Bookmaker 公演情報 Bookmaker」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.0
1-2件 / 2件中
  • 満足度★★★★

    ブックメーカー
    何もないところをそこに物があるかのように
    演出'演じるのがうまいですね。BooKMaker
    の意味をお芝居の中で説明されていてわかり
    やすかったです。刑事役の方言(なまり)はとても
    懐かしくよかったです。

  • 満足度★★★★

    Bookmarker
    とは、賭け率を提示して客の投票を募り、結果により配当を分配するタイプの賭け屋ということだ。日本では、官僚や政治屋、政商やごろつきが利権を独占する為、違法行為とされるが、これも民度の低さを表しているに過ぎない。

    ネタバレBOX


     何はともあれ、森下 雄吾という賭け屋の話である。雄吾は現在、店長。だが、余りに外連味の強い賭けはしたがらない。とはいえ、ブックメーカーの賭けの対象を広げ、此処まで業務拡大できたのも彼の力あってこそだ。命を救ってやったこともあり、ボスは、上がりの6割を上納させているが、雄吾は納得している。とはいえ、このところ業績が伸びていないことでは、ボスも色々文句をつけてくる。そんな折、ボスの紹介した新顧客の中に弁護士が居た。而も彼は、雄吾の中学時代の同級生で映画研究会の仲間でもあり気の合った湊 健であった。弁護士ならしこたま持っているだろうと考えたのだが、弱者の弁護ばかりしてきた健に余裕はなく而も妻は苦労知らずのお嬢様育ちであったから、子供たちを私学に入れたいと公然と要求していた。妻子の望みに応える為に健は、ブックメーカーの仲間になりたい、と言い出す。勉強はできたが、堅物の健には向かないと判断した雄吾だったが蓄えがあると聞くとブックメーカー資格の一つと認定、雇い入れることにした。法律には詳しいから何かと役には立つ。然し、健には決定的なことが欠けていた。健康である。彼が緊急で病院へ送られた時、直腸、結腸の癌は既に酷い状態で余命は3か月と医者に宣告されたのである。健は妻にはこのことを告げていなかった。お嬢様育ちの妻には耐えられないと考えていたからである。それでも何とか自分の亡き後、妻子が苦労したり、行く末を案ずることなく学業を続けられるだけの金は残してやりたいというのが健の望みであった。雄吾は力になってやろうと決意する。デカの潜入捜査も行われている中、ボスの内偵も暗躍し、雄吾の身も安全とばかりは言い切れない。そんな中、健は自らの余命を賭けの対象とすることを提起してきた。苦渋の決断を呑み、ブックマーカーとして雄吾はオッズをつけた。ほどなくして健は亡くなったが、取り分はかなりあった。恐らくは、それに店・土地を処分した額を上乗せして、葬儀の席へ小切手を届けたのだったが、汚れた金とみた妻、湊 宏香は、受け取りを拒否する。ニュースが流れる。雄吾が逮捕されたと告げるニュースだ。
     まあ、湊夫妻がホントに愛し合っていれば、もう少し裸の付き合いができたのではないかとの思いはあるし、自分がシナリオを書くなら、賭けの対象に健と雄吾のサシでのロシアンルーレットを賭けの対象として加えるが。日本人の通常の感覚では其処までドライなシナリオを書くまい、とは思う。

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