないのはストレスたまった見切れ席(からの観劇)。舞台セットがよかっただけに残念。
約2時間。
満足度★★★★
『目的』に注目せよ!
小劇場界きっての美女・黒澤はるかさん目当てに観に行きました。アドラー心理学を扱うということでしたが、想像よりも分かりやすく楽しめました。ちょっとくどい演出(プロジェクター)が気になった。