満足度★★★★
久々の勅使河原
数年前初めて、ダンス公演なるものを見たのが勅使河原三郎。動きの心地良さ。その一方、「持ちネタ」の動きのバリエーションであるため、次第に単調に思えて中盤以降はつい眠ってしまう。公演としてどう成立させるのか、に関心がある。
ブルーノ・シュルツの原作は(当然?)知らない。とにかく冒頭は圧巻。勅使河原、佐藤利穂子+1が入れ替わり立ち替わりに踊る。照明が機敏に変わる。恐らくソフトにプログラムが入力されているのだろう。音楽に合わせるから可能なはずだ。音と出所が違うとすれば、時間差が生じるので音きっかけでポイントは手動でオペをしてるのかも知れぬ。オケの音その他をサンプリングして打楽器的に構成した楽曲が刺激的で、要は格好良い。これに拮抗する動きを踊り手は繰り出す。
だがその後、スローで静かなクラシックなピアノ曲が流れ、以後の意外な展開を期待させず、踊る佐藤の動きもこれに応じてごく緩めである。何らかのストーリーが読み取れないことには(先刻の刺激的な時間との関連性が見えなければ)、休憩(睡眠)時間にひとしい。もっとも今回は睡眠は免れたが‥。
とは言え、スタイリッシュなダンス公演としてのまとまりは実現されており、非常に高度なパフォーマンスをやっている印象は脳に刻まれた。 冒頭からの度肝を抜く楽曲と踊りの組合せは、それまで見た事のない風景で、言葉による説明を拒否し続けている。
満足度★★★★★
無題1530(15-218)
19:30の回(雨)。
19:00受付、19:15開場、昨日に続き2回目(@帰りの電車、ぴあをみたらまだ申し込みできました)です。
19:34開演~20:37終演
佐東さんは顔と手以外黒一色なので照明の加減によっては顔と手だけが漆黒の空間に浮かんで見え、勅使川原さんは両腕も出しているので隅の方でもたいてい見えるのですが、どこからでもじっと見つめられているように思え、それがまた不気味さを増すのでした。
鰐川さんは、以前(池袋の前)観たときより、動きが2倍大きく、力強くしなやかに。スピードは3倍早く。トータルで4倍の安定感…今回、床は動きませんでしたが、もし波打ったとしてもついて行くのではないかと感じました。
轟音と聞き取れなくなる寸前の旋律、冷ややかな語り、時には黒く無限の空間、また高い壁に囲まれたようにみえる舞台、客席に向けられる目くらましのような照明
(新世界第二楽章の休止では動きを止めていました)。
視覚と聴覚が受ける刺激によって深い所から覚醒するものに捕えられる60分。
余談です:今夜は「みちていく(@ユーロスペース)」を観に行く予定でしたが、変更しました。ロビー奥のカウンターに同映画のチラシがあるので加藤さんに訊いてみると、やはり立教つながりでした。現代心理学部映像身体学科竹内さんの卒業制作として作られた作品です(~7/17まで)。
満足度★★★★★
無題1529(15-217)
19:30の回(雨)
19:05会場着、受付中、ロビー開場。
19:15チケットの整理番号順に開場。
19:39開演~20:42終演。
先日、IMAX 3Dで「MAD MAX: FURY ROAD」を観たのですが、それをはるかに超えるオープニング...!!。
凄いな....緩と急、青白い狂気とひとときの安らぎ、いろんな顔をみせる舞台、「語り」を聴いていると「青い目の男」(ちなみに、青い文字のチラシも持ってる)は勅使川原さんご自身ではないかと思えてきます。
今回は1回だけ、と考えていたのに、帰りの総武線内で「ぴあ」からチケットを手配、また観に行きます。